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2011年8月 4日 (木)

氷河期→超氷河期→次は何と呼ぶのだろう? 時事ドットコム:司法修習生の43%「就職未定」=過去最悪、不況など影響-日弁連

リンク: 時事ドットコム:司法修習生の43%「就職未定」=過去最悪、不況など影響-日弁連.

 日弁連は3日、2010年の新司法試験に合格した司法修習生のうち過去最多の43%が、7月時点で「就職先が未定」と回答したとする調査結果を公表した。
  調査は日弁連が修習生に対しメールを送るなどの方法で3月から毎月実施。7月の調査では、2022人の修習生のうち913人(45%)が回答した。
  同様の調査は4年前から実施しており、7月時点の未定率は8%、17%、24%、35%と年々悪化していた。

  かつて法曹資格を得て法律事務所などに就職できない者はほとんどいなかったので隔世の感がある。日弁連は不況など影響と言うが、司法試験合格者数の無謀な増員の結果であることは明らかだ。
  一般の方は弁護士登録できなくたって普通に企業に就職すればよいと思うかもしれないがそう簡単な話ではない。今の司法試験制度は、大学卒業後必ず法科大学院に3年間(法学部出身者は2年間)通って卒業しないとそもそも司法試験を受けることができない。その間アルバイトしている暇はないから2~3年間の学費と生活費は借りるか親に面倒見てもらうかしなくてはならない。今時大学出た子供の面倒をみれる親など少ないから、多くの者は多額の借金を背負うことになる。司法試験も一度で合格するわけではない。その上合格して1年間司法修習をしなければならないが、今年からその間の生活費も貸与性になる予定だ。
  つまり司法修習を終了して法曹資格を得ても就職できない者の平均像は、20代後半~30歳前後の社会経験がなく、多額の借金を背負い、傍から見れば司法試験に受かったのに法曹としては就職できなかった者ということになる。このご時世そのような者を採用しようという民間企業がどれだけあるだろうか。
  法曹資格を得たからといって当然就職できると思う方がおかしい、自由競争の結果だから仕方がないという見方もあろうが、やはり大学生の就職難と同列に考えるのは無理がある。就職難だからといって大学に行かないということにはならないが、法曹の場合にはそれなら最初から法科大学院になど行かない、法曹など目指さないということになってしまう。事実法科大学院の入学者数は当初5700名前後で推移していたが、年々減少しついに今年は3620名まで減った。
  学生が経済的動機だけで将来を選ぶわけではなかろうが、やはり大学を出て企業や官庁に就職するのとは比較にならない時間的経済的負担があり、それで就職すらままならないとなると法曹を目指すことを躊躇せざるを得ない。弁護士の数は需要と供給で決まるというのが政府と日弁連の立場だが、その結果が正に今の就職難だ。今後悪化することはあっても改善することはないだろう。そうなると益々学生は法曹から離れていき法科大学院の入学者数は減少することになる。もちろん、ハイリスクローリターンであってもなお法曹を目指そうという若者はいるだろうし、取り敢えず法科大学院にでも行こうかという者もいるだろうから「そして誰もいなくなった」ということにはならないと思う。しかし法曹になって欲しい有意な人材が流出してしまうことは防ぎようがないだろう。
  ここ十数年議論され続けてきた司法試験合格者数の問題は奇妙な結末を迎えようとしているように思われる。いままでは有意な学生が司法試験を敬遠するなどという事態は全く想定してこなかった。多くの優秀な志望者が存在することを前提にどの位の人数を合格させるべきかという議論だった。しかし法科大学院入学者数がこのままのペースで減少すると4~5年後には2000名位になってしまう。入学者数が減少すれば、相対的に合格ラインに達する者の数も減る。だから合格ラインを落とさなければ何もしなくとも合格者数は1000名を切ることになる。合格者数だけの問題であればこれで一件落着ということになる。しかし、それは法曹が学生から見捨てられ、合格ラインに達するような学生が集まらなくなる結果に他ならない。法曹界にとっては憂うべきことだと思うが、時計の針はもう戻せない。
  合格者数が減れば就職状況も好転するかもしれない(トータルとして弁護士人口が増えてしまうので実はそう簡単に好転するとも思わないが)。そうなれば理屈では法科大学院入学者数も回復することになる。今後はその辺の需要と供給のバランスで合格者数が決まっていくことになるのだろう。

 

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