フォト

« 法科大学院59校が定員割れ うち21校は充足率50%未満  法科大学院の入学者数大幅減少H16(5767人)→H23(3620人) | トップページ | 放射線被爆許容量に関して、法解釈を無視した政府や御用学者の妄言がまかり通っている これについては法律の専門家にも大いに責任がある »

2011年6月 3日 (金)

東電が汚染水保管・処理計画  汚染水の放射能量は72京ベクレル アレバ汚染水処理装置の能力は限定的、やはり汚染水浄化は不可能?

リンク: 地下タンクなど、東電が汚染水保管・処理計画 (読売新聞) - Yahoo!ニュース.

  東京電力は3日、福島第一原子力発電所の原子炉建屋地下などにたまる、放射性物質を含む高濃度汚染水の保管・処理計画を発表した。降雨の影響で20日にも汚染水が海へ流出する恐れがあるため、15日に汚染水の処理施設を稼働させ、浄化した水を別のタンクに移し替えることで、外部流出を防ぐとしている。
  計画は、梅雨や台風シーズンを前に海などへの流出を懸念する経済産業省原子力安全・保安院の指示を受け、策定した。同原発の1~4号機の原子炉建屋やタービン建屋の地下、作業用トンネル(トレンチ)には5月31日現在、合計9万1800トンの汚染水がたまっている。このほか、汚染水の移送先になっている集中廃棄物処理施設(移送予定量計1万4800トン)にはこれまで、合計1万3300トンの汚染水が移送されている。すべての汚染水の放射能量は72京ベクレル(京は1兆の1万倍)と算定した。
 計画によると、集中廃棄物処理施設にたまっている汚染水は、15日稼働予定の汚染水処理装置で浄化を始め、汚染水濃度を中低レベルに下げた上で、建設中のタンクに貯蔵する。また、高濃度の汚染水を貯蔵するため、地下に埋設する「地下防災タンク」(容量約1万トン)を8月中旬をめどに設置する計画だ。

 「計画は、梅雨や台風シーズンを前に海などへの流出を懸念する経済産業省原子力安全・保安院の指示を受け、策定した」とされるが、梅雨の直前の今頃になって計画を立てるとはあきれた話だ。
  全ての汚染水の放射能量が72京ベクレルとは途方もない数字だ。大きすぎてまるで実感が湧かない。しかしこれでも原発1基の中にある放射性物質総量の100分の1以下だとされる(4基分だと400分の1以下)。
  しかもこの計画は前と違っている。5月26日の時点で東電は「浄化装置は、汚染水を移送している集中廃棄物処理施設の1階に、タンクやポンプなどと一緒に設置。汚染水に薬品を入れて放射性物質を沈殿させ、上澄みを原子炉へ戻して冷却に使う。」と言っていた。つまり汚染水を循環冷却に使うことで汚染水がこれ以上増えることを避けることができると説明していたはずだ。
  ところが今回は別のタンクに移し替えることで、外部流出を防ぐこととされている。循環装置の目処が立たないので今回はそれには言及せず、別タンクに移すので海に流出する危険はないというのだろう。しかし既存のタンクも建屋の地下ももうすぐ満杯で移送の余地はほとんどない。肝心の別のタンクはまだ建設中で完成時期は示されていない。間に合わなければ海に投棄するしかないということだろう。
  しかもいつの間にか浄化するはずの汚染水が「汚染水濃度を中低レベルに下げた上で」に変更されている。つまり、15日稼働予定の汚染水処理装置は汚染水を中低レベル(具体的にどの程度の濃度なのか説明がないが)に下げる能力しかないことを認めたことになる。
  高濃度の汚染水を貯蔵するため、地下に埋設する「地下防災タンク」(容量約1万トン)を8月中旬をめどに設置する計画とされるが、これも結局汚水処理装置は高濃度汚染水全体を中低レベルまで下げることすらできず、かなりの部分は高濃度汚染水のままになるということを意味している。そしてその「汚水処理後の高濃度汚染水」の処理方法については全く言及がない。地下に貯蔵するしか方法がないということだろうが、そうなると処理方法が開発されるまで(何年か何十年か分からないが)福島の地下に高濃度汚染水が存在することになる。
  しかも汚染水による循環冷却ができない限りこの中低レベル汚染水も高濃度汚染水も増え続けることになる。仮に海洋投棄を避けることができても福島に存在し続け、地下水に漏れ続けることになりそうだ。
  以前の記事でアレバ社の汚水処理装置の能力が疑問であること、循環冷却装置の設置が困難であること、海洋投棄を避けるなら貯蔵タンクを作り続けるほかないことを指摘したが、どうやらそのとおりになりそうだ。東電はあたかもこの計画によって汚染水の外部流出が防げるかのように装って目立たないように公表したが、上記のとおり実は重大な事実が含まれている。ともあれ非常に危機的な状況にあることを(認識しうる事実)を東電が公表したことは評価すべきかもしれない。

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 仙台情報へにほんブログ村
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へにほんブログ村
にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 宮城県情報へにほんブログ村

« 法科大学院59校が定員割れ うち21校は充足率50%未満  法科大学院の入学者数大幅減少H16(5767人)→H23(3620人) | トップページ | 放射線被爆許容量に関して、法解釈を無視した政府や御用学者の妄言がまかり通っている これについては法律の専門家にも大いに責任がある »

福島原発事故」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/522409/40245420

この記事へのトラックバック一覧です: 東電が汚染水保管・処理計画  汚染水の放射能量は72京ベクレル アレバ汚染水処理装置の能力は限定的、やはり汚染水浄化は不可能?:

« 法科大学院59校が定員割れ うち21校は充足率50%未満  法科大学院の入学者数大幅減少H16(5767人)→H23(3620人) | トップページ | 放射線被爆許容量に関して、法解釈を無視した政府や御用学者の妄言がまかり通っている これについては法律の専門家にも大いに責任がある »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
2016年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31