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2011年6月の21件の記事

2011年6月25日 (土)

東日本大震災の被災者である相続人について相続放棄等の熟慮期間を延長する法律が成立

リンク: 法務省:東日本大震災の被災者である相続人について,相続放棄等の熟慮期間を延長する法律が成立しました.

Q1 
 東日本大震災の被災者である相続人について、相続の放棄や限定承認をできる期間が延長されたと聞きましたが、どのような内容ですか。


A
 今回、「東日本大震災に伴う相続の承認又は放棄をすべき期間に係る民法の特例に関する法律」(以下「特例法」といいます。)が成立し、平成23年6月21日に公布、施行されました。 
 特例法は、東日本大震災の被災者であって平成22年12月11日以降に自己のために相続の開始があったことを知った方(相続人)について、相続の承認又は放棄をすべき期間(以下「熟慮期間」といいます。)を平成23年11月30日まで延長するものです。


Q2  
 特例法の対象となる「東日本大震災の被災者」とは、どのような人ですか。


A
 東日本大震災が発生した平成23年3月11日において以下の市区町村の区域に住所を有していた方をいいます。この区域は、東日本大震災に際し災害救助法が適用された市区町村の区域から東京都の区域を除いたものです。

岩手県 全市町村
宮城県 全市町村
福島県 全市町村
青森県 八戸市,上北郡おいらせ町
茨城県 水戸市,日立市,土浦市,石岡市,龍ヶ崎市,下妻市,常総市,常陸太田市,高萩市,北茨城市,笠間市,取手市,牛久市,つくば市,ひたちなか市,鹿嶋市,潮来市,常陸大宮市,那珂市,筑西市,稲敷市,かすみがうら市,桜川市,神栖市,行方市,鉾田市,つくばみらい市,小美玉市,東茨城郡茨城町,東茨城郡大洗町,東茨城郡城里町,那珂郡東海村,久慈郡大子町,稲敷郡美浦村,稲敷郡阿見町,稲敷郡河内町,北相馬郡利根町
栃木県 宇都宮市,小山市,真岡市,大田原市,矢板市,那須塩原市,さくら市,那須烏山市,芳賀郡益子町,芳賀郡茂木町,芳賀郡市貝町,芳賀郡芳賀町,塩谷郡高根沢町,那須郡那須町,那須郡那珂川町
千葉県 千葉市美浜区,旭市,習志野市,我孫子市,浦安市,香取市,山武市,山武郡九十九里町
新潟県 十日町市,上越市,中魚沼郡津南町
長野県 下水内郡栄村




Q3 
 Q2に記載された市区町村に住民票がなければ、特例法の適用を受けられないのですか。


A  
 平成23年3月11日に、Q2に記載された市区町村に住所を有していたかどうかは、家庭裁判所が、住民票、勤務証明書、在学証明書、公共料金の支払に関する記録などの各種の資料に基づいて、その生活の本拠がQ2に記載された市区町村にあったかどうかで判断することになります。 
 したがって、住民票がなければ、特例法の適用が受けられないというわけではありません。


Q4 
 特例法は、亡くなった方(被相続人)が被災者である場合や、相続の対象となる財産がQ2に記載された市区町村にある場合にも、適用されますか。


A  
 特例法が適用されるためには、相続人が東日本大震災の被災者であることが必要です。被相続人が被災者であるか否か、相続の対象となる財産がQ2に記載された市区町村にあるか否かは、関係ありません。 
 特例法は、相続人が東日本大震災の被災者である場合には、被災による生活の混乱のため、3か月の熟慮期間中に相続の放棄や限定承認の判断をし、あるいは、家庭裁判所に熟慮期間の伸長の申立てをすることが困難であることを前提にしています。したがって、相続の対象となる財産がQ2に記載された市区町村以外にある場合であっても、相続人が東日本大震災の被災者であれば、そのような困難があるものとして、特例法が適用されます。 
 ところで、被相続人が津波で家ごと流されて亡くなったケースでは、相続財産の状況が分からないこともあると思われます。この場合も、相続人が東日本大震災の被災者であれば、特例法の対象となります。しかし、相続人が東日本大震災の被災者でない場合には、家庭裁判所に熟慮期間の伸長等を申し立てることに障害はないと考えられますので、特例法の対象とはなりません。


Q5 
 相続人が未成年者や成年被後見人である場合には、どうなりますか。

A  
 相続人が未成年者又は成年被後見人である場合には、その熟慮期間は、民法により、未成年者又は成年被後見人ご本人ではなく、その法定代理人(例えば、親権者や後見人)を基準に考えることになります。
 そこで、相続人が未成年者又は成年被後見人である場合に、特例法により熟慮期間が延長されるかどうかは、未成年者又は成年被後見人ご本人ではなく、その法定代理人が東日本大震災の被災者であるかどうかによって判断されることになり、法定代理人が東日本大震災の被災者である場合には、特例法が適用されます。


Q6 
 祖父が東日本大震災で亡くなり、次いで、その相続人である父がその相続について承認又は放棄をせずに亡くなりました。その場合、この父の相続人である息子にも、特例法が適用されますか。


A  
 被相続人(祖父)が亡くなり、次いで、その相続人(父)が亡くなった場合には、祖父と父との間の相続についての息子の持つ熟慮期間は、民法により、息子を基準にして考えることになります。 
 そこで、祖父と父との間の相続についての息子の持つ熟慮期間が延長されるかどうかは、息子が東日本大震災の被災者であるかどうかによって判断されることになり、息子が東日本大震災の被災者である場合には、特例法が適用されます。  


Q7 
 相続人が複数いる場合に、その一部の方だけが東日本大震災の被災者であるときは、相続人全員について熟慮期間が延長されますか。


A  
 熟慮期間は、民法上、それぞれの相続人ごとに、自己のために相続の開始があったことを知った時から進行します。特例法は、この点を改めるものではありませんので、相続人が複数いる場合には、これらの相続人のうち、東日本大震災の被災者である方だけに、特例法が適用されます。


Q8 
 特例法が施行された時(平成23年6月21日)に既に3か月の熟慮期間が過ぎていても、相続の放棄や限定承認をすることができますか。


A  
 平成22年12月11日以降に自己のために相続の開始があったことを知った場合であれば、特例法が施行された平成23年6月21日より前に3か月の熟慮期間が過ぎていた場合であっても、特例法によって熟慮期間が平成23年11月30日まで延長されますので、その延長された期間内に相続の放棄や限定承認をすることができます。ただし、Q9で述べるような例外があります。


Q9 
 例外について説明してください。


A  
 既に、単純承認をした場合や、相続財産の全部又は一部を処分していた場合には、これらの行為をした時期が3か月の熟慮期間の経過前であると経過後であるとにかかわらず、もはや相続の放棄や限定承認をすることはできません


Q10 
 既に、家庭裁判所に熟慮期間の伸長の申立てをし、期間を伸長するという審判がされています。その場合は、どのように取り扱われるのですか。


A  
 家庭裁判所の審判による伸長後の期間の末日と、平成23年11月30日のいずれか遅い日が熟慮期間の満了日となります。すなわち、伸長後の期間の末日が平成23年11月30日より前であれば、特例法により、平成23年11月30日までが熟慮期間となります。伸長後の期間の末日が平成23年11月30日より後の日であれば、伸長後の期間の末日までが熟慮期間となります。


Q11 
 平成23年11月30日までに相続の放棄や限定承認をするかどうかを決めることができないときは、どうすればよいですか。


A  
 特例法は、民法の規定による3か月の熟慮期間を平成23年11月30日まで延長するものですが、その期間を家庭裁判所が更に伸長することを否定するものではありません。したがって、平成23年11月30日までになお相続の放棄や限定承認をするかどうかを決めることができないときは、前もって家庭裁判所に熟慮期間の伸長の申立てをすることが必要です。
  特例法は、相続人が東日本大震災の被災者である場合には、被災による生活の混乱のため、3か月の熟慮期間中に相続の放棄や限定承認の判断をし、あるいは、家庭裁判所に熟慮期間の伸長の申立てをすることが困難であることを前提にしています。したがって、相続人が東日本大震災の被災者であれば、そのような困難があるものとして、特例法が適用されます。
  しかし、被相続人が被災者であっても、また相続の対象となる財産がQ2に記載された市区町村に存在しても、相続人が東日本大震災の被災者でない場合には、特例法の対象とはなりません。この点は誤解しやすいのでくれぐれも注意して下さい。
 被相続人の死亡の事実を知って、熟慮期間内に相続放棄をしないと単純相続と見なされます。もし被相続人に借金があった場合にはその債務を全て負担しなければならなくなります。ですから被相続人の債務が相続財産を上回る場合には相続放棄をした方がよいということになります。
 ただし熟慮期間経過後に初めて被相続人に多額の借金があったことを知った場合には、例外的に相続放棄が認められる場合もあるので、そのような場合は弁護士に相談した方がよいでしょう。

2011年6月21日 (火)

東京電力の法的整理を検討するべき  日弁連「福島第一原子力発電所事故による損害賠償についての意見書」

リンク: 日弁連 - 福島第一原子力発電所事故による損害賠償の枠組みについての意見書.

 日本弁護士連合会は、2011年6月20日、「福島第一原子力発電所事故による損害賠償の枠組みについての意見書」を内閣総理大臣及び経済産業大臣に対し提出した。
意見書の概要
1 福島第一原子力発電所事故による損害賠償の枠組みについては、以下の3つの原則が確立されるべきである。(1) 東京電力の現有資産による賠償がまずなされること。
(2) 不足する部分については国が上限を定めず援助する法律上の義務があること。
(3) 原子力発電所災害を完全に防止するため、損害賠償についての枠組みは、持続可能なエネルギー供給・需要体制の構築と調和するものでなければならないこと。
2 上記原則に基づき、東京電力による賠償を実施するための国の援助策は、以下のようにすべきである。
(1) 東京電力による損害賠償に対する援助としては、現在計画されているような「資本注入・資金援助」ではなく、国が東京電力の送配電事業(関連知的財産権を含む。)の譲渡を受け、その対価として被災者への損害賠償債務を引き受けることによって行う。
また、東京電力が有する保養所等その他の資産を民間等に売却し、それによって生じた資金も損害賠償の原資とする。
(2) プルサーマル計画を中止し、再処理等積立金を損害賠償原資として活用する。
(3) 損害賠償額が(1)(2)を超えるときは、東京電力が継続して営む原子力発電以外のその他発電事業の収益及び国が買い取った「送配電事業」の収益をもって損害賠償の原資とする。
(4) 以上の過程を通じて、東京電力による資産散逸・資産の浪費を防ぎ、資産譲渡によって得られた原資を損害賠償債務の弁済に充てることを確保するため、東京電力の法的整理を検討するべきである。
(5) 送配電事業は、その公共性に配慮し、リスクに強い、分散型の、スマート・グリッドを整備すべきである。送配電事業については、損害賠償が終了するまで国又は公的機関が管理する。
意見書全文
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/data/110617_2.pdf

  内容はいちいちもっともだ。特に「東京電力による資産散逸・資産の浪費を防ぎ、資産譲渡によって得られた原資を損害賠償債務の弁済に充てることを確保するため、東京電力の法的整理を検討するべきである」と明言していることは高く評価できる。
  今政府が法案化しようとしている賠償枠組みは、社債はそのまま、原資もしない、年金にも手をつけない、金融機関の債権カットも行わないという内容であって東電救済法案と呼ぶべきものだ。それで賠償資力が足りるはずはないから、結局は税金投入と電力料金値上げで賠償原資を賄うことになる。
  原発事故による損害賠償債務を考慮すれば東電は今の時点でも債務超過に陥っていると見るべきだ。JALを法的整理しても航空機が飛んでいたのと同様で、東電を法的整理したところで電力が止まることはない。政府が法的整理を選択しないのは、信用不安が生じるなどというのは口実で、実は東電の社債権者、株主(大企業)、金融機関、東電の組合、高額の年金をもらっている退職者の利益を代弁しているだけだ。こういう社会的強者を守るために国民の税金と公共料金を使おうというのだから呆れた話だ。マスコミも広告主の機嫌を損ねたくないから何も言わない。
  自民党を加えた大連立が成立するとこの法案はすんなり通ってしまうだろう。しかし市場は正直だから東電救済法案が通らなければ東電の株価は持たず、結果的に東電は上場廃止、法的整理に追い込まれる。その意味では菅には最後まで悪あがきしてもらったほうがよい。

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「5年後10年後こどもたちが健やかに育つ会 せんだい・みやぎ」の放射線量測定の拡充請願を採択 宮城県議会

リンク: 河北新報 東北のニュース/放射線量測定の拡充請願を採択 宮城県議会閉会.

  宮城県議会5月定例会は20日、本会議を開き、総額3901億円の2011年度一般会計補正予算案など議案27件を原案通り可決、専決処分77件も承認し、閉会した。常任委員会の審査結果が分かれた放射線量測定の拡充を求める請願は賛成多数で採択した。
  市民団体が提出した放射線量測定の請願4件は総務企画、保健福祉両委員会に付託した2件を採択した。採決では自民党・県民会議3人、21世紀クラブ1人が反対した。同趣旨の残る2件は環境生活、文教警察両委員会で継続審査となった。

市民団体=「5年後10年後こどもたちが健やかに育つ会 せんだい・みやぎ」の請願が採択された。お母さん方の努力が実を結んでよかった。村井知事には請願の内容を真摯に受けとめて、宮城県の子供達の安全・安心のために最善を尽くして欲しい。請願内容はこちらhttp://sukoyakasendaimiyagi.web.fc2.com/seigansho.html

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2011年6月19日 (日)

「人類が経験した原発事故をすべて考えて対応。今回の対策をやっている原発は安全だ。」西山英彦・保安院審議官記者会見で力説だって

リンク: <原発>夏前ありき「安全宣言」…再稼働要請へ (毎日新聞) - Yahoo!ニュース.

