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2011年4月24日 (日)

福島原発事故原子力損害補償についての各省庁の対応 とにかく資料を残すしかない

  福島原発事故原子力損害補償についての現時点での各省庁の対応は次の通りです。国と東電は賠償に当たって被害者にもの凄い細かい資料を要求するつもりのようです。住民に今できることはあらゆる書類を保管しておくこと、何をいつ廃棄したなど被害状況の詳しいメモを残すこと、デジカメで被害状況を撮りまくっておくこと位でしょうか。

文部科学省
・今回の福島原子力発電所の事故により生じた原子力損害は補償されるのですか。
・補償のために、どのようなことをすればよいですか。

(答)
 原子力発電所の事故により生じる原子力損害に関して、事故との相当因果関係※が認められるものについては、原子力損害の賠償に関する法律に基づき、損害に対して適切な賠償が行われることとなります。請求される方は、今後、東京電力が開設する被害申出窓口に、「被害申出書」を提出していただくことになりますので、現時点で分かる範囲で被害内容等を把握してください。その後、被害申出書を提出された方に対して、被害額の算定の確認書類を含む「被害明細書」を提出していただくことになりますので、可能な限り、実際に支出したことを証明する領収書等を保管しておいてください。想定される損害内容と賠償請求に際して必要になると見込まれる書類は以下のとおりです。※今後、東京電力が開設する窓口において、詳細な情報提供がなされる予定です。

1.身体傷害(体のケガや病気に関するもの)

■診断書

医師による診断書

■医療機関からの領収書

医療行為に対して支払った金額を確認する資料として、病院等の医療機関からの領収書

■同意書

保険会社がケガや病気の症状を確認する必要がある場合に、医療機関に問い合わせることに対する同意書

■診療報酬明細書

医療行為にかかった費用の詳細を確認する資料

■交通費明細書

通院にかかった交通費の詳細を確認する資料

2.財物損害(家財、商品、建物・什器備品等の損害に関するもの)

■損害品の写真

損害状況を確認する資料

■被害品の数量確認資料

伝票等、被害品の数量が確認できる資料
※主に事業をされている方の場合

■被害品の単価確認資料

伝票等、被害品の単価が確認できる資料
※主に事業をされている方の場合

■廃棄処理費用確認資料

領収書等、廃棄処分の費用が確認できる資料

■買い換え費用確認資料

領収書等、廃棄処分後に同性能の物品を購入するために要した費用を確認できる資料

■修理費用見積書

汚染の除去等に要した費用を確認できる資料(被害にあわれた方が用意)

3.避難費用(汚染地域からの緊急的な避難に要したもの※必要と認められたもの)

■交通費明細書

避難にかかった交通費の詳細を確認する資料

■宿泊費用確認資料

領収書等、宿泊費用を確認できる資料

4.健診/検査費用(放射線の影響等を検査するために要したもの※必要と認められたもの)

■医療機関からの領収書

検査に対して支払った金額を確認する資料として、病院等の医療機関からの領収書

■交通費明細書

検査にかかった交通費の詳細を確認する資料

■検査費用の領収書

検査機関による検査を受けた際にかかった費用を確認する資料

5.休業損害(給与所得者が休業によって給与が減額された場合)

■休業証明書

ケガや病気による休業によって給与所得が減額されたことを確認する資料

■源泉徴収票

事故以前の給与水準を確認する資料

■所得証明・納税証明書
■確定申告書

休業証明書・源泉徴収票で損害額が確認できない場合の確認資料

6.営業損害(事業遂行が不能になったことによる損害が生じた場合)

■確定申告書

事業の売上額等を確認する資料

■決算書類

事業内容や売上額等を確認する資料

■過去1年の売上実績

帳簿等、直近の売上額等を確認する資料

■事故後の売上実績

帳簿等、事故後の売上額等を確認する資料

■営業上の追加費用
 ・代替費用

伝票や帳簿等、事故の影響により営業を継続するために追加的・緊急的に要した費用を確認する資料

■営業再開に伴う費用

伝票や帳簿等、営業を再開するにあたって追加的に要した費用を確認する資料

お問い合わせ先 研究開発局原子力課 電話番号:03-5253-4111(内線4160)

農水省
原子力発電所の事故に伴う出荷制限等への対応に関するQ&A

1.出荷制限対象となった農家に対する賠償はどうなるのか

(答)

