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2011年5月28日 (土)

原子力保安院が東電に被ばく管理ずさんと厳重注意…注意するなら文科省にして欲しい 福島の子供の被爆限度は原発作業従事者の基準を超えているのだから

リンク: <福島原発>東電に厳重注意…被ばく管理ずさん 保安院 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース.

 東京電力福島第1、第2原発の労働者の被ばく管理について複数の法令違反があったとして、経済産業省原子力安全・保安院は25日、東電に文書で厳重注意した。保安院によると、放射線量が上昇した構内で、放射線業務従事者に指定されていない女性従業員が5人働き、うち2人の被ばく量は一般人の被ばく限度(年間1ミリシーベルト)を超えた。同従事者の指定を受けている女性従業員2人も、被ばく量が限度(3カ月で5ミリシーベルト)を超えていた。

  東電が違反したとされる法令とは労働安全衛生法と電離放射線障害防止規則だ。私の勉強不足かもしれないが現在一般国民を対象として放射線被爆限度を定めた法令はない。多分一般国民が放射線被ばくをすることが想定されなかったからだろう。しかし放射線管理区域内において放射線業務に従事する労働者(放射線業務従事者)については労働安全法及び同法施行令を実施するための電離放射線障害防止規則で規制されている。

以下は条文
(放射線業務従事者の被ばく限度)
第四条
 事業者は、管理区域内において放射線業務に従事する労働者(以下「放射線業務従事者」という。)の受ける実効線量が五年間につき百ミリシーベルトを超えず、かつ、一年間につき五十ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
 事業者は、前項の規定にかかわらず、女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び第六条に規定するものを除く。)の受ける実効線量については、三月間につき五ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
第五条
 事業者は、放射線業務従事者の受ける等価線量が、眼の水晶体に受けるものについては一年間につき百五十ミリシーベルト、皮膚に受けるものについては一年間につき五百ミリシーベルトを、それぞれ超えないようにしなければならない。
第六条
 事業者は、妊娠と診断された女性の放射線業務従事者の受ける線量が、妊娠と診断されたときから出産までの間(以下「妊娠中」という。)につき次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
 内部被ばくによる実効線量については、一ミリシーベルト
 腹部表面に受ける等価線量については、二ミリシーベルト

(緊急作業時における被ばく限度)
第七条  事業者は、第四十二条第一項各号のいずれかに該当する事故が発生し、同項の区域が生じた場合における放射線による労働者の健康障害を防止するための応急の作業(以下「緊急作業」という。)を行うときは、当該緊急作業に従事する男性及び妊娠する可能性がないと診断された女性の放射線業務従事者については、第四条第一項及び第五条の規定にかかわらず、これらの規定に規定する限度を超えて放射線を受けさせることができる。
 前項の場合において、当該緊急作業に従事する間に受ける線量は、次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
 実効線量については、百ミリシーベルト
 眼の水晶体に受ける等価線量については、三百ミリシーベルト
 皮膚に受ける等価線量については、一シーベルト
 前項の規定は、放射線業務従事者以外の男性及び妊娠する可能性がないと診断された女性の労働者で、緊急作業に従事するものについて準用する。

  つまり、放射線業務従事者の年間被爆限度は50ミリシーベルト(かつ5年間で100ミリシーベルト以内)、女性は年間50ミリシーベルト(かつ3ヶ月間で5ミリシーベルト以内)、妊娠中の女性は年間1ミリシーベルトとされている。事故が起きた場合の緊急作業に従事する場合ですら年間被爆限度は100ミリシーベルトだ。詳しくは次を参照
http://gene4.agri.kagoshima-u.ac.jp/~ri/radiation_law.pdf
  ところが現在文部科学省が福島県に示している、校庭など幼稚園や学校の屋外で子供が活動する際の基準は、児童生徒の年間被曝許容量を20ミリシーベルトとして算定している。
  20ミリシーベルトが安全かどうかで色々議論されているが、そもそも議論の出発点を間違えている。本当に安全かどうかは今後好きなだけ時間をかけてやればよい。法令上放射線業務従事者ですら上記のような被爆限度が定められているのであるから子供がそれ以下でよいはずはない。妊娠中の女性(普通の女性ではなく放射線業務従事者)が1ミリシーベルトなら福島の子供も当然それ以下でなければならない。文部科学省の基準が違法であることは、法律論として明らかだ。
  その点原子力保安院が東電に厳重注意したのは正しい。正しいが文科省も原子力保安院(経産省)も同じ行政機関だ。やはり今の政権は統治能力を失っているとしか思えない。

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