  原発の安全規制を担う経済産業省原子力安全・保安院は、福島第1原発事故のようなシビアアクシデント対策について7日に調査を始めてからわずか11日で原発の「安全宣言」を出した。だが、今回の点検項目は、水素爆発対策など第1原発の事故に関係した5項目だけで、それ以上については「今後の検討課題」(保安院)。現地立ち入り検査もたった2日間で終え、発表を急ぐ政府に配慮して「お墨付き」を与えた格好になった。
  「保安院は(再稼働について)地元同意を得るためにやっているのではない」。保安院の山本哲也・原発検査課長は18日の会見でこう述べたが、会見には資源エネルギー庁幹部も同席。「(電力供給不足による)産業空洞化は今そこにある危機」とするエネ庁作成の資料も配布され、「一体感」は否めなかった。
  保安院は11事業者に対して、福島第1原発1~3号機で発生した水素爆発対策、中央制御室の非常用換気装置の電源確保などを求めたが、いずれも第1原発の事例をなぞった「対症療法」。より過酷な事故対策については「どういう事態を想定するかも含めて中長期課題で取り組む」と述べるにとどめた。
 各事業者の取り組みも「津波浸水を想定し、2017年度ごろまでに内線電話交換機電源を高所へ移設」(関西電力美浜原発1~3号機)▽「今後3年程度で水素ガス抑制装置を設置」(九州電力玄海原発1~4号機)--など、緊急性を優先しているとはいえない。
 「人類が経験した原発事故をすべて考えて対応した。今回の対策をやっている原発は安全だ」。西山英彦・保安院審議官は18日夜の記者会見で力説した。

  この頃記者会見があまり放映されないので西山の顔を見て不快な思いをすることもなくなったと思っていたら凄いことを言っている。「人類が経験した原発事故をすべて考えて対応した。今回の対策をやっている原発は安全だ」だって。
  こいつの言う「安全」は「危険」と読み替えなければならない。私は「人類が経験した原発事故についての西山の発言をすべて考えて判断した。西山が安全だと言ったら危険だ」と力説したい。
  原発再稼働についての社説を読み比べると興味深い。地方紙>毎日>朝日>読売の順でトーンが落ちていく。主要3紙の中では毎日が一番まとも、読売は政府の広報誌だと思っているが今回の社説にもそれは現れている。記者の給料の高さと報道内容は反比例するようだ。ちなみに女川原発を抱える地元の河北新報は「沈黙」。大広告主である東北電力様のご機嫌を損ねるようなことは口が裂けても言えませんというところか。
http://shasetsu.ps.land.to/index.cgi/event/757/ 

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2011年6月18日 (土)

仙台弁護士会 災害救助法の費用支出を全額国負担とする提言

「災害救助法の費用支出を全額国負担とする提言」

災害救助法の費用支出を全額国負担とする提言

2011年(平成23年)6月15日

仙台弁護士会     

会 長  森 山   博

1 提言の趣旨
 災害救助法第36条第3号に定める国庫の負担割合を「百分の百」と改正し東日本大震災に遡及適用する、もしくは各都道府県の負担部分を交付金等の公費でまかなうなどの方法により,各都道府県に負担を負わせないような運用をするよう提言する。

2 提言の理由
 災害救助法は,被災者を救助する方法を広く定め,地方自治体に広範な権限を与えることによって,被災地の現場に即した弾力的運用を可能としている。すなわち,同法は被災者を救助する方法として収容施設(応急仮設住宅を含む)の供与,炊出しその他による食品の給与及び飲料水の供給,がれき等の撤去等を幅広く定めている(災害救助法第23条第1項各号,同法施行令第8条)とともに,各都道府県知事に法定受託事務として広範な権限を与え主導的役割を担わせている(同法第22条)。また必要がある場合には各都道府県から市区町村への事務委託を可能とすることで(同法第30条),現場の状況及びその変化に応じた柔軟な対応を可能としているのである。
 東日本大震災は,被災者・被災地に甚大な犠牲・被害を与え,現時点においても約9万人もの被災者が避難所生活を余儀なくされている。このような被災者をその状況に応じて救済するためにはまさに同法を積極的かつ有効に活用することが不可欠である。厚生労働省も,2011年(平成23年)3月19日に「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に係る災害救助法の弾力的運用について」との通知により,「災害救助法による救助の程度,方法及び期間並びに実費弁償の基準」につき一般基準を超える特別基準の運用を推奨するとともに,国庫負担について申請手続の簡略化,予算措置後の速やかな国庫負担金の概算交付等を定め,同法の積極的かつ有効な運用を促しているところである。
 しかし,その一方で同法の積極的かつ有効な運用を実施していくには莫大な費用が必要である。この点,同法第36条は被災地自治体が支弁した救助に要した費用における一定の場合の国庫負担基準を定めているが,その金額がどれほど莫大なものとなっても全額国庫負担とはせず,最低でも10%の負担を都道府県に求めている。しかし,宮城県をはじめとする被災県は財政難であり,10%の費用負担に耐えられるかという点には大きな懸念がある。この県の費用負担が足かせになることにより被災者への救助がなおざりになっては本末転倒である。
 そもそも,本来,災害時における国民の救助は国の責任において行われるべきものであるが(同法第1条),この災害救助法が法定受託義務として各都道府県知事に主導的役割を担わせたのは,被災地の実情に応じた救助を可能とする点にその趣旨があるのであって,その費用を都道府県が負担することが論理必然として要求されるものではない。厚生労働省は,震災後4回にわたり「東北地方太平洋沖地震に係る災害救助法の弾力的運用について」との通知を出し,同法の活用を促しているが,国庫負担金についての手続きをいくら簡略化しても,また交付をいくら速やかなものとしても,被災地自治体の負担割合自体が変わらないのであればその効果は限定的なものに過ぎず上記の懸念解消には至らないため,同法の積極的活用には限界があるといわざるをえない。
 東日本大震災からすでに3か月が経ち,災害救助法の有効な活用は喫緊の課題となっている。そうした中で,被災地自治体に同法の積極的かつ有効な活用を促すためにも,同法第36条に定める国庫の負担割合を「百分の百」と改正し東日本大震災に遡及適用する,各都道府県の負担部分を交付金等の公費でまかなう,もしくは国庫の負担割合を「百分の百」とする特別措置法を制定する,などの方法で各都道府県に負担を負わせないような運用をするよう提言する。

以 上

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仙台弁護士会 署名活動開始 東日本大震災の被災者が抱える既存債務からの解放を求める緊急提言

「東日本大震災の被災者が抱える既存債務からの解放を求める緊急提言」

平成23年6月15日

仙台弁護士会

会  長   森  山     博

第1 提言の趣旨
国は、東日本大震災で被災した市民や中小・零細事業者が有する住宅、自動車及びリース物件等が滅失または毀損した場合、これら滅失・毀損物との牽連性が明白な債務(既存債務)から被災者を解放するため、既存債務を買い取りその債務を免除するなどの方法により一刻も早く、被災者を既存債務から解放し、その生活再建を円滑なものにすべきである。

第2 提言の理由
1 東日本大震災における被災者の状況
(1) 未曾有の大災害となった今般の東日本大震災においては、地震、津波により、消費者や中小・零細事業者といった経済基盤の脆弱な者たちの多くが被災者となり、その有する居住建物、自動車及び事業用資産など、無数の財産が一瞬のうちに失われた。
しかし、被災者らは、自己の資産を失った一方で、住宅ローン債務や自動車ローン債務、リース関連債務(以下、「既存債務」という。)については相変わらず負担し続けねばならない現状にある。
(2) 当会が行っている被災者らに対する法律相談においても、「(東日本大震災)当日に引渡しを受けたばかりの新築住宅が津波で流失し、多額の住宅ローンだけが残った」という悲惨な事例をはじめとして、「津波で家を失って賃貸住宅に入ったが、既存の住宅ローン債務に加えて賃料の負担が生じ、生活が成り立たない。」とか、「津波で所有自動車が流されて、移動手段がなくなってしまい、生活に困っている。都会と違って交通網が発達しておらず、自動車がなければとても生活ができない。しかし、既存の自動車のローンがあるため、新たな自動車を購入することもできない。」、「津波で一切を無くし、箸一本から買わなければならないのに、これまでのローンも負担していかなければならないのか。」、「事業用資産が流されたのに融資制度しかなく、既存のローンを抱えながら、どうしていけばよいか分からない。」など極めて深刻な事例が相次いでおり、その多くが既存債務による生活再建の阻害を訴えるものである。
(3) こうした状況のなか、金融機関のなかには債務の返済猶予を行っているところもあるが、あくまで各金融機関の自主的な判断に委ねられており、なかには1ヶ月しか猶予を認めないという金融機関も存在する。
こうした金融機関の自主的な判断に委ねたまま、既存債務問題に手をこまねき、何らの救済手段も講じられないまま、今後、その債権の回収が再開されれば、被災者をとりまく状況はさらに悪化し、被災者の生活の破綻はいうに及ばず、場合によっては自殺に至るケースまで続出することが容易に予想される。

2 被災者の既存ローン債務からの解放の必要性と許容性
(1) 上記のとおり、既存債務だけが残った被災者においては、その既存債務の処理ができなければ、二重ローンの状態となるどころか、そもそもその返済を心配して新たに融資を受けることをあきらめ、あるいは新たな融資を申し込んでもその融資を断られ、早晩破綻に瀕することは必至である。
したがって、被災者が生活再建を果たし、復興を遂げるためには、一刻も早く、一度破壊された生活の安定が再度取り戻されなければならない。
(2) 他方、既存債務は、担保物件の滅失や被災者の支払能力の欠如などにより従前どおりの価値があるとはいえず、このまま既存債務問題を放置しても、被災者を苦しめるのみで、債権者の利益にはつながらない。
かえって、被災者が一刻も早く生活の再建を図ることによってこそ、その支払能力や担保力を高めることができ、債権者ひいては社会一般の利益につながることになる。
したがって、これ以上、既存債務問題についての看過・放置は許されず、政策的な観点から早急にその解決が図られなければならない。
(3) そして、その解決に際しては、被災地の実情が十分に配慮されなければならない。
1つは、公共交通機関の整備が未発達である東北地方では、自動車が必要不可欠であるという点である。とりわけ、津波による甚大な被害を受けた沿岸部では、もともと少なかった鉄道網すらも破壊されており、日常生活においても、事業活動においても、自動車がなければ生活・事業がまったく成り立たない状態にある。
そして、もう1つは、被災地である東北地方の労働者の多くは、地元の中小・零細事業者において雇用されてきたという点である。こうした地元の中小・零細事業者の再生がなければ、地元住民の雇用をも失われたままとなり、復興など到底達成できない。
(4)    したがって、東北地方の復興にあたっては、住宅ローン債務だけでなく、自動車や事業用資産の購入によって生じたローンやリース関連債務等被災物との牽連性が明白な債務から被災者を解放させることが必要不可欠となる。

3 既存債務からの解放の手段について
この点、自己破産手続や個人民事再生手続を利用することで既存債務からの解放を図れば足りるとの意見もありうる。しかし、自己破産手続きにおいては限られた財産しか被災者の手元に残すことができない。特に前述のとおり被災地では生活や事業再生に自動車が必要不可欠であるにもかかわらず、それも手放さざるを得ない場合も少なくなく、その場合の生活の再生は極めて困難となる。個人民事再生手続きも継続的な収入と債務弁済が必要であるばかりか、事業者でない限り、自動車ローンを継続的に支払うことができず、結局は、自動車を手元に残せないことになり、十分な救済手段とはなり得ない。そもそも、このような法的整理をした場合には信用情報が毀損されてしまい、生活再建に必要な資金需要を満たすための新たな借り入れができない結果になることから、被災者の復旧・復興についての重大な障害となる。
したがって、被災者を既存債務から解放するにあたっては、新たなスキームを創出する必要がある。
また、被災者の既存債務について、国等が買い取る形でその負担から解放させるにあたって、被災者のみが債務から解放される結果となり、しかもそれが国費をもって充てられることに国民の理解が得られないとの意見もありうる。しかし、そもそも対象とされる債権は、担保物件の滅失や被災者の支払能力の欠如などにより従前どおりの価値があるとはいえない。また、そもそも今般の大震災は、その被災者の数でもその被害の規模でも未曾有のものであるうえ、被災者にはまったく責任のない天災によるものであるから、その負担を被災者のみでなく国民全体のものとすることが望ましいというべきである。そして、その生活再建においては、仮に既存債務から解放されたとしても、それはいわばマイナスからゼロになったにすぎず、被災により失った家財道具、それこそ箸一本から再調達する必要があるなど、なお容易でない苦難を伴うものであり、必ずしも被災者のみが優遇されるという関係にはない。さらに、被災者・被災地の復旧・復興が遅れることは、日本経済の回復を鈍化させるものでもあり、それを回避するという点でも、被災者の経済的立ち直りを図らせることに国費を投じることは理にかなっている。
以上から、被災者を一刻も早く既存債務から解放するために、たとえば、国等が当該既存債務を買い取りその債務の免除をするなどの方法を構築することが急務である。

4 結語
よって、国は、被災者が抱える既存債務について、住宅ローン債務のみならず、自動車のローン債務やリース債務もその対象に含めて、当該既存債務を買い取りその債務を免除するという制度を構築するなどの方法によって、一刻も早く、被災者を既存債務から解放し、その生活再建を円滑なものにすべきである。        以 上

 東日本大震災により、多くの方がローンで購入していた住宅、車などを失いました。しかし、現在の法律では、物を失ってもローンはなくなりません。ただでさえ苦しい状況なのに、ローンの負担が残るのでは生活再建ができません。仙台弁護士会では、被災者のローンからの解放を求めて署名活動をはじめました。被災地の声を国会に届けるため、ご協力をお願いします!

