フォト

« 過去1年間の仙台市民オンブズマンの活動報告 | トップページ | プリンスホテルに約3億円賠償命令 日教組集会使用拒否 - 社会 »

2009年7月25日 (土)

<日弁連>債務整理の弁護士「対応ずさん」、苦情相次ぐ 活動指針を発表(毎日新聞) - goo ニュース

リンク: <日弁連>債務整理の弁護士「対応ずさん」、苦情相次ぐ 活動指針を発表(毎日新聞) - goo ニュース.

 「日本弁護士連合会は、債務整理を扱う弁護士の一部にずさんな対応が目立つとして、弁護活動の指針をまとめ、23日発表した。日弁連が個別案件で指針を出すのは異例。「依頼者と直接面談するのが原則」など当然と言える内容が並び、一部弁護士の問題対応が見過ごせない状況にあることが浮き彫りになった。日弁連多重債務対策本部の宇都宮健児弁護士によると、消費者金融などへの過払い金返還請求の急増を受け、債務整理を手がける弁護士も増えた。一方全国に広告を出して大量の依頼を受け、依頼者と意思疎通できずにトラブルになる、数百万円の過払い金返還を受けながら依頼者に報告しない――などの苦情が各弁護士会に寄せられているという。」とのことです。

 多分一部弁護士の問題対応が見過ごせない状況にあることは事実で、また日弁連が発表した「指針」の中味は妥当なものなのでしょう。しかし問題は活動指針なるものの決め方です。一般会員はこのような活動指針が作成されることは全く知らされていません。活動指針の内容について意見を述べる機会は全く与えられていないのです。それどころか新聞報道で初めて知るわけです。日弁連のホームページにも掲載されていないし、個々の会員どころか単位会にすら通知はなく、指針の内容を知る術もありません。
 会則上日弁連には個々の弁護士に対する指導・監督権限があり、理事会の議を経れば債務整理に関する活動指針を策定することは可能です。しかしかつての日弁連の意思決定方法は、重要な事項について日弁連執行部が何かしたいと思った場合には、日弁連の関連委員会に意見照会すると共に各単位会にも意見照会をしていました。意見照会を受けた単位会では単位会の関連委員会に諮問し、その回答を踏まえて、常議員会の協議もしくは決議を経て日弁連に意見を提出する。日弁連は委員会の答申と単位会の意見照会の結果を踏まえて、執行部案を決めて理事会に諮るという手順が踏まれていたと思います。
 もちろん日弁連が対応すべき課題は多岐に渡り全てについて単位会照会をすることが不可能なことは理解できます。日弁連の理事は各単位会から少なくとも1名選出されているから単位会としての意見集約と意見表明はその理事がやればよい、会則上理事会で決められるのだから単位会照会までする必要はないという理屈はそのとおりです。しかし会員の業務に関連する事項については会内合意の形成を重視しないと、なぜ日弁連執行部が勝手に決めるのかという反発を招きかねません。
 今回の指針についても、本来であれば、一般会員に「債務整理に関する一部弁護士の問題対応」とは具体的にどのようなことで、どのような苦情が寄せられているのかが明らかにされるべきです。そしてそれが見過ごせない状況にあるなら、弁護士職務基本規定の改正の必要はないのか、会立件で懲戒申立をする必要はないのかなどについて議論した上で、対応策を決めるべきでしょう。指針に拘束力がないからといって、行政通達のように個別の業務について指針を作ることには慎重であるべきです。日弁連と個々の会員の関係は、監督官庁と業者の関係ではないのです。今回は緊急の必要性があったからだとは思いますが、民主的プロセスを重視した会務運営に心がけるべきだと思います。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

« 過去1年間の仙台市民オンブズマンの活動報告 | トップページ | プリンスホテルに約3億円賠償命令 日教組集会使用拒否 - 社会 »

弁護士会・法テラス」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/522409/30692107

この記事へのトラックバック一覧です: <日弁連>債務整理の弁護士「対応ずさん」、苦情相次ぐ 活動指針を発表(毎日新聞) - goo ニュース:

« 過去1年間の仙台市民オンブズマンの活動報告 | トップページ | プリンスホテルに約3億円賠償命令 日教組集会使用拒否 - 社会 »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
2016年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31