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2009年7月29日 (水)

日弁連 - 会長からのご挨拶

リンク: 日弁連 - 会長からのご挨拶.

日弁連会長からのご挨拶
 「ところで法科大学院を中核とする法曹の養成について様々な議論が行われています。 現場を知る立場から、日弁連は現在の法科大学院に多くの問題点があることをかねてから指摘してきました。質の面でバラツキが多いので学生の定員を大幅に減らし、優秀な学生を確保できない法科大学院の退場を迫っています。改善努力がまだまだ不十分と考えています。」と言っています。
 法科大学院に多くの問題点があることをかねてから指摘してきたと言っているが、そんな話は聞いたことがない。また改善努力が不十分だと考えていると言うが、制度の欠陥を個々の法科大学院の努力不足に矮小化するのは不見識であろう。制度を作った立場にある日弁連会長が退場を迫るなどとよく言えたものだ。
 「 受験科目だけ勉強するよりはるかに多くの科目を、しかも少人数のクラス環境で実務家教員を交え組織的に勉強するシステムが一発試験方式より、養成制度として優れていることは明らかです。かつてのように長年、受験予備校で狭い試験科目だけを訓練する制度に後戻りするのではなく、法科大学院全体の質を高めるとともに、奨学金制度など、資力の乏しい優秀な学生にも容易にチャレンジできる環境を備え、今の制度の良い面をさらに伸ばす政策が必要だと考えています。 」とも言っている。
 法科大学院に行ったことがないのでなんとも言えないが、昔だって一人で勉強していたわけではなく、研究室や答案練習会で合格者や実務家の指導を受けながらやっていた。受験予備校で狭い試験科目だけを訓練する制度というが、私は受験予備校が悪いとは思っていない。むしろリーガルマインドを強調し、感銘を受ける講義がたくさんあったような気がする。そう言えば最近はリーガルマインドなる言葉は余り聞かなくなった。大切なのはリーガルマインドであって知識の量ではないと教わったものだが。
 「奨学金制度など、資力の乏しい優秀な学生にも容易にチャレンジできる環境を備え」と言われると腹が立つ。奨学金は疑いもなく借金です。しかも「資力の乏しい学生」が排除されるのではなく、ごく普通の所得水準の家庭の子弟ですら排除されかねないほど法科大学院卒業とその後の司法修習に多額の費用がかかることが問題なのです。
 「多数が合格することに伴う質の低下や、就職難による受験離れ、修習期間短縮に伴う一部の履修不足まで、すべてが法科大学院のせいにされる議論はいかがかと思います。」と言うに及んでは、誰がそんな議論をしているのかと言いたい。法科大学院の責任で就職難が起きているなどと誰も言っていないし、修習期間短縮は純粋に施設の収容能力の問題であって法科大学院の責任ではない。質の低下も受験離れも法科大学院のせいだなどと言っていない。これらの弊害は無謀な大量増員を決めた時点で当然予想されたし、だからこそ多くの会員が反対したのです。これらの弊害を惹起した責任は、全て無謀な増員を推し進めてきた日弁連の歴代執行部にあるのだとみんな言っているのに、その声が聞こえないのだろうか。何を勘違いしてこんな挨拶を平気でするのかその神経が分からない。
 私は資力による格差と排除をもたらすという理由からロースクールに反対であるが、個々の法科大学院が怠けているとか教育の質が悪いなどと言うつもりは全くない。弁護士人口大量増員に反対できない自らの姿勢を省みず、責任を法科大学院に押しつけるがごとき挨拶をする人間が日弁連の会長かと思うと情けない。

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