※※署名用紙はこちら(PDF)※※

※※署名を求めるチラシはこちら(PDF)※※

●FAX文書は署名として扱われませんので、ご署名いただいた用紙につきましては、原本を仙台弁護士会宛(〒980-0811 仙台市青葉区一番町2-9-18)ご郵送下さいますようお願い申し上げます。

福島原発事故による放射汚染、女川原発に関わる要望書  東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター

宮城県知事 村井嘉浩殿

福島原発事故による放射汚染への対応、女川原発に関わる要望書

2011年6月13日

東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター

<代表世話人>             

青木正芳(元日本弁護士連合会副会長)

   

小沢かつ(宮城県母親大会連絡会会長) 

北村龍男(宮城県保険医協会理事長)  

高橋治(社会福祉法人ビーナス会理事長)

 

綱島不二雄(元山形大学教授)       

日野秀逸(東北大学名誉教授)     

 

宮野賢一(仙台市緑ヶ丘被災者の会)  

森  久一(元・山元町長)      

【事務所】               

仙台市青葉区大町2丁目5-10 御譜代町ビル305号室

TEL 022(399)6907

 東日本大震災にともなう福島第一原発の事故および放射能で汚染した水の海洋投棄により放出された放射性物質は、チェルノブイリ原発事故に近い規模とされています。事故の真実に関わる情報が小出しにされ、核種と総放出量を未だに公表していない東京電力と政府への不信があり、事故が収束するめどが立たず現在もなお環境中への放射能放出が続いていることが、ますます国民の不安を大きくしています。貴職が、国に対して情報公開を強く迫ることを求めるものです。

宮城県はもともと女川原発を有しますが、福島原発の事故ではその放射線が福島県との県境地域で5ミリシーベルトを超える年間積算線量になると予想されています。仙南地域や子育て世代などを中心に放射能汚染を心配する県民の声が強く、牧草から国の目安を超える放射性セシウムが検出されてからはとくに子どもの被曝を防ぐことを求める声が高まっています。放射能汚染は、いまと同レベルの汚染が数十年は続き、空間的にも広がることが予想されるので、貴職が正確かつ綿密な放射線計測を要望する声にこたえることを求めるものです。

東日本大震災からの復旧・復興にあたり、宮城県では農林水産業の再建が非常に重要ですが、食糧生産の大原則である「安全・安心」を保障するために、水と食品の放射線モニタリング体制を強化・確立することがその要です。牧草の放射能汚染による酪農家と畜産家の被害救済に最善の措置をとることが緊急に必要です。これから宮城県の漁港が本格的に再開したあと、漁獲した魚から汚染が発見されれば漁業の再建は出ばなをくじかれることになります。海洋水、海洋生物、海底泥の放射能モニタリングは水産業復興に不可欠です。国民の命と安全を守るために、また水産業再建のためにも、放射能汚染対策に万全を期すことを宮城県の復興計画に正しく位置づけることを求めます。

宮城県の原子力対策室は「原発は絶対安全」だと繰り返してきましたが、福島原発事故でそれが虚構にすぎないことが明らかになりました。過酷事故はありうるという立場に明確に転換を表明すべきです。過酷事故が発生した時の初動、避難、防御、測定、除染などの対処法はまったく確立していませんでした。原発の安全基準は、地震、津波、断層等について、新たな知見にもとづいて見直すことがうたわれており、女川原発について総点検するとともに、県の復興計画に原発政策の見直しを明記するよう求めるものです。

そのうえで、以下の事項について検討し具体化することを要請するものです。

【1】、牧草から放射性セシウムが検出されたことへの対応について

1、国の目安を超えるセシウムが検出された牧草の処分は、加害者である東電と原発を推進した行政の責任で行うこと。

放射性セシウムで汚染している牧草を牧草地等に埋脚または梳き込みをさせるという農林水産省の方針は、被害者である酪農家と畜産家に新たな負担を課すだけでなく、消費者に不安を与えて風評被害を拡大する恐れがあるので、撤回するよう強力に国に働きかけること。

2、栄養価の高い一番草を食べさせたいとする酪農家の要望を受けとめて、戸別もしくは地域ごとに刈りとった牧草の測定を行って安全が確認できた牧草を使用できるようにし、飼料を自給している酪農家の被害を最小限にとどめる対処を行うこと。

3、自給飼料を食べさせることができないために購入せざるをえなくなった代替飼料は、県が購入して提供するなど、酪農家と畜産家が借金も負担もしなくてすむようにすること。

4、牧草の自給と放牧を確実に再開するため、牧草地と牧場の空中と土壌の放射線量を測定すること。牧草地の表土の除去等が求められる場合は、国に支援を要請して酪農家や畜産家の負担なしで必要な対策が行われるようにすること。

5、酪農家や畜産家に生じた被害は、東電の負担と国の責任で確実に補償されるようにすること。

【2】、幼稚園・保育所、小中高等学校の敷地内の放射線量測定について

 宮城県で現在測定されている空中放射線は、大部分が地表に降下した放射性セシウムに由来するものと判断されています。幼稚園、保育所、小中高校の保護者は、土ぼこりを吸い込んだり、プールなどで口から体に入ったり、衣服や髪の毛に付着したセシウムが口に入ったりすることによる子どもの内部被曝を心配しています。

すでに丸森町、白石市、村田町、大河原町、亘理町が独自に放射線量の測定を始め、仙台市も学校での測定に乗り出しました。県の責任で全県の子どもの安全を確保すべきです。

文部科学省とアメリカ・エネルギー省がホームページで公開している資料では、丸森町と白石市の一部で年間積算線量が5ミリシーベルトを超えるとされています。フランスの機関のホームページには、放射能プルームが宮城県に飛来した様子が示されています。実際に丸森町、七ヶ宿町、大崎市、栗原市、気仙沼市、山元町と、全県各地の牧草から放射性セシウムが検出されています。

ところが国が進めようとしているモニタリング計画は、福島第一原発から80㎞以内は2㎞のメッシュで、100㎞前後までの範囲は10㎞のメッシュで測定する構想になっています。これは、放射性物質の拡散の実態を見ないで福島原発からの距離だけを目安に避難区域を決めた誤りを再び繰り返すものです。県民の安全を守り不安を解消するために、計画の修正を国に要請することを求めるものです。

1、空間線量率の測定を県内のすべての幼稚園、保育所、小中学校、高等学校、特別支援学校で一週間程度行うこと。その結果を公表し、その際に数値のリスク評価を、わかりやすく県民に知らせること。

2、福島県の学校での測定結果を踏まえて、グランドの土、側溝、屋外プールの底の水について、各市町村毎にモニタリング採取して、放射線量を測定すること。汚染の高い土や泥の撤去など、年間1ミリシーベルトを目標に放射線量を下げる対策に務めること。

3、安全が確認されるまでの当面の間、側溝や屋外プールの掃除は、子どもには行わせないようにすること。

4、国の放射能モニタリング計画について、宮城県で2㎞のメッシュで測定する範囲を拡大し、少なくとも仙台市と川崎町、そして七ヶ宿町、大崎市、栗原市などの牧草から基準値を超えるセシウムが検出された市町村を加えるよう、国に検討を要請すること。

【3】、農産物と海産物のモニタリング、県の検査体制の抜本的強化について

 厚生労働省が4月4日、食品と水道水の放射性物質に関する「地方自治体の検査計画について」を通達しました。宮城県は、農産物についての検査を隔週でスタートさせ、通達が求めていた「週一回程度」の頻度に5月末からやっと移行しました。しかし通達が要請している県独自の検査センター確立については、被災した原子力センターや保健環境センターの測定体制を再建する計画が不明確です。

チェルノブイリ原発事故の際に生じた海水の表層水の汚染は事故の一ヶ月後に最大濃度に達しましたが、スズキの汚染が最大濃度に達したのは事故の5~6ヶ月後、マダラでは約9ヶ月後でした(海洋生物環境研究所 No29=2007年7月号)。

宮城県の水産業を再建するうえで、長期にわたる

海洋水、海洋生物、海底泥の放射能モニタリングが不可欠です。汚染のある魚類や海産物を流通させず、風評被害も生まないだけの検査体制の確立を、水産業を再建する方針の柱の一つとして位置付けて進めるべきです。

1、農産物について、通達の趣旨に従って検査の頻度と検体数を引き上げ、露地物中心の検査に改善する努力を続け、風評被害を起こさないようにすること。

2、2㎝程度の深さまでの表土にとどまっているとされる放射性セシウムの内部被曝を防ぐために、付着と移行が多いと指摘されている山菜、キノコ、タケノコ等の測定を系統的に行い、その結果を公表すること。

3、食品の放射能の健康リスクについての正しい理解を県民に広げる情報提供を強化すること。

4、海藻、ホヤ、牡蠣、ホタテ等の養殖海産物については、県の責任で週一回程度の放射能モニタリングを系統的に行い、放射能汚染による風評被害が起きないように県として系統的な対策をとること。沿岸性種の魚類について、魚種ごとに週一回程度のモニタリングを県の責任で行うこと。

5、カツオ、サバ、サンマなどの広域回遊性の魚類と沿岸性の魚種について、国が進めている調査の情報提供を積極的に求めて公開すること。

6、大震災で損壊した保健環境センターの測定機器を早急に復活するとともに、新らしい要請に対応できるように、県の測定・観測体制を強化すること

7、海洋水、海洋生物、海底泥の放射能汚染に関する基礎研究の強化を国に要請すること。

8、海洋汚染の状態を正確に把握して予測することに不可欠なので、東京電力が海洋に投棄した放射能汚染水について、その核種とそれぞれの放射能値を公表するよう国に求めること。

【4】、女川原発について

 女川原発は3月11日の東日本大震災により外部電源5系統のうち4系統が失われ、非常用ディーゼル発電機のうち2台が起動できなくなり、福島原発のような事故まで「紙一重」でした。その後の4月7日の余震でも、東北電力の東通原発では約50分間電源喪失に陥りました。炉心溶融と環境中への大規模な放射能放出という福島原発並みの過酷事故が起こりうるという立場に転換して、以下の対応をとるよう求めます。

1、東日本大震災により女川原発で生じていた事象について、県民に詳細な説明を行い、課題を明らかにする機会をもつことを東北電力に要請すること。

2、リスクの高いプルサーマル計画については中止すること。

3、地震、津波、断層の発見などの「新しい知見」にもとづいて安全基準を見直し、東北電力に必要な対応を求めること。それまでは女川原発の運転再開は認めないこと。

4、過酷事故を想定して原発防災計画を見直すこと。それまでは女川原発の再開は認めないこと。

新たな原発防災計画は、EPZ(緊急避難地域)を少なくとも半径30㎞の範囲に拡大し、気象条件等によっては放射能汚染がその範囲を超えることを明確にすること。事故発生時にEPZの範囲の住民に避難を呼びかける連絡手段、安全に避難する交通手段、病院や介護施設にいる人々などの要支援者に対する対応、避難場所の確保、放射性ヨウ素による甲状腺がんを防止するための安定ヨウ素剤の配備と配布方法、被ばく医療機関の体制等について明確にし、住民に周知徹底すること。

女川原発で福島第一原発と同程度の過酷事故が発生した場合に宮城県で発生する経済的損失について、試算して明らかにすること。

以上

「停止中の原発、政府が再稼働促す」  国民の安全を二の次にした産業優先政策は再び原発事故を招くだろう

リンク: <原発事故>停止中の原発、政府が再稼働促す (毎日新聞) - Yahoo!ニュース.

 海江田万里経済産業相は18日、東京電力福島第1原発事故のような設計基準を上回るシビアアクシデント(過酷事故)対策について、各原発への立ち入り検査などを実施した結果、「水素爆発などへの措置は適切に実施されている」と評価した結果を公表した。海江田経産相は「これにより、運転停止中の原発についても再稼働は可能」との見解を示した。しかし、原発立地の自治体では慎重姿勢が強く、再稼働までには時間がかかる見通しだ。海江田経産相は結果の説明と再稼働要請のため、来週末にも立地自治体を訪問する方針を明らかにした。
  調査は原子力安全・保安院が7日、電力11社に対し、(1)原発の中央制御室の作業環境の確保(2)停電時の原発構内での通信手段の確保(3)放射線管理のための体制整備(4)水素爆発の防止対策(5)がれき撤去の重機配備--の5項目について状況を報告するよう指示。さらに各原発への立ち入り検査を実施した。
  この結果、中央制御室の作業環境については震災後に各電力会社が非常用電源などを確保しており、保安院は「必要な電源が確保されている」と評価。福島第1原発1~3号機で発生した水素爆発についても、沸騰水型軽水炉については、建屋上部での水素滞留を防ぐために建屋に穴をあけるドリルなどが配備された。さらに水素を建屋外に逃がすベント装置の設置計画も進んでいると判断した。
 国内の商業用原発54基のうち、37基は定期検査や東日本大震災の被災などで停止している(調整運転を含む)。17基は営業運転を続けているが、うち5基前後が8月末までに定期検査に入るため、電力供給の逼迫(ひっぱく)が懸念されている。海江田経産相は記者会見で「電力供給の不安、コストの上昇は国内投資への抑制、日本企業の海外への回避を呼び起こし、産業の空洞化を招く恐れがある」と強調。「原発の再稼働をぜひお願いしたい。私が直接地元に出向いて説明する」と述べた。【中西拓司、野原大輔】

