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2012年5月21日 (月)

法科大学院志願者も16%減 司法試験に続き、適性試験も  ロースクールはもう終わっている ロースクール修了を司法試験受験資格から外すべきだ

リンク: 東京新聞:法科大学院志願者も16%減 司法試験に続き、適性試験:社会(TOKYO Web).

 日弁連法務研究財団などでつくる「適性試験管理委員会」は18日、法科大学院の志願者に1次試験として課す適性試験(27日と6月10日実施)の志願者数が速報値で延べ1万1160人となり、昨年より2172人(16%)減ったと発表した。
  16日から実施の今年の新司法試験も2006年の開始後、初めて受験者が減ったことが分かっている。
 志願者減に管理委は「入学定員の削減や司法試験合格率の低迷が影響したのではないか」としている。
  適性試験は大学入試センターも行っていたが、昨年から一本化され、新方式では2度目。27日分の志願者は、5186人(昨年比760人減)。(共同)

参考
  志願者数の推移(日弁連法務研究財団大学入試センター)
第1回(平成15年、2003年) 20,043人39,350人
第2回(平成16年、2004年) 13,993人24,036人
第3回(平成17年、2005年) 10,725人19,859人
第4回(平成18年、2006年) 12,433人18,450人
第5回(平成19年、2007年) 11,945人15,937人
第6回(平成20年、2008年) *9,930人13,138人
第7回(平成21年、2009年) *8,547人10,282人
第8回(平成22年、2010年) *7,820人
*8,650人
  実受験者数の推移
第1回(平成15年、2003年) 18,355人35,521人
第2回(平成16年、2004年) 12,249人21,429人
第3回(平成17年、2005年) *9,617人17,872人
第4回(平成18年、2006年) 11,213人16,680人
第5回(平成19年、2007年) 10,798人14,323人
第6回(平成20年、2008年) *8,940人11,870人
第7回(平成21年、2009年) *7,737人*9,370人
第8回(平成22年、2010年) *7,066人
*7,909人
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51953078.htmlから引用

  平成23年の2回分を合計した実受験者数は7,249人だから、16%減だと6,089人になる。
  ロースクールの平成23年度の定員の合計は4493人。倍率1.35、合格率73.7%の試験ということになる。もっとも定員割れが酷いので実入学者数は3600人程度と言われている。それでも倍率1.69、合格率59%の試験だ。もはや競争性が確保されているとはいえない。母集団がこれでは司法試験の合格率は20%台でも多すぎる。
  司法試験を受けるには僅かな予備試験ルートを除けば法科大学院課程修了が必要とされる。法科大学院に入学するには必ず適性試験を受けなくてはならない。従って適性試験の実受験者数が法曹志望者ということになる。その法曹志望者数が僅か6089人まで減少しているわけだ。法曹界は学生から見放されつつあると分析すべきだろう。
  志願者減に管理委は「入学定員の削減や司法試験合格率の低迷が影響したのではないか」としているが馬鹿言ってもらっては困る。実入学者数は入学定員の8割に過ぎない。そんなもの削減したところで影響するはずがない。司法試験合格率の低迷と言うが、かつての司法試験の合格率は2%台に過ぎなかった。それでも法曹志望者数が減少することなどなかった。ロースクールの学費、多くの学生がダブルスクールとして通う予備校の学費、在学中及び合格までの生活費の負担が大きすぎること。それと司法修習生の就職難が法曹志望者数減少の原因であることははっきりしている。日弁連が牛耳る「適性試験管理委員会」が現実に目を背けているだけだ。
  しかし日弁連が目を背けたところで学生は正直だ。多額の借金を背負ってまで(経済的には)将来に希望を持てない法曹界に入ろうとしないのは当然の選択だろう。司法試験合格者数削減に舵を切ったところで直ぐに司法修習生の就職難が改善されるわけではないし、今後の弁護士の経済的困窮が回避されるわけでもない。しかしその上でなお有意な法曹志望者を確保しようとするなら、せめて法科大学院課程修了を司法試験の受験資格から外して経済的負担を軽減するべきだろう。何もロースクールを廃止すべきというのではない。ロースクールが真に法曹養成制度として社会的有用性を持っているのであれば存続し続けるだろう。本来ロースクールで学ぶか、独学か、独学と予備校併用か、それは法曹志望者が選ぶべきことだ。
  弁護士という職業は経済的な魅力は失われつつあるが、社会正義の実現に寄与しうるという意味での職業的魅力は決して失ってはいないはずだ。 しかしこのまま手を拱いていてはそのような職業的魅力から弁護士を志望する学生すら失うことになる。ロースクールは既に法曹養成制度としては終わっているのだという認識を持たなければ、5年後、10年後には司法試験合格者は、出来のよくない金持ちのボンボンだらけになっていることだろう。それで一番被害を被るのは依頼者である一般市民だ。

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