フォト

« 古川警察署が裁判所からの解剖記録の送付嘱託を拒否 | トップページ | 第18回FNSドキュメンタリー大賞 - フジテレビ »

2009年7月15日 (水)

日弁連・理事会とは、何をするのでしょうか?(3) - 夢を追い続ける車椅子の弁護士吉峯康博

リンク: 日弁連・理事会とは、何をするのでしょうか?(3) - 夢を追い続ける車椅子の弁護士吉峯康博.

 日弁連理事会がどんなことをしているか初めて知りました。弁護士会に行けば正式な議事録を見られるのでしょうがそんなことをする暇人はあまりいないはずで、このようにブログで速報していただけるのは大変ありがたい。
 読んでみると
「(1)就職支援 
修習生の採用内定情報の集約状況報告。現行62期・弁護士志望45名が未定(26.3%未定)。新62期・428名未定(36.7%未定)。いずれも,昨年よりも未定率が高くなっている。
 小出重義理事(埼玉)から,法曹人口の増え方によって就職が厳しくなっている,民間や公共団体への採用は増えていない,今後2000名以上の増員になっていったらどうするのか,の質問。宮崎会長からは,オンザジョブトレーニング OJTを重視し,就職拡大に全力を挙げて努力をする,公共団体や民間への就職も推進するとの回答。
 小林優公副会長(群馬)からは,『即独』者にはチューター制度を用意し,2名の弁護士を割り当てているとの報告あり。現在のチューター利用者は25名程度。」とある。
 この時期に未定率が36.7%では全員就職はほとんど不可能のように思える。宮崎会長の答弁は相も変わらずであなたはオウムかと言いたくなる。群馬ではチューター利用者が25名とされているが、依頼者にチューター付きの弁護士だと説明しているのだろうか?チューター制度は苦肉の策なのだろうが、何か方向性が間違っているような気がする。

「審議事項9「多重債務事件処理に関する指針案の件」
担当:藤本 明 副会長(札幌)多重債務処理の目的(経済的更生),弁護士の活動指針(直接面談,報告)を定めるもの。
 和田光弘理事(新潟)から,テレビCMで宣伝して,駅前会場に100人以上の依頼者を集めて相談会を開催する方式は,直接面談の原則に外れているし,くり返し,「指針」に反した場合懲戒にならないのか,との質問。これに対し、直ちに懲戒にはなりにくく,事務員任せの事実が確認できないと,非弁提携の問題としての懲戒は難しいのではないかの回答。
 我妻 崇(わがつま たかし)理事(仙台)からは,『指針案』の趣旨は了解できるものの,弁護士の業務に対する制限として機能する行政通達的な感がするとの指摘。さらに,永井哲男理事(釧路)から,多重債務者の経済的更生をめざすと姿勢をもっと示す必要があり,過払いだけつまみ食いすることは許されないはずとの意見もあり。
藤本副会長(札幌)はいろいろ意見が出ると予想していたので,再度検討するとの回答。」とある。
 いったい何の話なのだろう?「多重債務事件処理に関する指針」なるものを作って会員に押しつけるつもりだろうか。おそらく広告を打って地方巡業して過払い事件だけを漁るような行為を規制しようというのだろう。過払い事件だけつまみ食いしようとする意図が見え見えのテレビCMは誠に腹立たしいので、規制したい気持ちは分かる。しかし日弁連は弁護士間の競争を促し、市場原理によって司法サービスの向上を図るという謳い文句で3000人増員の旗を振ってきたのではなかったか。現在の事態は行き過ぎた広告規制緩和と弁護士人口増員、市場原理主義の帰結であって、それを見直さずに行政通達のようなもので弁護士の活動を規制しようというのは矛盾であろう。品位の問題はともかく、過払い金が戻ってくれば多重債務者の救済になることは間違いないのであるから、非弁行為にでも当たらない限り規制する合理性はないように思われる。それにしても弁護士はいつから箸の上げ下ろしまで日弁連に指図されるような情けない存在になったのであろう。弁護士法1条が泣いている。我妻 崇理事(仙台)の「『指針案』の趣旨は了解できるものの,弁護士の業務に対する制限として機能する行政通達的な感がする」との意見はもっともである。

「23 報告事項7 司法修習生の修習資金貸与制実施の件
担当:田中 等 副会長(第一東京)
副会長から,過去の給費制対策本部の活動経過を振り返り,現在,最高裁から提起されている「修習資金貸与制の施行に伴う整備の概要」(案)についての報告がなされる。資料によれば,修習生への貸与資金は月額25万円程度で,返済は数年据え置き,10年の均等弁済と保証人2名を求めるとのこと。給費制の維持についてのマスコミ等の反応は厳しいとの報告。各理事から給費制維持に向けた意見が相次ぐ。」とある。
 これも今更という感じである。3000人増員を決めた時点で給費制が維持できないことは明らかだった。財務省が3000人分の修習生の給料など出すはずがないことなど分かり切っていたことで、それでも3000人増員を受け入れたのであるから今更日弁連にこの件について発言する資格などない。
 しかし月額25万だと年間300万になる。ロースクールの奨学金の返済や借りた生活費の返済もあるのに、それに加えて300万の借金を背負わされるとは。それで事務所への就職もままならないというのであるから悲惨というほかない。その上保証人が2名必要だというのだから多重債務者以外の何ものでもない。これでは金持ちの師弟でない限り弁護士になろうなどと考える学生はいなくなるのではないだろうか。いったいこの責任をどうやってとるんだと宮崎会長に聞きたいところだが、オウムに聞いても仕方がないか。
 血圧が上がってきたのでこの辺でやめておきます。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

« 古川警察署が裁判所からの解剖記録の送付嘱託を拒否 | トップページ | 第18回FNSドキュメンタリー大賞 - フジテレビ »

ロースクール・弁護士人口問題」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/522409/30556481

この記事へのトラックバック一覧です: 日弁連・理事会とは、何をするのでしょうか?(3) - 夢を追い続ける車椅子の弁護士吉峯康博:

« 古川警察署が裁判所からの解剖記録の送付嘱託を拒否 | トップページ | 第18回FNSドキュメンタリー大賞 - フジテレビ »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31