  信じがたい対応だ。高濃度汚染水処理システムは本格稼働後僅か5時間で停止し再開の目処は立っていない。高濃度汚染水の外部流出は目前に迫っている。福島第一原発事故の収束の目処が全く立っていないにもかかわらず「運転停止中の原発についても再稼働は可能」というのだからあきれる。
  原発の設計基準を上回るシビアアクシデント対策について、「水素爆発などへの措置は適切に実施されている」と評価したとされる。しかし、政府の原発事故調の調査は始まったばかりで事故の原因が解明されていない。
  電源喪失だけが原因だと断定できるなら津波に耐えうる予備電源を準備すれば大丈夫という結論になるだろう。しかし福島原発でどうして水素爆発までに至ってしまったのかの原因究明はなされておらず、電源喪失前に地震で原子炉や原子炉冷却システム自体が損傷していた可能性も指摘されている。もしそうなら予備電源を準備しただけで安全が確保されたことにはならない。
  (1)原発の中央制御室の作業環境の確保(2)停電時の原発構内での通信手段の確保(3)放射線管理のための体制整備(4)水素爆発の防止対策(5)がれき撤去の重機配備の5項目を検査したとされるが、(1)~(3)は当たり前の話でシビアアクシデント対策でも何でもない。(5)がれき撤去の重機配備に至っては水素爆発で原子炉建屋などが吹き飛ばされた場合の対策だ。肝心の(4)水素爆発の防止対策については、「建屋上部での水素滞留を防ぐために建屋に穴をあけるドリルなどが配備され、さらに水素を建屋外に逃がすベント装置の設置計画も進んでいる」とされる。しかし水素は原子炉から漏れるのだから当然高濃度の放射能を含んでおり、そのような汚染環境で建屋にドリルで穴を空けることなどできるのだろうか?ベント装置は設置されたのではなく「設置の計画」があるだけだ。そしてベントは疑いもなく放射能を外部に排出する行為だ。これでシビアアクシデント対策が適切になされていると判断するというのは全く非論理的だ。
  政府は、国民は馬鹿だから適当な理屈をつけて安全なように見せかけた上で電力不足や産業空洞化の不安を煽れば原発の再稼働を認めてくれると思っているのだろう。「取り敢えず数ヶ月でやれることはやりました。このまま原発の再稼働をしないと電力供給の不安、コスト上昇による国内投資の抑制、日本企業の海外への回避を呼び起こし、産業の空洞化を招く恐れがあります」だから原発を再稼働させますということだ。そういう国民の安全を二の次にした産業優先政策が今回の原発事故を招いたことにまだ気付かないでいる。
  仮に今後原発を残す政策をとるとしても、現在存在する原発の設計基準を上回るシビアアクシデントが実際に起こることが明らかになったのだから、原発の設計基準を見直して新たな基準を満たす改修を行った後で再稼働させるというのが当たり前の話だ。
  ところでこの件に関する原子力安全委員会の助言はどうなったのだろう。原発の再稼働の判断について助言するために原子力安全委員会があるはずだが?

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2011年6月17日 (金)

宮城県議会保健福祉委員会が「5年後10年後こどもたちが健やかに育つ会せんだい・みやぎ」の請願を採択

 「5年後10年後こどもたちが健やかに育つ会せんだい・みやぎ」が宮城県議会に提出していた請願4件のうち1件が同議会保健福祉委員会で全会一致で採択されました。文教警察委員会、環境生活委員会では継続審査、総務企画委員会では17日に審査されます。請願の内容は以下の通り。請願の内容はいずれももっともなことで、本会議でも採択されることを期待します。なお同会のホームページはhttp://sukoyakasendaimiyagi.web.fc2.com/index.htmlブログはhttp://d.hatena.ne.jp/sukoyakasendaimiyagi/

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う、宮城県の子どもたちが安全に暮らせるように情報の公開・共有・教育機関などへの指導及び環境への配慮を求める請願書

(環境生活課)

1 請願の要旨
宮城県における空気中の放射線量を市町村(仙台市は各区)ごとに測定し、宮城県のホームページに掲載してください。(このとき、大人の被曝の参考にするために地表1.0メートル、子どもの被曝の参考にするために地表での測定をしてください。)

2 請願の理由
3月11日、東日本大震災が起こり、たくさんの方が亡くなりました。
また、その影響で、東京電力福島第1原発事故が起き、今も予断を許さない状況です。原子力発電所からは毎日放射能が出つづけ、海には汚染された水が流されています。
 その福島県が隣県であるにもかかわらず、宮城県の放射能の汚染がどれくらいなのか、よくわからないままの状況が今だに続いています。
政府が暫定基準を定めたものの、通常時の値と比べて極めて高いものであり、子を持つ親を中心に、放射能の影響が出ると言われている5年後、10年後、その先も子どもたちが健やかに育つことができるのか、現状に対しての不安が高まっています。
不安な状況の中、自ら情報を探し、悩み、家族や友人、学校など周囲に相談しても理解してもらえず、孤独な内に深く悩んでいる方、迷い、悩み、罪悪感を抱えながらも、子どものために、愛する宮城県を離れる決断をされた方も多くいます。
乏しい情報公開と、安心できない暫定基準下での生活では、政府・行政に守られている実感はなく、自衛のための情報収集や周囲との交渉による軋轢等で、心身共に疲弊してしまいます。
私たちは、愛する宮城の地で、これからの復興を支える子どもたちを、健やかに育てて行きたい、と考えています。
私たちに安心できる環境と情報を下さい。

(総務企画課)

1 請願の要旨
(1)私立の幼稚園、小学校、中学校で次の取り組みをお願いします。
子どもの内部被曝を避けるため、より汚染の少ない食材を使用してください。
②放射線測定器を設置し、建物内の空気、園庭及び校庭や遊具上の放射線濃度の測定をおこなうように指導してください。特に砂場、園庭及び校庭で運動などをするときに、土煙などから被曝する量を示してください。また、被曝しやすい戸外での活動について、実施方法を検討してください。

(2)遠足や校外学習に際して、放射線量を測定し、安全な場所へ引率してもらえるように指導してください。活動後には具体的な被曝量を公表してください。

(3)風向きを考慮し、場合によっては屋外活動を自粛または延期するように指導してください。

(4)各家庭でマスクの着用や弁当や水筒の持参を取り決めた場合、それを尊重してもらえるよう指導してください。

(5)毎日風に乗って運ばれる放射性物質と、雨によって落ちてくる放射性物質によって、プールの放射能汚染濃度は日々高くなると思われます。「内部被曝」「外部被曝」の危険性を考慮し、プール水の放射線量調査の体制が整うまで今年度のプール使用を禁止してください。

(6)被災の大きかった場所において、復旧への動きの中で、子どもたちの安全が決して見落とされる事無く、アスベストや放射能の被害にあわないよう、汚染状況の確認と対応を至急行ってください。

2 請願の理由
3月11日、東日本大震災が起こり、たくさんの方が亡くなりました。
また、その影響で、東京電力福島第1原発事故が起き、今も予断を許さない状況です。原子力発電所からは毎日放射能が出つづけ、海には汚染された水が流されています。
 その福島県が隣県であるにもかかわらず、宮城県の放射能の汚染がどれくらいなのか、よくわからないままの状況が今だに続いています。
政府が暫定基準を定めたものの、通常時の値と比べて極めて高いものであり、子を持つ親を中心に、放射能の影響が出ると言われている5年後、10年後、その先も子どもたちが健やかに育つことができるのか、現状に対しての不安が高まっています。
不安な状況の中、自ら情報を探し、悩み、家族や友人、学校など周囲に相談しても理解してもらえず、孤独な内に深く悩んでいる方、迷い、悩み、罪悪感を抱えながらも、子どものために、愛する宮城県を離れる決断をされた方も多くいます。
政府・行政に守られている実感はなく、自衛のための情報収集や周囲との交渉による軋轢等で、心身共に疲弊してしまいます。
私たちは、愛する宮城の地で、これからの復興を支える子どもたちを、健やかに育てて行きたい、と考えています。
私たちに安心できる環境と情報を下さい。

(保健福祉課)

1 請願の要旨
(1)保育所で次の取り組みをお願いします。
①給食に使用される食材の原産地の表記と放射能検査を実施し、保護者にお知らせください。さらに、被曝は積算されることから、「給食」と「水道水」摂取についての「内部被曝」を計算し、1時間あたりのマイクロシーベルトに換算して公表してください。それによって、保護者が上記の「空気中」と合計することができ、子どもの被曝量を具体的に知ることができるからです。子どもの内部被曝を避けるため、より汚染の少ない食材を使用してください。
②放射線測定器を設置し、建物内の空気、園庭や遊具上の放射線濃度の測定をおこなうように指導してください。特に砂場、園庭で運動などをするときに、土煙などから被曝する量を示してください。また、被曝しやすい戸外での活動について、実施方法を検討してください。

(2)遠足や校外学習に際して、放射線量を測定し、安全な場所へ引率してもらえるように指導してください。活動後には具体的な被曝量を公表してください。

(3)風向きを考慮し、場合によっては屋外活動を自粛または延期するように指導してください。

(4)各家庭でマスクの着用や弁当や水筒の持参を取り決めた場合、それを尊重してもらえるよう指導してください。

(5)毎日風に乗って運ばれる放射性物質と、雨によって落ちてくる放射性物質によって、プールの放射能汚染濃度は日々高くなると思われます。「内部被曝」「外部被曝」の危険性を考慮し、プール水の放射線量調査の体制が整うまで今年度のプール使用を禁止してください。

(6)被災の大きかった場所において、復旧への動きの中で、子どもたちの安全が決して見落とされる事無く、アスベストや放射能の被害にあわないよう、汚染状況の確認と対応を至急行ってください。

2 請願の理由
3月11日、東日本大震災が起こり、たくさんの方が亡くなりました。
能が出つづけ、海には汚染された水が流されています。
 その福島県が隣県であるにもかかわらず、宮城県の放射能の汚染がどれくらいなのか、よくわからないままの状況が今だに続いています。
政府が暫定基準を定めたものの、通常時の値と比べて極めて高いものであり、子を持つ親を中心に、放射能の影響が出ると言われている5年後、10年後、その先も子どもたちが健やかに育つことができるのか、現状に対しての不安が高まっています。
不安な状況の中、自ら情報を探し、悩み、家族や友人、学校など周囲に相談しても理解してもらえず、孤独な内に深く悩んでいる方、迷い、悩み、罪悪感を抱えながらも、子どものために、愛する宮城県を離れる決断をされた方も多くいます。
乏しい情報公開と、安心できない暫定基準下での生活では、政府・行政に守られている実感はなく、自衛のための情報収集や周囲との交渉による軋轢等で、心身共に疲弊してしまいます。
私たちは、愛する宮城の地で、これからの復興を支える子どもたちを、健やかに育てて行きたい、と考えています。
私たちに安心できる環境と情報を下さい。

(文教警察課)

1 請願の要旨
(1)公立の幼稚園、小学校、中学校で次の取り組みをお願いします。
①給食に使用される食材の原産地の表記と放射能検査を実施し、保護者にお知らせください。さらに、被曝は積算されることから、「給食」と「水道水」摂取についての「内部被曝」を計算し、1時間あたりのマイクロシーベルトに換算して公表してください。それによって、保護者が上記の「空気中」と合計することができ、子どもの被曝量を具体的に知ることができるからです。子どもの内部被曝を避けるため、より汚染の少ない食材を使用してください。
②放射線測定器を設置し、建物内の空気、園庭及び校庭や遊具上の放射線濃度の測定をおこなうように指導してください。特に砂場、園庭及び校庭で運動などをするときに、土煙などから被曝する量を示してください。また、被曝しやすい戸外での活動について、実施方法を検討してください。

(2)遠足や校外学習に際して、放射線量を測定し、安全な場所へ引率してもらえるように指導してください。活動後には具体的な被曝量を公表してください。

(3)風向きを考慮し、場合によっては屋外活動を自粛または延期するように指導してください。

持参を取り決めた場合、それを尊重してもらえるよう指導してください。

(5)毎日風に乗って運ばれる放射性物質と、雨によって落ちてくる放射性物質によって、プールの放射能汚染濃度は日々高くなると思われます。「内部被曝」「外部被曝」の危険性を考慮し、プール水の放射線量調査の体制が整うまで今年度のプール使用を禁止してください。

(6)被災の大きかった場所において、復旧への動きの中で、子どもたちの安全が決して見落とされる事無く、アスベストや放射能の被害にあわないよう、汚染状況の確認と対応を至急行ってください。

2 請願の理由
3月11日、東日本大震災が起こり、たくさんの方が亡くなりました。
また、その影響で、東京電力福島第1原発事故が起き、今も予断を許さない状況です。原子力発電所からは毎日放射能が出つづけ、海には汚染された水が流されています。
 その福島県が隣県であるにもかかわらず、宮城県の放射能の汚染がどれくらいなのか、よくわからないままの状況が今だに続いています。
政府が暫定基準を定めたものの、通常時の値と比べて極めて高いものであり、子を持つ親を中心に、放射能の影響が出ると言われている5年後、10年後、その先も子どもたちが健やかに育つことができるのか、現状に対しての不安が高まっています。
不安な状況の中、自ら情報を探し、悩み、家族や友人、学校など周囲に相談しても理解してもらえず、孤独な内に深く悩んでいる方、迷い、悩み、罪悪感を抱えながらも、子どものために、愛する宮城県を離れる決断をされた方も多くいます。
乏しい情報公開と、安心できない暫定基準下での生活では、政府・行政に守られている実感はなく、自衛のための情報収集や周囲との交渉による軋轢等で、心身共に疲弊してしまいます。
私たちは、愛する宮城の地で、これからの復興を支える子どもたちを、健やかに育てて行きたい、と考えています。
私たちに安心できる環境と情報を下さい。

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福島第1原発:80キロ以遠の放射線マップ公表…文科省  一応仙台は大丈夫のようだ

リンク: 福島第1原発:80キロ以遠の放射線マップ公表…文科省 - 毎日jp(毎日新聞).

