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2012年11月14日 (水)

公認会計士の合格者数は2007年4041人に達したが、2010年には2041人と半減。その後も右肩下がりで減り続け今年は1347人

リンク: 公認会計士の合格者数は「右肩下がり」 試験パスしても就職見つからない : J-CASTニュース.

  公認会計士試験の合格者数の減少がとまらない。金融庁では年間2000人以上の合格者数を目指すが、2012年は1347人にとどまった。背景には、企業が合格者の受け入れを敬遠する傾向があるようだ。合格者は2年の実務経験がないと資格が得られない。2012年11月12日に発表された今年の公認会計士試験の合格者数は、昨年比で11%減、人数にして164人少なかった。
   試験は2006年、社会人など多様な人材が受験することを促すため大幅に簡素化された。金融庁は、2018年をめどに公認会計士の数を5万人に乗せるとぶち上げ、年間2000人~3000人の合格者を輩出する目標を立てた。試験変更の効果が表れたのか2007年は4041人に達したが、2010年には2041人とほぼ半減。その後も「右肩下がり」で減り続けている。
   原因は、合格者の就職難だ。最終的に資格を手にする前に2年以上の実務経験を積まねばならないが、一般企業で合格者を採用する割合が極めて低い。就職先が見つからず、そのため資格も得られない人たちが新試験制度の施行後に増えたため、金融庁が合格者を減らして抑制に努めていると推測される。
   金融庁は11月9日、東証や大証の上場企業を対象に実施した、試験合格者に関するアンケート結果を公表した。回答した776社に合格者募集の有無を尋ねた設問では、「募集したことがない」との回答が89%に達した。理由のうち6割強を占めたのが、「採用しなくても、会計等に関する知識を持った社員で対応できるため」。また、給与水準が高いと考えられる、資格取得後に退社する懸念があるという答えも3割近くとなった。
   日本公認会計士協会(JICPA)に取材すると、担当者は「試験の変更により、一般企業に広く合格者を採用してもらおうとの考えがあったのだと思います。しかし企業としては『未経験者』の採用は難しく、結果的に合格者は監査法人に就職口を求めました」と説明する。あふれるほど増大した求職者。だが景気回復の遅れもあって、監査法人としても採用を急拡大させるわけにはいかない。結局、試験にパスしながら就職できない人が大勢出てしまったようだ。
   JICPAによると合格者数が減っているのは、受験生の質の低下ではないとする一方、受験者数も減少傾向にある点が気がかりだとした。絶対数が少なければ、優れた人材の確保も難しくなる。

  金融庁は、2018年をめどに公認会計士の数を5万人に乗せるとぶち上げ、年間2000人~3000人の合格者を輩出する目標を立てました。大増員の規模も理由も弁護士増員政策と軌を一にしています。異なるのは修正の早さです。期待した一般企業での採用が難しいことが判明すると、金融庁は速やかに合格者数を減らし始めました。試験にパスしながら就職できない人が大勢出てしまうと、志望者数が減少して優れた人材確保が困難になるという判断と思われます。
  公認会計士協会も早い段階で合格者の就職難を指摘して金融庁に合格者数削減を働きかけました。公認会計士協会も金融庁も現実に即した合理的行動をとっているわけです。
  他方弁護士はどうかと言えば、日弁連はいまだに需要掘り起こしの努力と自由競争による淘汰に委ねるしかないと考えているようです。法務省や日弁連が、法曹志望者の激減という現実を前にしてなお増員政策を変更できないのは、法科大学院の存在が大きいのでしょう。
  公認会計士試験には受験資格の制限がありません。誰でも受験できます。大学生が在学中に受験するのは当たり前のことです。ところが司法試験の場合は、大学を出て法学部卒業の場合は2年、それ以外は3年間の法科大学院課程を修了しないと受験することができないのです。
  法科大学院はただでさえ濫立し司法試験合格率は25%程度です。合格者数を削減すれば大部分の法科大学院は淘汰されてしまいます。法科大学院を潰すわけにはいかないから公認会計士試験と異なり合格者数の削減ができないのです。どのみち法科大学院志望者数は大幅減少を続けているので早晩法科大学院制度は破綻するでしょう。
  しかし自然に破綻するのを待っていたら、その間に法曹の質が回復困難なほどに低下し、法曹の社会的信用が損なわれることが危惧されます。弁護士制度の前身は代言人制度でした。代言人規則制定前は委任状があれば誰でも訴訟を取り扱うことができ、素養のない者が僅かな金額で訴訟を請け負う弊害が生じたことから蔑んで三百代言という言葉が生まれました。現在は詭弁を弄する人という意味で用いられますが、弁護士が三百代言に逆戻りすることもあながち杞憂ではないと思われます。
  法科大学院制度は遅かれ早かれ破綻するのですから、この際一刻も早く法科大学院課程修了を司法試験受験資格からはずして、公認会計士同様誰でも受験できる試験にすると共に合格者数を1000人程度に削減して優れた人材確保を図るべきだと思います。
   

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