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2012年6月 3日 (日)

河北新報 コルネット 社説 原子力委員会/回復不可能の腐食ぶりだ 民主党政権は原子力委員会の廃止も検討すべきだ

リンク: 河北新報 コルネット 社説 原子力委員会/回復不可能の腐食ぶりだ.

 どう言いつくろっても、もはや全く信用されない。この国の原子力行政は結局、ムラの仲間内で決めていたのではないか。
 原子力開発の根幹とも言うべき核燃料サイクル政策について議論していた原子力委員会が、決定前の報告書原案を電力業界などとの「勉強会」に示していたことが発覚した。そればかりか、サイクル政策推進に沿った内容に変更したことも指摘されている。
 内容を変えたかどうかはともかく、部外者へ事前に示しただけで十分に非難に値する。福島第1原発事故によって原子力開発への反省が迫られ、今後のあり方を必死に模索することが求められる今になってもなお、原子力ムラの思考と体質に染まりきっているとしか思えない。
 原子力政策を議論する資格をとうに失っており、メンバーの入れ替えなどでは済まされない。民主党政権は原子力委員会の廃止も検討すべきだ。
 本気で議論をする気なら、全く別の組織をつくって、原子力のあしき体質に染まっていない人たちを集めればいい。そうしない限り、原子力政策を立案しても信頼を得られない。
 原子力委員会による核燃料サイクルの「勉強会」なるものは昨年11月からことし4月まで、23回も開かれたという。電気事業連合会や日本原燃、資源エネルギー庁などから参加者が集まった。電事連は電力各社による組織。原燃も電力各社が出資して設立され、青森県六ケ所村で使用済み核燃料再処理工場を運営している。
 核燃サイクルは原子力見直しの議論の中でも最重要課題だ。特に再処理工場は中核施設であり、その成り行きは原子力の将来に重大な影響をもたらす。
 再処理を続けるべきかどうか議論しているさなか、操業継続を望むのが当たり前の当事者に検討中の「生情報」を提供していたわけだ。国民のために公正な議論をする気は、最初からなかったのではないか。
 さらに最初の4回の「勉強会」には、原子力委員会トップの近藤駿介委員長も出ていたというから、自ら職責を放り投げているようなものだ。
 原子力委員会は「原子力開発の基本方針策定」や「原子力関係経費の配分計画策定」などの重要な権限を持っている。
 原子力基本法によって「原子力行政の民主的な運営」のために設置されたのに、事務局に電力各社や原子力関連機器メーカーなどの社員も受け入れていた。組織がいつの間にか民と官による原子力ムラと化し、ムラのための便利な組織になっていたのではないか。
 空前の被害をもたらした福島第1原発事故をめぐって、原子力委員会や原子力安全委員会、経済産業省の原子力安全・保安院はその役割を果たしただろうか。被災者側からみれば、全く力量不足だった。
 その反省もないまま、この体たらくだ。存在意義が問われるどころか、存在そのものが疑われる事態だ。

  時宜を得たすばらしい社説だ。毎日がスクープしたせいもあろうがこの問題についての毎日以外の全国紙の扱いは小さい。読売に至っては5月27日の社説で「核燃勉強会原子力委の情報収集は必要だ」と銘打って秘密勉強会を全面的に擁護している。朝日も原子力村に遠慮がちだ。このような中で健全な地方紙が存在することは日本の民主主義にとって大切なことだと思う。
  ところで女川原発は3.11震災で緊急停止したままだ。津波の直撃を免れたにもかかわらず、本震はおろか余震ですら外部電源が1回線しか生き残らなかった。非常電源の一部も失われ、全電源喪失の一歩手前だった。女川原発が福島第一原発のような事故に至らなかったのは正に偶然の所産だ。もう少し揺れが大きければ、あと1.5メートル津波が高ければ確実にメルトダウンが起きていただろう。現在稼働していないといっても、使用済み核燃料を含めて膨大な核燃料が存在している。稼働中であろうが停止中であろうが電源が失われて冷却できなくなればメルトダウンは起きる(その意味では再稼働させるかどうかは本質的な問題ではない)。大広告主である東北電力の機嫌を損じたくはないであろうが、河北新報には地元紙として3.11で女川原発に何が起きたのか、現在安全性は確保されているのかについてきちんとした検証記事を書いて欲しい。

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