  文部科学省は16日、福島第1原発から80~100キロ(一部は120キロ)離れた地域の放射線マップを公表した。80キロ以遠では、南側と南西側にほかの方角と比べて線量の高いエリアが広がっていることが分かった。文科省は「数値は低く、健康への影響はないと考えられる」としている。調査は5月18~26日、米エネルギー省と合同で実施。大型放射線検出器を備えたヘリコプターを使い、高度150~300メートルから地表1メートルの線量を計測した。今回得られた80キロ以遠のデータと、既に得られていた80キロ圏内のデータとを重ね合わせてマップにした。80キロ以遠では、原発の南側の茨城県北東部にかけてと、南西側の栃木県北東部にかけての地域に、毎時0.2~0.5マイクロシーベルトと若干高い放射線量が見られた。

  福島県の方には大変申し訳ないけれども仙台の数値の低さにひと安心。文科相の単独調査だと信用できないが米エネルギー省と合同で実施だから大丈夫だろう。前の80キロ以内の調査では土壌汚染の調査結果も発表されていたが今回は何故か空間線量だけ。風向きが一定のわけがないので、福島の中通りの数値が依然として高いのは土壌汚染が空間線量に反映されているからだ。土壌の除染を行わない限りこの事態は何ら改善されない。しかし国は何もしようとしない。表土を削った校庭の土も未だに校庭に置きっ放しだ。それでプールに入っても大丈夫と言っているのだからどうかしている

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福島の学校プール授業、問題なし…文科省  一夏プールに入らないと福島の児童生徒にどのような健康被害が生じるというのだろう?

リンク: 福島の学校プール授業、問題なし…文科省が見解 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

  福島第一原発事故の影響で、福島県内の学校でプールの使用を取りやめる動きが相次いでいる問題で、文部科学省は16日、「プールを使用して問題ない」とする見解を同県教委などを通じ同県内の学校に伝えた。
  同省では個々のプールの放射線量は把握していないが「常識的に考えて問題ないと判断した」としている。学校側から要望があるプール使用に関する基準については今回は示さなかった。
 同省によると、福島県内の水道水からは5月中旬以降、放射性ヨウ素や同セシウムなどが検出されない状態が継続している。同省はまた、水泳の授業を行って児童が浴びる放射線量を試算。〈1〉授業中30分間は1キロあたり10ベクレルの放射性物質が含まれる水の中にいる〈2〉15分間は空間放射線量が毎時1マイクロ・シーベルトのプールサイドにいる〈3〉プールの水を200ミリ・リットル誤って飲む――などの条件で15回授業をした場合、積算放射線量は6・1マイクロ・シーベルトになったという。

 個々のプールの放射線量は把握していないが「常識的に考えて問題ないと判断した」そうだが、文科省の言う「常識」とは何なのだろう?常識とは「誰にでも極めて容易に分かること」だと思うが、それが分からないから福島県内の学校でプールの使用を取りやめる動きが相次いでいるのだろう。プールの放射線量も把握せず、プール使用に関する基準も示さずに「常識的に考えて問題ないと判断した」では禅問答のようなものだ。
  水道水からセシウムなどが現時点で検出されていないようだが、今後梅雨で大雨が降ることが予想されるのであって今後も検出されない保証はない。大雨が降れば空中の放射線物質は地上(プール)に落ちてくるし、強風が吹けば地表の放射性物質がプールに入る。文科省の試算の前提となる数値が正しいかどうかなど誰にも分からないことだ。結局文科省の「常識」とは水道水から現時点でセシウムなどが検出されないから、「プールを使用して問題ない」と言っているだけで説得力があるとは思われない。
  また百歩譲って仮に文科省の試算が正しいとしても積算放射線量が増えることに変わりはない。できる限り児童生徒の被曝量を抑えようとしている時にプール授業を行う必要性があるのだろうか。一夏プールに入らないと児童生徒にどのような健康被害が生じるというのだろう?別の体育の授業を行えばよいだけのことだ。「確実なことが分かっていない今の時点で何も無理してプール授業を行う必要はない」というのが国民の「常識」だと思うが。

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2011年6月14日 (火)

千葉、茨城で土壌から通常の400倍セシウム筑波大調査 1平方メートルあたり160万ベクレル未満の汚染地帯では作付け可能

リンク: 中日新聞:千葉、茨城で土壌から通常の400倍セシウム 筑波大調査:社会(CHUNICHI Web).

  福島第1原発事故で筑波大は、福島県と首都圏東部の土壌汚染地図を独自に作製した。原発から200キロ近く離れた茨城県や千葉県の一部の土壌から、通常の400倍にあたる1平方メートルあたり約4万ベクレルの放射性セシウム137が検出された。健康に影響がないレベルだが、放射能汚染が広範な地域に及んでいることが裏付けられた。
 4万ベクレルは、国が定める「放射線管理区域」の基準と同程度。筑波大の計算によると、コメの作付けが制限される濃度上限の40分の1程度で、健康には影響がないという
 調査対象は、福島県北部から千葉県北部にかけての南北220キロ、東西130キロ。東京都の一部も含まれる。筑波大アイソトープ総合センターの末木啓介准教授(核・放射化学)らが3月下旬から5月初旬、国道沿いの空き地など約110カ所で土壌を採取した。放射能がある程度拡散した3月29日時点に合わせ放射能の数値を換算、汚染状況を示した。実測データをもとに広範囲の状況を示した汚染地図は初めて
 半減期30年のセシウム137を見ると、茨城県南部や千葉県北西部の一帯が比較的高く、福島県いわき市と変わらないレベルになっている。茨城県取手市と千葉県流山市では1平方メートルあたり4万ベクレルを検出した。千葉県や茨城県では3月21日に雨が降っており、上空のセシウムが雨で地表に沈降し、集中したらしい。原発から福島県北西部に向かって高濃度の汚染が広がる傾向は、文部科学省の調査と一致している。茨城県北部、西部から栃木県東部と埼玉県東部にかけては濃度が低かった。

  放射線管理区域とは、労働安全衛生法(電離放射線障害防止規則)が定めるもので、放射線被ばくの恐れがあり、適正な被ばく管理が必要とされる区域だ。原子炉建屋がこれにあたる。放射性物質による汚染密度1平方メートルあたり4万ベクレル(アルファ線を放出しない物質の場合)が設定基準。

電離放射線障害防止規則
第三条
 放射線業務を行う事業の事業者(第六十二条を除き、以下「事業者」という。)は、次の各号のいずれかに該当する区域(以下「管理区域」という。)を標識によつて明示しなければならない。
 外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が三月間につき一・三ミリシーベルトを超えるおそれのある区域
 放射性物質の表面密度が別表第三に掲げる限度の十分の一を超えるおそれのある区域
 事業者は、必要のある者以外の者を管理区域に立ち入らせてはならない
 事業者は、管理区域内の労働者の見やすい場所に、第八条第三項の放射線測定器の装着に関する注意事項、放射性物質の取扱い上の注意事項、事故が発生した場合の応急の措置等放射線による労働者の健康障害の防止に必要な事項を掲示しなければならない。
(注)別表第三に掲げる限度の十分の一を超えるおそれのある区域とは、放射性物質による汚染密度1平方メートルあたり4万ベクレル(アルファ線を放出しない物質の場合)の区域

  「筑波大の計算によると、コメの作付けが制限される濃度上限の40分の1程度で、健康には影響がないという」が、健康に影響がないなら管理区域など設定する意味がないし、法律が「事業者は、必要のある者以外の者を管理区域に立ち入らせてはならない」とするはずもない。嘘を言うのもたいがいにして欲しい。
  福島県の中通りは10万ベクレルを遙かに超えている。これまで文科省が公表していた土壌汚染図は航空機による測定だが、筑波大の調査は実測値だ。福島県のかなりの部分が放射線管理区域を遙かに超える放射能汚染地域であることが実証されたことになる。
  「汚染密度1平方メートルあたり4万ベクレルがコメの作付けが制限される濃度上限の40分の1」とされているが、これだと160万ベクレル以下ならコメの作付けが可能ということになる。農水省は、「土壌からイネにセシウムが吸い込まれ、収穫時のコメに移る度合い(移行係数)について、過去の事例の分析から0.1を指標として設定。コメのセシウムの基準は1キロあたり500ベクレルのため、土壌の数値を同5千ベクレルと決めた。」と報じられている。1平方メートルあたりの土壌の質量は320㎏という計算になるのだろうか?しかしチェルノブイリの強制移住基準はセシウム137が1平方メートルあたり55万ベクレルだ。これを遙かに超える1平方メートルあたり160万ベクレルの土地は福島第一原発から20キロ以内を除けば飯舘村の一部くらいのものだ。
  農水省は放射線管理区域の40倍の放射能汚染地域で農作業をしてもよいと本気で考えているのだろうか?コメのセシウム基準1キロあたり500ベクレルを正しいものとして計算するとこういうおかしな結論になってしまう。そもそもこのコメの摂取基準は福島原発事故発生後に原子力安全委員会が示した暫定基準であって安全性はなんら実証されていない。法的根拠も存在しない。ウクライナですらこれより遙かに低い基準を採用している。
  農水省も厚労省も農業を守ろうとして敢えて高い基準を設定しているとしか思えない。農産物の生産や出荷ができないことによる補償は東電に対する損害賠償できちんと賄うべきである。いったい誰が1平方メートルあたり160万ベクレルもの汚染地帯で作付けされた農作物を食べたいと思うだろう。安全性の実証されていない高い基準を設定することで農業を守るべきではない。 

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2011年6月 9日 (木)

日弁連調査 弁護士の所得大幅減少 中央値2000年1300万円→2010年959万円 今後は淘汰の時代が来るだろう

  日弁連は2010年に実施した「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」の結果を公表した。この調査は1980年以降10年に一度実施され今回は4回目。
  調査は2010年3月~6月にかけて行われたので売上などは2009年分の確定申告に基づいている。この関係で調査対象は2008年までに弁護士登録した2万6521人で、そのうち1万人が標本数として抽出された。
  確定申告書に基づく「売上」は、平均値3304万円、中央値2112万円。経費を差し引いた「所得」は、平均値1471万円、中央値959万円。平均値が高いのは1億円以上の者(少数だが2億、3億、4億の者もいる)によって押し上げられているからで、弁護士の実態を示すものとしては中央値で考えるのが適切だろう。今回の調査の回答率は17.95%であり、収入の低い者は回答しなかった可能性がある。実際国税庁の2009年分の税務統計では弁護士の「総所得金額等」の総額は3030億2900万円で、1人当たりにすると1186万8131円になる。これは「所得」平均値に相当するので、今回の調査結果は実態より高めに出ていると思われる。ただ10年毎の経済状態の推移を見る指標としては信頼できる。
  以上は全国平均だが、地域別に見ると大阪・愛知県は、「売上」の平均値2945万円、中央値1976万円。「所得」の平均値1175万円、中央値800万円で全国平均をかなり下回っている。
  また以上は全年齢平均の数値であり、経験年数別に見ると、登録5年未満の者の所得中央値は500万円未満となっている。
  過去の調査結果を見ると、1990年の「売上」は平均値3060万円、中央値2355万円、「所得」は平均値1544万円、中央値1103万円。2000年の「売上」は平均値3793万円、中央値2800万円、「所得」は平均値1701万円、中央値1300万円。なお今回の調査は確定申告書に基づくのでその他の事業収入や不動産収入も含まれるのに対し、過去3回は弁護士活動による「粗収入」と「所得」の調査結果となっている。従って今回の調査の方が金額が大きくなってもおかしくないが実際は
  売上中央値の推移は、2355万円→2800万円→2112万円
  所得中央値の推移は、1103万円→1300万円→959万円
  つまり2009年の弁護士の経済状態は20年前よりさらに悪化しているということになる。とはいえ所得中央値959万円という数字は他の職業と比較すればまだ十分高いと言える。
  しかし今回の調査対象は2008年までに登録した者だから、その後の61期~63期は含まれていない。弁護士増員政策の下、現時点での弁護士登録者数は3万0505人と本件調査対象者より3984人(15%)増えている。これらの者の経済状態は当然ながら本件調査結果には反映されていない。所得中央値500万円未満の者が15%も増加したのだから現時点での弁護士全体の経済状態はさらに悪化していると考えられる。
  また、2009年は過払いバブルのまっただ中で実は神風が吹いていた。それでもこのような大幅減少となっている.。今後は過払いバブル崩壊と増員のダブルパンチで弁護士の経済状態は急速に悪化することが予想される。
  だから増員政策を見直せとはもう言わない。近時仙台会では、若手会員の支部での開業が相次いでおり、中には支部のないところや他県の支部で開業する者もいる。これは増員政策抜きには考えられなかったことで、司法過疎解消という点で司法改革の成果であることは率直に認めざるを得ない。また競争を意識して弁護士の広告も広く行われるようになったし、無料相談も増加している。これによって弁護士へのアクセスが容易になったことも事実だ。刑事弁護の担い手も増えた。弁護士の経済基盤の弱体化と新人の就職難という負の側面、将来的には弁護士の質の低下や非行も危惧されるが、もはやソフトランディングはできそうにない。
  今後弁護士は淘汰の時代を迎えるだろう。今後弁護士を目指そうとする者はそれを覚悟の上で進路を決めなくてはならない。
 

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法務省:御遺体が発見されていない場合でも死亡届を提出できます  法務省が死亡届の必要書類を簡素化

リンク: 法務省:御遺体が発見されていない場合でも死亡届を提出できます.

