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2008年7月20日 (日)

日弁連 - 法曹人口問題に関する緊急提言について

リンク: 日弁連 - 法曹人口問題に関する緊急提言について.

法曹人口問題に関する緊急提言

  マスコミでは今回の提言について司法試験年間合格者3000人政策を見直すものと受け取られているようですがそれは誤りです。日弁連のホームページで「今回の提言は、司法改革を推進する立場を堅持しつつ、多くの新規法曹を受け入れている立場から、人口急増のスピードが法科大学院、司法試験、司法修習、オンザジョブトレーニングに至る一連の養成過程において、法曹の質を維持するうえにおいて様々なひずみをもたらしている事実を直視し、増員のペースをスピードダウンして、ひずみ解消の方策を見いだしていこうとするものです。」とされているように弁護士激増政策の見直しを提言しているわけではありません。司法改革を推進する立場は堅持するし、そのために3000人増員政策は必要である、しかしロースクールの指導体制や既存事務所の受入れ態勢が不十分なので3000人にする時期を少し遅らせて欲しいと言っているだけです。
  これまで各地の弁護士会や弁護士会連合会で法曹人口に関する決議が出されていますが、いずれも激増政策の見直しを提言している点では共通です。今回の日弁連の緊急提言とは考え方の根本が異なっていると言えます。どちらが正しいかは別としてこのような内容の緊急提言しか出されなかったことは大きな驚きです。おそらく日弁連会員全員に激増政策見直しの賛否を問えば圧倒的多数の会員は見直しに賛成するでしょう。ところが日弁連の理事会となると全く逆になってしまう。表現や時期の問題については政府やマスコミの反応を配慮した政治的決定というものも許容されるでしょうが、組織としての基本的意思決定に当たって会員の考えより世論(本当に世論が激増政策を支持しているのか疑問ですが)を優先させるというのでは会内民主主義の否定に他なりません。これまで日弁連という組織の健全性に期待して法曹人口問題について地方会の一会員としてできるだけのことをしてきたつもりです。しかし今の日弁連が、一部の日弁連官僚が意思決定を行い理事会はその追認機関に過ぎないことが明らかになった以上法曹人口問題について語るのはこれで最後にしようと思います。
  弁護士人口問題についての会員の反応を見ると、年配の先生方は危機感を持っているようですが、若手会員は必ずしも強くは反対していないように感じられます。事件はまだまだある、過疎偏在はまだある、競争はやはり必要だ、弁護士の質を言うなら今だって質の悪い者はいる等という意見は強いようです。司法改革路線の中で勉強し、合格し、弁護士として活動してきた者にとっては今の政策が当然のことなのでしょうか。私のように弁護士像の変質を云々するのはもはや時代遅れなのかもしれません。
  しかし私は新自由主義者が言う自由競争原理というものがどうしても好きになれない。努力した者は報われるべきだし、社会の効率化・サービスの向上のために一定の競争が必要であることに異論はない。しかし新自由主義で言うところの自由競争というのは競争で勝ち残った者だけが幸せになれればよい、負けた者には最低限度の生活を保障してやればそれでよいという発想であって、みんなで幸せになるための手段として競争を位置付けているわけではありません。私は司法改革の理念自体に反対はしませんが、司法改革と呼ばれている政策が新自由主義者の主導によって開始され推し進められてきたという現実を見るとき司法改革路線を支持することはできません。

  
 

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