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2012年11月 9日 (金)

さいたま市議会が「法曹養成制度の見直しを求める意見書」を採択 一般市民は法的需要とバランスの取れた弁護士人口を望んでいる

委員会提出議案第10号
法曹養成制度の見直しを求める意見書
  政府は、本年8月、内閣に法曹養成制度関係閣僚会議を設置し、同会議の下に学識経験者等の意見等を求めるために法曹養成制度検討会議を置くなど、司法を支えるにふさわしい法曹養成制度の検討に着手しました。これは、平成14年3月に閣議決定した「司法制度改革推進計画」に基づき司法試験合格者数を年間3,000人程度とすることを掲げた法曹養成制度が、当初の想定どおりには機能していないなど、様々な課題の指摘を受けたことによるものです。
 実際の司法試験の年間合格者は2,000人程度でとどまっていますが、平成14年の閣議決定時に比べ、弁護士人口は大幅に増加しています。こうした中、新人弁護士の就職難が起き、法律家としての知識・技能等を修得するうえで困難が生じ、質的な面での低下が懸念されています。
  このようなことから、埼玉弁護士会は、平成21年5月に司法試験の年間合格者数を1,000人程度とすべきことを政府に求める旨の総会決議を行っています。また、本年4月20日、総務省は、弁護士の供給過多による就職難の発生とともに、実務経験を積む機会の不足による質の低下を懸念し、司法試験の年間合格者数の目標値について検討することを法務省に勧告しました。
  よって弁護士の質や市民の法的利益を適正に確保する観点から、社会情勢に伴う法的需要や司法基盤整備の状況とのバランスのとれた弁護士人口となるよう法曹養成制度の見直しを行うことを求めます。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成24年10月23日提出
さいたま市議会総合政策委員会
委員長 小森谷 優

http://www.city.saitama.jp/www/contents/1349158688458/files/2409iinkaiteisyutsugian10.pdf

  この意見書は10月24日本会議で採択されました。弁護士増員論者は二言目には市民のニーズだの世論だのと言ってきましたが、どうやら市民の感覚は異なるようです。もともと無謀な増員で弁護士の就職難が生じたり質が低下することなど市民が望むはずがないのです。昨日かかりつけの医院に行ったら「今日は血圧が少し高めですね、法曹界も大変なようですから」と言われて驚きました。テレビドラマにも描かれている位ですから法曹界がお先真っ暗だということはもう世間では常識になっているということなのでしょう。法曹界の窮状と私の血圧は無関係ですが、日弁連の姿勢を見ていると嫌でも血圧が上がってきます。
  「市民」大好きの日弁連はこの意見書をどう見るのでしょうか。日弁連は当面合格者を1500人にすべきという提言をしましたが、山岸会長も荒事務総長もその実現に向けた行動を何一つ起こしていません。日弁連は司法改革の旗を振っていた頃は司法改革100万人署名運動などをやりました。そこまでやれとは言いませんが、本気で提言を実現するつもりなら地方議会への決議や意見書採択の運動を当然起こすべきでしょう。私には前執行部が勝手にやった提言で我々は関知しないという姿勢に見えます。
  法曹養成制度検討会議の学識経験者達は、会議の中でいまだに「司法改革の理念」「3000人の旗」は降ろせないなどの発言を繰り返しています。ロースクールを強制することによる借金、増員による就職難と待遇低下、それによる法曹の質の低下と法曹志望者激減という「現実」をどうするかが問われているのに、「理念」や「旗」を持ち出されては議論になりません。
  さいたま市議会が言うように「弁護士の質や市民の法的利益を適正に確保する観点から、社会情勢に伴う法的需要や司法基盤整備の状況とのバランスのとれた弁護士人口となるよう法曹養成制度の見直し」を行って欲しいものです。

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