  法務省は、東日本大震災で行方不明になっている人の家族らが死亡届を出す場合、戸籍法上の受理手続きを簡素化することにした。通常は人が死亡すると、医師の死亡診断書などを添え、死亡届を市町村の窓口に提出する。遺体が見つからない場合は死亡時の状況や目撃者の話などを詳しく記載した書面を求められる。しかし津波被害で死亡した場合には目撃者などを見つけるのは不可能に近い。戸籍に死亡と記載されないと法律上は生存していることになり、遺産相続は開始せず、生命保険会社金なども支払われない。
  こうした不利益を解消するため、法務省は定型の書式をつくり、被災時の状況や滞在場所などに答えるだけで書類を完成できるようにした。
届出人の申述書
http://www.moj.go.jp/content/000075146.pdf
死亡したと考えられる方の被災状況を現認した者等の申述書
http://www.moj.go.jp/content/000075147.pdf

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2011年6月 5日 (日)

原子力安全委員会会議資料 第16回~18回の会議時間5分、事故発生後3月末までの合計僅かに1時間6分 こんな委員会は不要だ

リンク: 原子力安全委員会-会議資料.

2011年の原子力安全委員会議事次第一覧
第16回臨時委員会3月11日開催
議題:平成23年3月11日(金)午後発生の地震について
http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so16.pdf
第17回臨時委員会3月14日開催
議題:緊急の場合における実用発電用原子炉に関する線量限度等の告示について

http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so17.pdf
第18回臨時委員会3月17日開催
議題:緊急の場合における実用発電用原子炉に関する線量限度等の告示について

http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so18.pdf
第19回臨時委員会3月25日開催
議題:

(1) 緊急時モニタリング及び防護対策に関する助言について
(2) 緊急時モニタリングデータに基づく線量評価方法について(提言)
(3) 「環境モニタリングの結果」に対する原子力安全委員会による評価結果の公表について

http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so19.pdf
第20回臨時委員会3月28日開催
議題:

(1) 福島第一発電所2号機タービン建屋地下1階の滞留水について(助言)(案)

http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so20.pdf

  会議時間は第16回~18回はいずれも各5分、第19回が42分、第20回が9分。事故発生後3月末までの会議時間の合計は僅かに1時間6分だ。速記録を見ても事故対策についての具体的な議論はほとんどなされていない。原子力安全委員会が全く機能していなかった(今でも機能していないが)ことが明らかだ。こんな委員会はいらない。いらないどころかこんな委員会が文科省や経産省の官僚の言うがままに政府にお墨付きを与えているのだから恐ろしい。

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「法科大学院(法曹養成制度)の評価に関する研究会報告書」に対する意見 法学部とロースクールは統合して4年で修了させるべきだ

「法科大学院(法曹養成制度)の評価に関する研究会報告書」
に対してお寄せいただいたご意見(総務省)
(平成22年12月21日~平成23年1月4日まで受付の10件。受付順)
受付年月日

ご 意 見
2010.12.22
1
法科大学院を出て、弁護士になったものです(旧司法試験の受験生ではなく、それまでは民間企業で働いていました。)
報告書を拝見させて頂き、それに対する直接の意見とはなっていないと思料されますが、下記の通り申し上げたく存じます。
法科大学院制度は無意味です。
大学の授業に比しても、低質・愚弄な授業、講義も多々あり、法曹となってから振り返ってみても、役に立ったと思える授業はごく一部のものです。 旧試験の弊害は、旧司法試験受験生が、受験予備校の授業を偏重して思考の硬直に陥り、かつ予備校で教わった「論証パターン」なるものを丸暗記し、そのまま吐き出す、「金太郎飴答案」が大量生産された、というところにあったと拝聴しております。 しかしながら、新司法試験は、問題が長文かつ実際の事例そのものを題材とすることとなったこともあり、旧来型の「金太郎飴答案」は生まれようがありません。 以上を鑑みるに、問題のみを、旧司法試験のものから、新司法試験のものに変更すれば十二分にこと足りたのではないでしょうか。 立ててしまった「箱」(法科大学院の施設)、や「既得権益者」(法科大学院教授)の利益の保持と、法科大学院制度により生じ得る今後の法曹界の弊害、両者を比較考量すればどちらが大きいかは火を見るより明らかです。 法科大学院制度の存続で、いったい何を守りたいのですか。 なお、私は京都大学の出身者ですが、同大学の卒業生には、報告書のいうところの、「優秀な社会人」に該当する者が、多々居るということは、一歩引いた目から見ても、断じてよろしいことかと思います。 しかしながら、私の周辺の大学時代の友人には、今や、法科大学院を経由して法曹資格を得る、ということに興味・関心を示している者はおりません。 法科大学院制度が、「優秀な社会人」を法曹界に呼び込むことに失敗していることを示す、一例にはなるでしょう。 新聞・雑誌等報道媒体でも、若手弁護士の就職難をふまえ、「ワープア弁護士」などと若手弁護士が偏向的な視点のもと揶揄される等、この制度が完全に失敗していることを示唆する報道をしばしば目にします。 公認会計士試験は、近年の合格者の監査法人への就職難に鑑み、増員方針を撤回し、再度合格者を減少させています。 当事者として、このかつてない悪制度が、一刻も早く廃止されるべく、ご意見申し上げる次第です。
2010.12.23
2
受験指導のなにが悪いのか、受験指導をしないで合格率を下げたら補助金カットという文科省の方がよほど受験を邪魔している。しかも合格率は下げたままで、一向に改善する気がない法務省どちらも責任を取らない。その一方で受験生は5年で3回しか受けられず、払った授業料を返して欲しい。これは資格詐欺である。誰が法務博士
- 2 -
なんか欲しがっているのか。評価は未修者をいかに合格させたか、隠れ既習に頼っている大学こそ評価を下げるべきである。合格率8割という触れ込みで仕事をやめて入った人間をバカにしすぎている法科大学院という制度は、ひやかしなら旧司法試験に戻して欲しい。なぜ大学院まで行ってこんな目にあわなければならないのか文科省と法務省に問いたい。評価をすべきはこの二つの省である。いっそ文科省から権利を剥奪し法務省に一元化するなり、全部とりあげて総務省が行政書士を卒業者に与えるなり管轄するなりして欲しい。この国のかたちとかかっこいいことを文章にしておきながら利権のために大学院生、修了生をこれ以上愚弄しないで欲しい。
2010.12.24
3
第一、新司法試験に合格した者だけでなく不合格者からも広く法科大学院の実態を問うべき。(例えば、授業の適正さ、授業料、試験制度について等)
第二、多くの方が法科大学院での「経済的な負担」を指摘されているが、法科大学院生の具体的な「経済的な負担」を調査すべき。 第三、法科大学院生の就職率等可能な限り出口調査すべき。
個人的な意見 当初の合格者3000人が守られないことは法科大学院の乱立からして明らかであったと思う。だからといって、不合格者に対するセーフティーネットが作られないまま合格率の低い法科大学院を存続させることにはやはり無理があると思う。合格率の低い法科大学院が受験生を巻き込んで人生設計を台無しにするのは受験生に対する背信である。
なぜなら、不合格によって一番割を食うのは受験生であり、一番いい思いをするのは、予備試験及び新司法試験から受験料を徴収する国であり、授業料を取る法科大学院でしかないからである。
そして、新司法試験の受験回数が5年で3回というのも明らかに合理性を欠くといわざるを得ない。なぜ3回なのだろうか。4回ではダメな理由は?5回ではどうしていけない?説明がなさすぎる。例えば、旧司法試験で5回以上受験された自分たちが逆に制度を作る側になって、受験生に3回の回数制限を設けるのはおかしな話。 さらに言えば、予備試験から新司法試験にまで向かいさらに合格とするのは制度設計としてあまりに酷。
受験要件を撤廃することに法科大学院側は賛成しないだろうが、逆を言えば、それだけ自分たちの教育に自信がないことの裏返しにすぎないと考える。
以上
- 3 -
2010.12.25
4
報告書22頁「新司法試験について」制度設計の意見の中に、「弁護士を目指す人は~」「裁判官など訴訟中心に行う人は少しグレードの高い能力をつける」という意見があります。これは、まさに分離修習であり、統一修習制度の理念への無理解が顕著です。国民の権利が正しく守られるためには、訴えるべきか否か、事件をきちんと選別できる弁護士の質(倫理的質と技術的質)が必要不可欠です。自らの経済的利益を優先して「濫訴」に及ぶ、あるいは、能力がなく弁護過誤をして権利を失効させるようでは、国民に、甚大な被害を及ぼします。裁判官は受身であり、訴訟提起するかどうかの判断こそが社会国家にとって、大きな影響があるのです。弁護士は裁判官や検察官より能力が劣っていても構わないというのは、誤解です。訴訟提起が正しく行われなければ、どんなに優秀な裁判官を揃えても、人権保障はできません。
法律の勉強には、相当な時間がかかります。Q&Aをなんとなく理解してやれる仕事ではありません。「離婚は定型的業務」などと言う人は、そのレベルの仕事しかしていないということです。手抜きの告白にすぎません。「日常生活で必要なベーシックな法律」と簡単におっしゃっていますが、日常生活こそが、複雑系であり、法学部で学ぶような基礎・基本、法律用語の理解や暗記からはじまり、原理原則、歴史、比較法などの知識の習得、それらしっかりした土台の上に、はじめて、細かい個別の法律の運用方法が修得できるのです。実務に携わればわかることですが、法律を簡単にあてはめて答えが出るような簡単な仕事ではありません。20年弁護士をしていても、その奥深さに日々圧倒され、研鑽の必要性を感じています。しかも、依頼者の人生がかかっているような重大な責任を伴う仕事です。自由競争で「はずれもあり」では救われません。
弁護士資格を取得しても、生活できる収入が見込めないうえ、多額の学費負担、長く見通しのない勉強を長時間強いられる。優秀な学生が敬遠して、定員割れを起こすのは当たり前です。また、不必要に多くの人数について、多額の国費を投入するのは税金の無駄遣いです。
旧試験のほうが、社会人に開放的でした。多様な人材が集りました。経済的弱者に優しい制度でした。そして、必要な人数について、2年間みっちりと、お金の心配なく修習できました。そうやって、育てられた法曹が公害・薬害・冤罪など、国民の権利を守るために、献身的に働いています。2年間の修習で、30~40年以上働きます。また、修習制度を担って、無償で後進を育成しています。給費制度は、国の財政にとっても「黒字」のはずです。給費以上のものを間違いなく社会に還元しているという自負があります。
学費を払って、法科大学院で養成するのではなく、給料をもらって2年間勉強させていただいた、その思いが、困難でかつ経済的に見合わない事件を前にしても、人権侵害がある以上、逃げないという気風を醸成しています。弁護士業務は「営利活動」ではありません。日本の司法制度を支え、国民の権利を守る仕事です。 法科大学院を受験資格の要件にする制度は廃止すべきだと考えます。法科大学院は任意の制度にすべきだと思います。
2010.12.26
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1.法曹へのニーズについて
そもそも法曹が求められる理由は何か。それは、社会における法的問題を解決す
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る技量が一般国民にはなく、そして、それを担う法曹が不足しているから。これはあくまで微視的問題提示である。根本の問題と言えば訴訟制度が国民の利用に堪えないものとなっていることにある。費用は著しく高く、内容は一般国民には専門的で、時間は非常に長期に亘る。これを解決しなければならないのだ。そこから端を発すれば(1)訴訟制度の改革(2)訴訟代理人の充実(3)法廷等の供給量の増加が考えられるはずである。
2.現行の司法制度改革について
ところが、「法曹の増加」と言っても暗に「法曹=弁護士」という認識がある。しかし、本当に必要とされているのは「一般的な・弁護士・資格」なのだろうか。例えば(3)を解決するためには判事の増加は急務の度合いを極めるだろう。また、刑事捜査の不備や少年事件・虐待・男女関係の問題の後見役不足を解決するためには検察官が必要になる。それなのにどうしてまるで弁護士を増やそうとしている(そう認識されている)のかが理解できない。 また、弁護士と言っても国際・知財・労働・社会保障・行政等々報告にある通り専門分野が求められているはずである。ところが司法試験対策=一般的な弁護士資格対策を法科大学院で行っている現状は的を射ていない。1つとしては、司法試験をいくつかに区分化してはどうか。企業法務部と刑事判事とが備えるべき能力は著しくかけ離れている。例えば一定の法曹としての最低ラインを設けた上で、民事判事・刑事判事・検事・刑事弁護・一般民事弁護・労働社会福祉・行政・知財・企業渉外等々。これを併用可にして行えば、それぞれが具体的な将来のビジョンを描きながら鍛錬できるだろう。また、利用者側もその法曹の専門が比較的容易に認識できる。2つとしては、簡易弁護ならば訴訟代理人となれる(もしくは弁護士と共同であれば訴訟代理人となれる)資格試験を新設してはどうか。たしかに弁護士としても専門分野には疎いため十分な対応ができない。しかし弁護士が専門家になることはできなくても、専門家が準弁護士になることはそう難しいことではないのではないか。司法制度改革も多様な人材を求めたのだろうが、法学部出身者と同じ枠で今までの法曹と同様な素質を求めたから法学部出身者に負けて法曹になりきれなかったのだ。
3.弁護士の就職難について
これは人生をかけている身としては重要な問題である。もちろん競争試験として優秀な人材を確保するのは大事だが、この新司法試験制度は法曹志望者の都合を考えないお上の一方的な妄想としか思えない。本当に「弁護士」が求められているのだろうか。それなら先の通り訴訟手続きの負担を改善して判事を増加し事件処理速度を増加させるべき。もし弁護士でないのなら隣接分野を強化するか先の通り準弁護士的なものを新設してもよいだろう。また、本当に弁護士の量が求められているとしてもそれが適切に配分されているのか。みんな東京に集まって厳しい椅子取りゲームに負けて落ちこぼれていく。そのような状況に政府はいったいどのような手を打っているのだろうか。その点については論じるどころか一切知れていないとこ
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ろである。
4.さいごに
本当に社会が必要としているものは何ですか。紛争の予防ですか。それとも法廷闘争のチャンスですか。それとも法律を一般国民でも扱えることですか。そこをしっかりと把握して国民に見える議論をすれば、例えば、司法修習生の給与制だって十分納得を得られるはずです。抜本的な見直しを切に求めます。
2010.12.29
6
私は、法科大学院を修了し、新司法試験を2回受験しました。結果は、1回目が短答不合格、2回目が短答合格、論文で1科目が無効答案と判断され、不合格となりました。1回目は自分の勉強不足なのでしかたないとしても、2回目は何が無効になったのかさっぱりわからず、理由も教えてもらえないので対策のしようがありません。考えられるのは、論文を書いている途中にボールペンのインクが切れ、他のペンに替えたところ、インクの濃度が少し変わったことぐらいです。このような不可抗力で無効答案と判断され、その結果、回数制限であと1回しか受験するチャンスが認められないとすることは納得がいきません。回数制限は適性がないことをわからせるために必要だと主張する方もいるようですが、絶対的な解答がない不安定な論文試験を3回落ちたからといって適性がないと言い切れるのでしょうか。7~8割が合格することが前提となっている回数制限ですから、その前提が欠けた以上は撤廃するのが当然と考えます。百歩譲って妥協案を示すとすれば、基礎的な知識を図る短答試験を3回不合格だった場合などに限定すべきではないでしょうか。役所の文化として自分の政策の失敗は認めたがりませんので、法務省や文科省に改善を期待することは難しいと思いますので、第三者である総務省の行政評価という形で政策の誤りを正し、受験回数制限を撤廃すべきと考えます。受験回数を撤廃すれば、それだけ競争は激化しますが、まぐれ合格といった質の低い合格者は減ると考えられます。また、回数制限をおそれ、法曹への道を断念した人も受験するようになるため、多用な人材が確保されるようになります。結果として、合格率は低くなるでしょうが、回数制限をなくすことで受験者数は増えるので結果としては今より良くなるはずです。回数制限に怯え受け控えなど苦しんでいる受験生がたくさんいますので、早急に改善を望みます。
2010.12.29
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1、受験制限の撤廃・緩和について
法科大学院卒業後の新司法試験の受験回数・期間制限につき、「5年で3回」という現在の制度を撤廃、あるいは大幅に緩和(たとえば10年で5回など)するべきだと考えます。
上記の制限は、当初喧伝されていた合格率7~8割という前提が大幅に崩れた以上、合理性を持たず、受験生を過度に委縮させています。
2、不合格者へのケア・支援について
現在、不合格者あるいは受験資格喪失者に対するケアはほとんど機能しておらず、事実上、放置されています。
何百万円という学費と長い歳月をかけたのにも関わらず法曹になれずに、さらに、企業から「能力欠如」と思われがちで就職も厳しい状況に放置される経済的・
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精神的なダメージは図り知れません。
特に受験資格喪失者の場合は、深刻です。国は早急にこれらの者についての実態調査と何らかのケア・支援を行うべきだと思います。
3、試験日程の社会人への配慮について
現在の試験日程は平日も行われており、経済的な事情等によって働きながら法曹を目指す受験生にとっては、非常に受験が厳しくなっています。たとえば弁理士試験のように土日のみの受験で、何週かにまたがって行うべきだと思います。
*総務省担当職員さんへのお願い
ご意見・ご要望がどう反映・生かされたのか、HPなどできちんと公表してください。
2010.12.31
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今回の総務省による報告は客観的に公平・公正に行われており、有意義に感じました。
これまでの関係諸機関の調査・報告は客観性に欠け、特に制度の破綻を覆い隠すためとしか思えないような姑息な情報開示のやり方には辟易しておりました。
国民の知る権利という観点からも適正な情報開示は不可欠と考えます。
以下の点について適正な情報開示を望みます(データがないというのは理由になりません。集める気さえあればどれも容易に集められるデータですから)。
(1)適性試験受験者数
受験者は毎年減り続け、2010年のDNC受験者数は7898人で、制度開始時の実に4分の1以下です。今年のJLF受験者数は7066人ですが、JLFのみ受験する者は稀なので適性試験受験者数としてはDNC受験者数のみを見るべきです。しかし当局はこの事実を明らかにしないまま、これまであたかも合算した人数が適性試験受験者数であるがごとく公表し、マスコミもそのまま報道してきました。「適性試験受験者数=法曹志望者数は8000人を切っている(旧司時代のH15年には45000人以上が司法試験を受験していた)」、まずはこの事実を国民に知らしめるべきです。
(2)法科大学院入試受験者数
2009年の受験者数は21040人と公表されています。しかし、これは「延べ」受験者数であり、実際には一人平均3校以上受験するので2009年の時点で実受験者数は多く見積もっても7000人以下と推測されます。つまり、実際は募集定員とほぼ同程度の実受験者数しかいないわけです。もはや小手先の改善方策で対処できるレベルではなく、制度として完全に機能不全に陥っているといっても過言ではないでしょう。この事実を国民に明らかにすべきです。
(3)ロースクールにおける社会人比率
社会人比率の低下が言われていますが、公表されているH20年度の比率は29.8%です。この数字を見て一般国民はどのように感じるでしょうか?国民のほとんどが法科大学院制度の下では旧司時代よりは多様な人材が法曹を志していると感じる
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のではないでしょうか?しかし、この数字は既卒のアルバイトや無職も含んだ数字です。「社会人」の多くが旧司経験者などのアルバイトや無職により構成されており、今や世間一般の考える社会人は1割もいないのが現実でしょう。
貧富の差なく誰でも受験できた開かれた制度と参入障壁を設けて受験資格を人質にしている制度ではどちらが多様性に資するか、本来考えるまでもないことです。多様性を謳った法科大学院制度ですが、実情は旧試験時代よりも人材が画一化している事実を国民に明らかにすべきです。
(4)未修者の新司合格率と法科大学院教育
既修と未修の合格率の格差が問題となっていますが、この未修には「隠れ既修」が多く含まれています。つまり、一通り法律の勉強をした人が未修者として多く入学しているわけです。いわゆる法律知識ゼロの「純粋未修者」の合格率は一桁確実です。予備校などで法律の基礎を習得した人材を未修者として「青田買い」しているのに、未修合格率の高低で法科大学院教育の成果云々を宣伝するのはナンセンスです。まるで外国から輸入した野菜を短期間日本で栽培して国産表示を偽装するかのごとくです。
なお、多くのロー生が予備校の講座や答練を受講しており、また新司合格率の高いロースクール内部においては(予備校と提携して)受験のための各種講座・答練が(秘密裏に)実施されている事実も指摘しておかなくてはなりません。
「予備校教育=悪、法科大学院教育=善」などといった制度推進者に都合の良い偏ったプロパガンダは間違いであることをはっきりさせるべきです。
2011.1.4
9
中堅弁護士ですが法科大学院は即刻廃止すべきです。法科大学院を廃止できないなら三振制度を中止してあげてください。
法科大学院で実務教育ができるなど夢のまた夢。一部法学部出身のエリートが理想に燃えたのでしょうが、現場では基礎能力に欠ける法科大学院卒の弁護士が国民に迷惑をかけていますし、食うに困った弁護士たちが事件を掘り起こして歩いています。
そもそも司法制度改革の前提となった法曹人口の各国比較の統計がまやかし。そんなことは文科省、総務省、法務省の皆さんは先刻ご承知でしょうに。世論調査が日の目を見ないのもこの問題の特徴。国民の大多数は弁護士が増加してほしいなど期待していません。
皆さんも国民のためにこの仕事を選ばれたのなら、真剣に法科大学院の廃止を検討してください。
2011.1.4
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法曹人口について
法曹増員の主たる目的は,裁判迅速化にあった。この目的を達成するには,弁護士増員よりも特に裁判官増員を図る必要がある。ところが,裁判官の採用数は横ばい(近年では漸減)である。このため,裁判迅速化は一向に実現されていない。
そればかりか,法曹有資格者の受け皿となる形で弁護士のみ急増することになり,OJTを受けることのできない新人弁護士をうみ,司法サービス低下のおそれをもたらしている。
したがって,速やかに,裁判官増員を図るとともに,司法試験合格者数を全新人弁護士がOJTを受けうる適正な数に改めるべきである。
- 8 -
法曹養成課程について
新司法試験・法科大学院制度実施以降,適性試験受験者数は減少の一途を辿っている。その原因は,法科大学院進学が時間的・経済的に大きな負担となっていることにある。
また,仕事を続けながら受験することは,旧司法試験であれば可能であったが,新司法試験では法科大学院卒業を受験要件とされるため不可能である。すなわち,新司法試験・法科大学院制度は,司法改革の趣旨の一つである「多様な人材の確保」に逆行する結果を産んでいる。
したがって,速やかに,旧司法試験制度に回帰するか,少なくとも新司法試験の受験要件として法科大学院卒業を除くべきである。

