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2010年3月15日 (月)

法科大学院生・司法修習生の経済事情 日弁連司法修習委員会ニュース

 日弁連司法修習委員会ニュースに、福岡弁護士会が行った新62期司法修習生の経済事情に関するアンケート調査結果が掲載されていた。調査対象者は52名、平均年齢28.5歳、法科大学院の在籍年数2.2年。調査結果では奨学金利用率55.80%、大学及び法科大学院での奨学金利用額合計407万2207円(最高額は1262万円、500万円以上が6人)となっている。奨学金で不足する分については15名が預金の取り崩し、7名が借金で補ったとされている。それ以外の者は親に面倒見てもらっていたのだろうか?
 今年から司法修習生の給費制が廃止され貸与制に変わる。貸与額を月額25万円とすると年間300万円の借金がこれに加わる。奨学金を利用する新64期司法修習生は総額700万円以上の借金を抱えて弁護士になることになる。
 司法試験の合格率は27%だから当然1回で受かるとは限らない。2回目、3回目で受かった者はこれに加えてその間の生活費と予備校の学費がかかる。それでも受かればよいが、試験は5年以内に3回しか受けられないから結局不合格となれば借金だけを背負うことになる。しかも司法試験と二回試験に受かって法曹資格を得たとしても、弁護士として就職できる保障はない。弁護士収入のクレサラ事件依存度から考えれば、現在の過払いバブルがはじければ就職状況は超氷河期になると思われる。
 ちなみに医師の場合も医学部は6年制だから奨学金の額は同じ程度かもしれない。しかし医師国家試験の合格率は90%位だし、医師不足だから就職できないなんてことはない。つまり安心して奨学金を借りられるし、親が出す場合でも安心して出せる。
 医師と比較すると、客観的に見てかなりリスキーな法曹養成制度になってしまった。親が金持ちなら別だが、普通の家庭の子供に勧められるような職業ではないと思う。
 もちろん以前は合格率自体が2%程度だったので法曹を目指すこと自体がある意味賭けだった。しかし以前は法科大学院など行かなくてよかったから学費はかからないし、普通に働きながら受験することもできた。受験回数の制限もなかった。夢破れて司法試験を諦めたとしても借金が残ることはなかったし、受かれば確実に就職もできた。今のような借金してする博打ではなかったわけである。
 現在の法曹養成制度は、法曹界に社会人も含めた多様な人材を集めるために作ったとされているが、実際には富裕層限定の制度になりつつあるようだ。

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