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2011年11月26日 (土)

新人弁護士:即時独立を支援 第二東京弁護士会 - とても良いことだとは思うが・・・病根に目を背けた弥縫策でしかないような

リンク: 新人弁護士:即時独立を支援 第二東京弁護士会 - 毎日jp(毎日新聞).

  司法試験の合格者増に伴う弁護士の就職難を背景に、司法修習を終えたばかりの新人弁護士が1人で開業する「即時独立」(即独)を選ぶケースが増えている。第二東京弁護士会は、実務経験に乏しく開業資金もままならない即独弁護士を支援しようと、新人会員を対象に事務所スペースの提供に乗り出す。弁護士会を挙げた取り組みは全国初という。
  通常、新人弁護士は修習後、弁護士事務所に就職して先輩の下で経験を積む。しかし、大都市圏を中心に就職難が深刻化。弁護士会費を払えないため会員登録を保留したまま「就職活動」するケースまで出ているという。
  二弁が提供するのは東京都中野区野方の木造2階延べ223平方メートルの建物。ある会員弁護士の顧客から遺贈された土地に新築し、遺贈者の名をとって「はなさき記念館」と命名した。弁護士7人の入居が可能で、執務室と応接室が1セットで各十数平方メートル。費用は光熱費などを含め月額5万円だ。12月7日に開所式がある。
  使用期間は原則1年間で、この間に弁護技術の習得や独立のための資金準備をする。二弁のベテラン弁護士の事務所に通うなど、さまざまな指導も受けられる。
  入居を決めた鈴木昌太弁護士(44)は92年に大学を卒業、アルバイトをしながら弁護士を目指した。09年に旧司法試験に合格し、今年8月に修習を終えた。だが、応募した事務所約40カ所のほとんどが書類審査ではねられ、記念館での開業を選んだ。
  「月5万円は破格だが、弁護士会費などもあり、経済的に厳しいのは変わらない」と鈴木弁護士。記念館では、高齢者向けの法律相談開催なども想定しており、「地域から信頼される弁護士を目指したい」と抱負を語る。
  開所の準備を担当した前二弁副会長の菅沼友子弁護士は「入居する即独弁護士が互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長してほしい」と期待する。【和田武士】

  就職難に苦しむ新人弁護士にとってとても良いことだとは思うが・・・病根に目を背けた弥縫策でしかないような。多分これを契機に日弁連は同種の新人弁護士支援策を各単位会に強要しはじめるだろう。新人弁護士支援が良いことだといってもその原資は会員の会費だ。タコが自分の足を食っているようなもので根本的な解決には何ら寄与しない。合格者数減員の道筋をつけた上で、当面の窮状を救うためにやるというなら協力を惜しまないが、そうでなければ無駄なことと言わざるを得ない。
  こういうことをする以上は弁護士会も深刻な就職難の現状を認識しているのだろう。それでも大増員の旗を降ろそうとしないのだから理解不能だ。弁護士会にとって「司法改革=弁護士大増員」はもはや合理的判断を超越した宗教になってしまっているような気がする。言っても無駄だからもう何も言うまいと思いつつもこの手の記事を見るとつい一言言いたくなってしまう。

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