  「今回の総務省による報告は客観的に公平・公正に行われており、有意義に感じました」という意見には同感だ。
  現在、法曹の養成に関する制度の在り方について検討を行うため、内閣官房長官、総務大臣、法務大臣、財務大臣、文部科学大臣及び経済産業大臣共同で「法曹の養成に関するフォーラム」が開催されている。有識者の構成員は相変わらずで、おまけに財務省や経済産業省が噛んでいるとなると全く期待が持てない。多分給費制は廃止、法科大学院は多少手直しして現状維持という結論になるだろう。
  私が司法試験合格者数の削減を主張するのは、現状ではこれから法曹になろうとする者が将来設計できないからだ。最低限就職が出来て、生計を維持できる見通しがなければそのような職業を選択する学生は減少する。いかに法曹という職業に魅力があったとしてもそれは同じと考えるべきだ。合格者数を段階的に1000~1500名まで削減すればなんとか将来設計が可能になり、法曹志望者を繋ぎ止めることができるのではないかと思っている。
  また合格者数の問題とは別に法曹になるコストとなれなかった場合のリスクの問題がある。現在の制度では法曹になるまでに大学の学部4年間、ロースクール2~3年間、卒業後修習開始まで9ヶ月間、修習1年間と最短でも8~9年弱を要する。しかもこれは一発合格した場合の話で実際にはさらに1~2年を要する場合が多い。これに対してキャリア官僚になったり上場企業に就職するために必要なのは学部4年間だけ、医師であっても6年間(卒業後1年間は研修医だが研修医と言えども医師であり給与ももらえる)。法曹はどう考えても時間とコストがかかりすぎる。
  しかも結局合格しなかった場合のリスクは図りしれない。そのような者の追跡調査は行われていないが、多分まともな就職は極めて困難だと思われる。
  法科大学院の課程修了を司法試験受験の要件にするとしても、何も大学の法学部と別に法科大学院を作る必要はなかった。法学部の2年次から現在の法科大学院の社会人コースと同じカリキュラムの法曹養成コースを設けてその修了を受験資格とするだけで何の問題もなかった。これなら1~2回受験してダメだったら就職するという選択も容易になる。今からでも遅くないので法科大学院と学部を統合して4年間で司法試験受験資格を与えるようにするべきだ

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2011年6月 4日 (土)

東日本大震災に起因する民事紛争につき,民事調停の申立手数料は不要の特例 裁判所もたまには気の利いたことをする ついでに裁判の手数料も減免して欲しい

リンク: 裁判所 | 東日本大震災に起因する民事に関する紛争につき,民事調停の申立てをする場合の申立手数料を納めることを要しない特例について.

  政令の定める一定の地域で、平成26年2月28日までに東日本大震災に起因する民事に関する紛争について民事調停の申立てをする場合,申立手数料を納めることは要しません。

  岩手、宮城、福島は全市町村が政令指定地域だから今後平成26年2月末日まで調停の印紙代が不要になる。裁判所もたまには気の利いたことをするもんだ。ついでに裁判の手数料も減免して欲しい。

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2011年6月 3日 (金)

仙台市長は直ちに市内の全小中学校、幼稚園、保育園の敷地で放射性物質による汚染状況を調査すべきだ 公害防止条例は何のために作ったのか

  福島県では県内の小中学校、幼稚園、保育園など1752施設で放射性物質による汚染状況の調査を行っている。
  しかし宮城県も仙台市も同様の調査をしようとしない。宮城県に至っては鳥の健康を心配してか?地上80メートルで放射線の空間線量を測定している。
 仙台市公害防止条例では第2条で「この条例において公害とは環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染などによって市民の健康または生活環境にかかる被害が生ずることをいう」とし、第4条で「市長は、公害の状況を把握し、及び公害の防止のための措置を適正に実施するために必要な監視、測定及び調査を行うと共に、その結果明らかになった公害の状況などを市民に公表しなければならない」と規定している。条例を素直に読む限り、隣県で重大な原発事故が発生している状況の下では、市長には放射線被害の状況を把握し放射線被害の防止のために、放射性物質による汚染状況の調査を行って、市民にその結果を公表する義務があることになる。
  しかしやろうとしない。多分やらない理屈は「公害防止条例は放射能汚染を想定しておらず、条例に定める大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染に放射能汚染は含まれない」ということだろう。実際、環境基本法は、「放射性物質による大気の汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染の防止のための措置については原子力基本法その他の関係法律の定めるところによる」とし、大気汚染防止法、水質汚濁防止法などは放射性物質による汚染を適用対象外としている。適用対象外としたのは原子力基本法その他の原子力関係法令できちんと規制するという趣旨だが、実際は極めて不十分な規制しかなされていない。法律がそうなっているとしても、仙台市の公害防止条例は「放射性物質による汚染は対象外とする」という規定にはなっていない。これを含ませることは解釈論として十分可能なはずだ。

