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2010年1月17日 (日)

検察権力に幻想を抱くべきではない

リンク: 小沢氏「検察と戦う」、首相「戦ってください」 異常事態、批判に同調(産経新聞) - Yahoo!ニュース.

 鳩山由紀夫首相は16日、「(検察と)戦っていく」と宣言した民主党の小沢一郎幹事長の続投を認めたばかりか、「小沢氏を信じています。どうぞ戦ってください」と検察当局との全面戦争を容認した。行政の長である首相が、行政機関の一つでもある検察批判に同調することは極めて異常な事態と言わざるを得ない。首相は野党時代、検察当局の捜査を「国策捜査」と批判した過去もあり、最高権力者としての資質が問われている。(船津寛)
と産経新聞は言っている。

 何が極めて異常な事態なのか分からない。与野党を問わず政治資金が透明だなどと考えている国民はいないだろう。それでよいとは思わないが政治と金の問題は今に始まったことではない。政治資金の虚偽記載など立件しようと思えばいくらでも立件できる。問題はどの時期に誰をターゲットにしたかだ。昨年の西松建設事件は衆院選で自民党を有利にするための国策捜査と考えるのはごく自然なことだろう。
 検察の思惑ははずれて選挙では民主党が圧勝した。振り上げた拳を下ろせなかった検察は、政治資金規正法違反の在宅起訴でお茶を濁そうとしたが、小沢氏はそれに従わなかった。この上参院選で民主党に圧勝でもされようものなら検察が最も嫌がる取調の可視化法案が通ってしまうし、検察や法務省の幹部人事にも手を突っ込まれかねないので小沢の側近逮捕に踏み切ったのだ。検察の利益を護るための国策捜査そのものであり、批判されて当然だろう。鳩山総理は検察批判ではないと釈明したようだが、仮に検察批判の意図があるとしてもそれのどこが悪いのか。では一体誰が検察を批判するのか。
 産経新聞は検察の裏金疑惑については追及しようとすらしなかった。検察庁から刑事ネタをもらえなければ商売にならないからだ。国民はともすれば検察という存在に実際の姿とは異なる幻想を抱きがちだ。政治や金の問題から超然とした正義の味方であってほしいという願望であろう。もちろん第一線の検察官は清廉で有能だと思う。しかし検察組織となるとそうはいかない。民主主義社会にあってはアンタッチャブルな行政機関は存在させてはならない。本来検察権力の行使についても法務大臣の指揮権、裁判所による令状審査、会計検査院による検査などのチェック機能が予定されている。しかし実際にはそれらは機能せず、マスコミの監視も極めて手ぬるいため事実上検察庁は誰からも批判も監視もされないアンタッチャブルな存在になってしまっている。だから100億円に上る検察裏金問題もうやむやにされてしまった。
 贈収賄ならいざ知らず、政治資金の問題は検察が介入すれば解決できるという性格のものではない。基本的に政治が解決しなければならない問題だ。政治が解決しないなら国民が選挙で厳しい審判を下せばよいことであって特定の意図を持って検察権力が介入すべきことではない。戦前の思想検事がどのような政治的役割を担い、日本を戦争に導いたかを忘れるべきではない。

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