  1. 今般の原子力発電所の事故に伴い、野菜等の出荷制限の対象となった農家に対しては、出荷制限の実効性を担保し、消費者の食の安全を確保するためにも、適切な補償が必要と考えております。

  2. その補償は、原子力損害の賠償に関する法律に基づき、一義的には事故原因者の東京電力の責任となりますが、政府としても、適切な補償が行われるよう万全を期していく考えです。
  3. 具体的には、今回の補償の範囲については、原子力損害の賠償に関する法律に基づき、今後、原子力損害賠償紛争審査会が定める原子力損害の範囲の判定指針に基づいて判断されることとなります。 

2.出荷制限の対象外の品目に対する風評被害への賠償はどうなるのか

(答)

  1. 今回の原子力発電所の事故によって生じる損害については、出荷停止の指示を受けた農畜産物に限らず、一般論として、事故との相当因果関係が認められるものについて、原子力損害の賠償に関する法律に基づき適切な賠償が行われることになります。 
  2. また、出荷自粛や風評被害により売上が減少した農畜産物等に関 しても、このような考え方に照らして判断されるものと考えており ます。
  3. この賠償については、原子力損害賠償法によって、一義的には原子力事業者である東京電力がその責任を負うべきものと考えておりますが、政府としても、被害者の方々が適切な補償を受けられるよ う万全を期してまいります。

3.農家は賠償のためにどのような準備が必要か

(答)

  1. 今回の補償の範囲については、原子力損害の賠償に関する法律に基づ き、今後、原子力損害賠償紛争審査会が定める原子力損害の範囲の判定の指針に基づいて判断されることとなります。
  2. このような指針が明らかになるまで一定期間を要するため、現段階で、農家が前もって準備するものとして、
    [1] 当該期間に生じた売上減少額や実損額
    [2] 当該期間に商品が返品され、再販売できない場合の実損額
    [3] 当該期間に販売できなかった生産物や在庫商品を廃棄した場合の処分補償額及び処分費用
    [4] 運転資金等を借り入れざるを得ない場合の金利相当額
    などが明らかになるような証拠書類を保管しておくことが必要です。
  3. 具体的には、
    [1] 各種資材等の購入に係る領収書や購入伝票
    [2] 収穫や給与に至らなかった農作物・飼料の数量等を明らかにできる作業日誌
    [3] 出荷停止となった農畜産物に係る過去の生産量の記録、納品台帳、出荷伝票及び回収・処分した場合の領収書
    [4] 家畜の能力を示す証明書や飼養管理に係る記録
    [5] 納税関係書類(損益計算書等)
    [6] 現況を示す写真
    などを保管しておく必要があります。
  4. 農林水産省としては、農家のこうした準備について関係団体を通じて適切な指導を行っているところです。

4.賠償を受けられるまでの間、資金面での農家への支援はないのか

(答)

  1. 今回の福島原発の事故については、原子力損害賠償法に基づき、適切な賠償が行われることとなっており、JAグループは多数の農家を代表して東京電力に対する損害賠償をとりまとめ、請求する作業を進めているところです。
  2. 東京電力による賠償が行われるまでの間、JAグループの独自の取組として、被災農家に対し、無利子融資等による資金供給、生産資材などの購買品の支払期限の延長等の資金繰りの円滑化措置を講じることとしています。
  3. 農林水産省は、こうしたJAグループの取組に積極的に助言・支援を行うとともに、こうしたJAグループの取組では対象とならない農家への対策として、金融機関や資材取扱業者等に対し、資金供給や支払猶予等について配慮するよう、働きかけを行っているところです。

水産庁
原子力発電所の事故への対応に関するQ&A

1.水産業に対する賠償はどうなるのか

1.今回の原子力発電所の事故によって生じる損害については、出荷制限によるものに限らず、一般論として、事故との相当因果関係が認められるものについて、原子力損害の賠償に関する法律に基づき適切な賠償が行われることになります。 

2.また、風評被害により売上が減少した水産物等に関しても、このような考え方に照らして判断されるものと考えております。

3.この賠償については、原子力損害賠償法によって、一義的には原子力事業者である東京電力がその責任を負うべきものと考えておりますが、政府としても、被害者の方々が適切な補償を受けられるよう万全を期してまいります。

2.賠償を受けられるまでの間、資金面での漁業者への支援はないのか。

1.今回の福島原発の事故については、原子力損害賠償法に基づき、適切な補償が行われることとなっており、漁業者団体が多数の漁業者を代表して東京電力に対する損害賠償をとりまとめ、請求する作業を進めているところです。