  他の理屈としては「福島原発事故による放射能汚染は事故であって事業活動その他人の活動に伴うものではない」、「市民の健康または生活環境にかかる被害はまだ生じていない」ということだろうか。しかし第1条の定める公害防止条例の目的からすればそのような限定解釈が合理性を持つとは思われない。奥山市長は直ちに条例の定める義務を履行すべきだ。
  仙台市議会議員も宮城県議会議員も月額35万円の政務調査費をもらっている。政務調査費を巡る裁判で彼らは口を揃えて市民、県民のために日夜政務調査にいそしみ、そのために政務調査費を使っていると述べた。市長や県知事がやらないなら議員が政務調査費を使って放射性物質による汚染状況を調べてはどうか。原発事故発生後80日以上経つがそういう調査をした議員がいるとは聞いていない。政務調査はこういう時にこそ行うべきではないのか。
 

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放射線被爆許容量に関して、法解釈を無視した政府や御用学者の妄言がまかり通っている これについては法律の専門家にも大いに責任がある

  現在一般国民を直接の対象として放射線被爆限度を定めた法令はない。放射線管理区域外において一般国民が放射線被ばくをすることが想定されていないからだ。存在するのは、放射線管理区域内において放射線業務に従事する労働者を対象とする労働安全衛生法と電離放射線障害防止規則(公務員に適用される人事院規則も同じ内容)だ。 

以下は条文
(放射線業務従事者の被ばく限度)
第四条
 事業者は、管理区域内において放射線業務に従事する労働者(以下「放射線業務従事者」という。)の受ける実効線量が五年間につき百ミリシーベルトを超えず、かつ、一年間につき五十ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
 事業者は、前項の規定にかかわらず、女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び第六条に規定するものを除く。)の受ける実効線量については、三月間につき五ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
第五条
 事業者は、放射線業務従事者の受ける等価線量が、眼の水晶体に受けるものについては一年間につき百五十ミリシーベルト、皮膚に受けるものについては一年間につき五百ミリシーベルトを、それぞれ超えないようにしなければならない。
第六条
 事業者は、妊娠と診断された女性の放射線業務従事者の受ける線量が、妊娠と診断されたときから出産までの間(以下「妊娠中」という。)につき次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
 内部被ばくによる実効線量については、一ミリシーベルト
 腹部表面に受ける等価線量については、二ミリシーベルト

(緊急作業時における被ばく限度)
第七条  事業者は、第四十二条第一項各号のいずれかに該当する事故が発生し、同項の区域が生じた場合における放射線による労働者の健康障害を防止するための応急の作業(以下「緊急作業」という。)を行うときは、当該緊急作業に従事する男性及び妊娠する可能性がないと診断された女性の放射線業務従事者については、第四条第一項及び第五条の規定にかかわらず、これらの規定に規定する限度を超えて放射線を受けさせることができる。
 前項の場合において、当該緊急作業に従事する間に受ける線量は、次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
 実効線量については、百ミリシーベルト
 眼の水晶体に受ける等価線量については、三百ミリシーベルト
 皮膚に受ける等価線量については、一シーベルト
 前項の規定は、放射線業務従事者以外の男性及び妊娠する可能性がないと診断された女性の労働者で、緊急作業に従事するものについて準用する。

  つまり、放射線業務従事者の年間被爆限度は50ミリシーベルト(かつ5年間で100ミリシーベルト以内)、女性は年間50ミリシーベルト(かつ3ヶ月間で5ミリシーベルト以内)、妊娠中の女性は年間1ミリシーベルトとされている。事故が起きた場合の緊急作業に従事する場合ですら年間被爆限度は100ミリシーベルトだ。
  ところが現在文部科学省が福島県に示している幼稚園や学校の屋外で子供が活動する際の基準は、次のとおり児童生徒の年間被曝許容量を20ミリシーベルトとしている。

  国際放射線防護委員会(ICRP)のPublication109(緊急時被ばくの状況における公衆の防護のための助言)によれば,事故継続等の緊急時の状況における基準である20~100mSv/年を適用する地域と,事故収束後の基準である1~20mSv/年を適用する地域の併存を認めている。また,ICRPは,2007年勧告を踏まえ,本年3月21日に改めて「今回のような非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルとして,1~20mSv/年の範囲で考えることも可能」とする内容の声明を出している。このようなことから,幼児,児童及び生徒(以下,「児童生徒等」という。)が学校に通える地域においては,非常事態収束後の参考レベルの1-20mSv/年を学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的な目安とし,今後できる限り,児童生徒等の受ける線量を減らしていくことが適切であると考えられる。

 学校保健安全法6条は、「学校の設置者は学校環境衛生基準に照らしてその設置する学校の適切な環境の維持に努めなければならない」とする。この学校環境衛生基準は文部科学大臣が決めるものとされる。しかし現在の学校環境衛生基準には放射性物質に関する基準はないので本来は新たに基準を定めるべきものである。児童生徒の年間被曝許容量20ミリシーベルトというのは学校環境衛生基準として決められたのかと思っていたが、そうではなく単に教育委員会などに対し目安として「福島県内の学校等の校舎、校庭等の利用判断における暫定的考え方」を示しただけだ。法律的には行政指導ですらなく技術的助言ということか?
  文部科学省は国際放射線防護委員会(ICRP)の助言を根拠にこの「20ミリシーベルトという暫定的考え方」を示したわけだが、そもそも議論の出発点を間違えている。この問題は放射線衛生学の問題ではなく法律解釈の問題だ。
  児童生徒の健康の保持増進についての基本法は学校保健安全法であるから、本来文部科学大臣には、「暫定的考え方」を示すという形ではなく、法律に基づいて学校環境衛生基準を定める義務がある。その場合、現在一般国民を直接の対象として放射線被爆限度を定めた法令がない以上、放射線業務に従事する労働者を対象とする労働安全衛生法と電離放射線障害防止規則の基準を参酌すべきことになる。そして対象が児童である以上基準がそれ以下とされるべきは当たり前のことで、これを超える学校環境衛生基準を定めることは違法ということになる。
  しかし実際には上記のように法解釈を無視した「暫定的考え方」なるものが政府見解としてまかり通っている。そして不思議なことに行政法学者や法律実務家はこのことについて全く沈黙している。
  また政府は「年間100mSv未満の被爆は直ちに健康に影響するものではない(大丈夫)」と言っている。その理屈は多分こうだ。今原子力対策特別措置法に基づく、「原子力緊急事態宣言」を発令している。これを宣言すると、原子力災害法が適用されるが、同法によると「①外部被ばくによる予測線量が年間10mSv以上、②内部被ばくによる予測線量(以下の項目)が年間100mSv以上・放射性ヨウ素による甲状腺の等価線量・ウランによる骨表面又は肺の等価線量・プルトニウムによる骨表面又は肺の等価線量」の場合に初めて屋内退避勧告などができることになっている。だから100mSv未満の被爆は大丈夫と言っているわけだ。だったら電離放射線障害防止規則などいらなくなる。この数値は原子力緊急事態下において、避難や屋内待機という国民の行動に重大な制約を課す基準であって、この数値までは放射線被爆を許容するという意味ではない。原子力対策特別措置法は、国に対し、国民が屋内退避や避難をする必要がないように万全の措置を講じなさい、ただこのレベルに達したら屋内退避や避難勧告をしなければいけませんよとしているだけだ。
  放射線被爆許容量に関して、法解釈を無視した政府や御用学者の妄言を許していることについては法律の専門家にも大いに責任があると思う。

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東電が汚染水保管・処理計画  汚染水の放射能量は72京ベクレル アレバ汚染水処理装置の能力は限定的、やはり汚染水浄化は不可能?

リンク: 地下タンクなど、東電が汚染水保管・処理計画 (読売新聞) - Yahoo!ニュース.

  東京電力は3日、福島第一原子力発電所の原子炉建屋地下などにたまる、放射性物質を含む高濃度汚染水の保管・処理計画を発表した。降雨の影響で20日にも汚染水が海へ流出する恐れがあるため、15日に汚染水の処理施設を稼働させ、浄化した水を別のタンクに移し替えることで、外部流出を防ぐとしている。
  計画は、梅雨や台風シーズンを前に海などへの流出を懸念する経済産業省原子力安全・保安院の指示を受け、策定した。同原発の1~4号機の原子炉建屋やタービン建屋の地下、作業用トンネル(トレンチ)には5月31日現在、合計9万1800トンの汚染水がたまっている。このほか、汚染水の移送先になっている集中廃棄物処理施設(移送予定量計1万4800トン)にはこれまで、合計1万3300トンの汚染水が移送されている。すべての汚染水の放射能量は72京ベクレル(京は1兆の1万倍)と算定した。
 計画によると、集中廃棄物処理施設にたまっている汚染水は、15日稼働予定の汚染水処理装置で浄化を始め、汚染水濃度を中低レベルに下げた上で、建設中のタンクに貯蔵する。また、高濃度の汚染水を貯蔵するため、地下に埋設する「地下防災タンク」(容量約1万トン)を8月中旬をめどに設置する計画だ。

 「計画は、梅雨や台風シーズンを前に海などへの流出を懸念する経済産業省原子力安全・保安院の指示を受け、策定した」とされるが、梅雨の直前の今頃になって計画を立てるとはあきれた話だ。
  全ての汚染水の放射能量が72京ベクレルとは途方もない数字だ。大きすぎてまるで実感が湧かない。しかしこれでも原発1基の中にある放射性物質総量の100分の1以下だとされる(4基分だと400分の1以下)。
  しかもこの計画は前と違っている。5月26日の時点で東電は「浄化装置は、汚染水を移送している集中廃棄物処理施設の1階に、タンクやポンプなどと一緒に設置。汚染水に薬品を入れて放射性物質を沈殿させ、上澄みを原子炉へ戻して冷却に使う。」と言っていた。つまり汚染水を循環冷却に使うことで汚染水がこれ以上増えることを避けることができると説明していたはずだ。
  ところが今回は別のタンクに移し替えることで、外部流出を防ぐこととされている。循環装置の目処が立たないので今回はそれには言及せず、別タンクに移すので海に流出する危険はないというのだろう。しかし既存のタンクも建屋の地下ももうすぐ満杯で移送の余地はほとんどない。肝心の別のタンクはまだ建設中で完成時期は示されていない。間に合わなければ海に投棄するしかないということだろう。
  しかもいつの間にか浄化するはずの汚染水が「汚染水濃度を中低レベルに下げた上で」に変更されている。つまり、15日稼働予定の汚染水処理装置は汚染水を中低レベル(具体的にどの程度の濃度なのか説明がないが)に下げる能力しかないことを認めたことになる。
  高濃度の汚染水を貯蔵するため、地下に埋設する「地下防災タンク」(容量約1万トン)を8月中旬をめどに設置する計画とされるが、これも結局汚水処理装置は高濃度汚染水全体を中低レベルまで下げることすらできず、かなりの部分は高濃度汚染水のままになるということを意味している。そしてその「汚水処理後の高濃度汚染水」の処理方法については全く言及がない。地下に貯蔵するしか方法がないということだろうが、そうなると処理方法が開発されるまで(何年か何十年か分からないが)福島の地下に高濃度汚染水が存在することになる。
  しかも汚染水による循環冷却ができない限りこの中低レベル汚染水も高濃度汚染水も増え続けることになる。仮に海洋投棄を避けることができても福島に存在し続け、地下水に漏れ続けることになりそうだ。
  以前の記事でアレバ社の汚水処理装置の能力が疑問であること、循環冷却装置の設置が困難であること、海洋投棄を避けるなら貯蔵タンクを作り続けるほかないことを指摘したが、どうやらそのとおりになりそうだ。東電はあたかもこの計画によって汚染水の外部流出が防げるかのように装って目立たないように公表したが、上記のとおり実は重大な事実が含まれている。ともあれ非常に危機的な状況にあることを(認識しうる事実)を東電が公表したことは評価すべきかもしれない。

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法科大学院59校が定員割れ うち21校は充足率50%未満  法科大学院の入学者数大幅減少H16(5767人)→H23(3620人)

リンク: 東京新聞:法科大学院59校が定員割れ うち21校は充足率50%未満:話題のニュース(TOKYO Web).

  募集停止した姫路独協大を除く法科大学院73校のうち59校で2011年度の入学者が定員を下回ったことが2日、文部科学省のまとめで分かった。うち21校は定員充足率が50%未満だった。
 充足率50%未満の国立大は鹿児島大で、定員15人に対し入学者は7人。ほかの20校は全て私立大で、京都産業大(定員40人)、大阪学院大(30人)、愛知学院大と中京大(ともに25人)がいずれも入学者4人と、大幅な定員割れだった。これに対し、筑波大(36人)と創価大(35人)は定員充足率100%。100%を超えたのは12校で、名古屋大(70人)が入学者84人、龍谷大(25人)が同31人など。
 73校の総入学者数は前年度より502人減の3620人で、初めて4千人台を割り込んだ。
 この日の中教審法科大学院特別委員会で文科省は「学生の質を確保しようと厳しく選抜した結果、合格者数が減った」と説明。委員からは「適正な規模ではないか」と評価する意見が出た。(共同)

  法科大学院制度が始まった平成16年度の入学者数は5767人。その後平成19年度までの入学者数は概ね5700人台だったが、平成20年度から減少しはじめ、今年度はついに3620人まで減少した。
  当初に比べ2000人以上も減ったわけだ。文科省は「学生の質を確保しようと厳しく選抜した結果、合格者数が減った」と説明するが、それでは従前は選抜が甘く学生の質が確保されていなかったということになるのだろうか?むしろ法科大学院ひいては法曹の職業としての魅力がうすれ、入学者が集まらなくなっているだけではないか。
  少なくとも弁護士について見れば、学生に進路として勧められる状況にはないと思う。残念なことだが、今後悪化することはあっても改善される見込みはないので、法科大学院を敬遠する学生の選択はやむを得ないと言うべきか。

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