2.また、東京電力による賠償が行われるまでの間のつなぎ融資としての対応に向けて、農林中央金庫は、信漁連等に対する資金供給・利子補給を行うこととしており、農林水産省としても、関係機関への働きかけを行うなど、協力して進めているところです。

3.漁業者は損害賠償請求のためにどのような準備が必要か

1.今回の補償の範囲については、原子力損害の賠償に関する法律に基づき、今後、原子力損害賠償紛争審査会が定める原子力損害の範囲の判定の指針に基づいて判断されることとなります。

2.このような指針が明らかになるまで一定期間を要するため、現段階で、漁業者が前もって準備するものとして、
  [1] 当該期間に生じた売上減少額や実損額
  [2] 当該期間に生産物が返品され、再販売できない場合の実損額
  [3] 当該期間に販売できなかった生産物や在庫商品を廃棄した場合の処分補償額及び処分費用
  [4] 運転資金等を借り入れざるを得ない場合の金利相当額
  などが明らかになるような証拠書類を保管しておくことが必要です。

3.具体的には、
  [1] 各種資材等の購入に係る領収書や購入伝票
  [2] 水揚げや給与に至らなかった生産物・餌料の数量等を明らかにできる作業日誌
  [3] 水揚げに至らなかった水産物に係る過去の生産量の記録、納品台帳、出荷伝票及び回収・処分した場合の領収書
  [4] 操業日誌や漁獲成績報告書、養殖の飼育管理に係る記録
  [5] 納税関係書類(損益計算書等)
  [6] 現況を示す写真
  などを保管しておく必要があります。

4.農林水産省としては、漁業者のこうした準備について関係団体を通じて適切な指導を行っていきたいと考えているところです。

4.放射能による影響が危惧されるが、操業するに当たって留意すべきことはあるか

1.操業に当たっては、漁獲物の安全性を確認することが非常に重要なことです。

2.このため、各県等に相談するなどして漁獲物の放射性物質のモニタリングを行い、漁獲物の安全性を確認するようにして下さい。

3.農林水産省としても、都道府県等が行う放射性物質のモニタリングについて全面的に協力しているところです。

5.JCO事故の際はどのように賠償が行われたのか

1.平成11年9月30日に発生した(株)JCO東海事業所の事故の際には、 原子力損害の特殊性等から、当事者間の交渉が難航しました。

2.このため、国・地方公共団体が交渉を促進するために積極的に関与して、損害費目ごとに相当因果関係の認められる範囲、損害額の算定方法等に関する「基本的な考え方」がとりまとめられました。
これを基に、具体的な賠償額は(株)JCO東海事業所と被害者の間 で個々に合意されております。
※いわゆる風評被害についても、判例で損害と認められているケースがあります(例:放射線汚染のない納豆について、新聞報道等により悪風評が生じ、売上が減少した場合)。

3.なお、その過程で、(株)JCO東海事業所から、一定期間、一定区域の損害に限定しつつも、
(1)売上高減少に伴う損害額
(2)返品、廃棄処分
(3)キャンセル
(4)イベントの中止
(5)特別支出費用(品質保証のための放射線測定検査料、風評被害払しょくのためのキャンペーン経費等)
(6)いわゆる風評被害
等の賠償基準を提示した経緯があります。

4.また、具体的な支払は、以下のとおり行われました。
(ア)被害者からの請求額の2分の1を基準とする仮払いを年内の平成11年12月までに実施。
(イ)年明け後に賠償金の確定交渉を開始、正式な和解(示談)の取り交わし。
(ウ)平成12年3月末までに、約6,000件の和解が成立。

5.今回は、その後に改正された原子力損害の賠償に関する法律に基づき、平成23年4月11日に設置された原子力損害賠償紛争審査会において、(株)JCO東海事業所の事故の例にならい、原子力の損害、損害の額の算定方法等に関する指針が定められることになっています。

6.今後は、この指針に沿って、具体的な賠償が行われる見込みです。

1~4に関するお問い合わせは
水産庁原発関係漁業補償チーム
代表:03-3502-8111(内線6533)
ダイヤルイン:03-6744-0508
5に関するお問い合わせは
大臣官房食料安全保障課
代表:03-3502-8111(内線3805)
ダイヤルイン:03-6744-2376

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