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2013年2月18日 (月)

九州弁護士連合会が実施した法曹人口及び法曹養成制度に関するアンケート調査 会員の意識はまともなのにどうしてそれが政策に反映されないのだろう

  九州弁護士連合会が行った所属会員に対するアンケート調査結果(平成24年9月に所属会員2081名を対象として行われた)。

第1問「適正と考える合格者数について」
  「1000人」が339名(46・19%)。「700~800人」が106名(14・44%)、  「1500人」が103名(14・03%)。「3000人」との回答は4名(0・54%)。

第2問
「法科大学院制度を廃止すべきとの意見について」(回答率35.18%)
  賛成    50.41%
  反対    28.42%
  わからない 17.21%
  その他   3.96%
  賛成意見における選択理由としては、「法科大学院制度は既に破綻しているが35.96%、「替わりに司法修習の充実(2年修習など)を図るべき」が39.21%。

第5問「法科大学院修了を司法試験の受験資格としていることについて」(回答率34.89%)
  反対    62.67%
  賛成    26.03%
  わからない 8.54%
  その他   2.75%
  反対意見における選択理由としては、「法科大学院教育を受けていない者にも受験の機会を平等に確保すべきである」が56.76%、「多種多様な人材の確保に資する」が37.98%。

第6問「司法試験受験回数制限について」(回答率35.13%)
  制限は撤廃すべき 66.76%
  5年以内5回との日弁連提言を尊重すべき 19.15%
  現行のままでよい(5年以内3回) 10.81%
  わからない 2.74%
  その他 0.55%
  「制限は撤廃すべき」との意見における選択理由としては、「法曹を志す者の受験の機会を不当に制約するものであるが57.59%、「多種多様な人材の確保に資するが37.70%。

第7問「前期修習の復活について」(回答率35.08%)
  賛成    90.68%
  反対     3.01%
  わからない  5.21%
  その他    1.10%
  その選択理由としては、「実務修習への導入として必須であるが56.07%、「以前の前期修習における法曹養成の代替を法科大学院には期待できないが40.38%。

第8問「給費制の復活について」(回答率35.18%)
  賛成    90.44%
  反対     3.42%
  わからない  4.78%
  その他    1.37%

  非常に興味深い結果であると同時に至極まともな考えが示されているように思う。多分日弁連が全会員を対象にアンケート調査を行っても同様の結果が出るだろう。問題は会員の意識はまともなのにどうしてそれが日弁連や九州弁連の政策にならないのかである。
 平成24年6月の九弁連理事会では、大分弁護士会から、今年の秋の九弁連大会の決議案として、①司法試験合格数を年間1000人まで減員し、今後の弁護士の活動領域の拡大状況、法的需要の動向等によって、必要に応じさらなる減員をすることを求める。②司法試験の受験回数の制限(三振制度の撤廃)を求めるとともに、法曹養成制度の抜本的な見直しをするように求める案が提案されていた。しかしこの決議案については、平成24年8月の九弁連理事会で採決され、今秋の九弁連大会の決議案とすることは否決された。決議案とすることに賛成することにしたのは大分会及び鹿児島会の理事ら6、7名だけで、残りの理事は反対した。

  それでも九州弁連は上記アンケート結果に基づいて、中味のある「法曹養成制度検討会議に関する声明」を数次に渡って出している。九州弁連が法曹養成制度の改革に真剣に取り組んでいることは高く評価できる。どこかの弁連とは大違いだ。
  愛知県弁護士会に続いて千葉県弁護士会も法科大学院修了を司法試験の受験資格とすることに反対する決議を出した。一般会員と一部単位会はまともなのに、どうしてそれが単位会の大勢にならず、日弁連の政策にも反映されないのか不思議でならない。仙台弁護士会でも来週の総会で弁護士人口に関する決議を出すらしい。会員アンケートもやらないでどんな決議を出すつもりなのだろう。日弁連の提言に毛の生えた程度のものなら出す意味はないと思うが。
  もちろん会員アンケートで物事を決めるべきとは思わない。単位会でいえば常議員会や総会で機関決定するのだし、日弁連なら理事会で機関決定することになる。しかしそのような意思決定機関が議論する素材として会員アンケートは極めて重要だと思う。日弁連は会員アンケートが大嫌いのようだが、おそらく自分たちの政策が一般会員の多くに支持されていないことを自覚しているのだろう。それでも彼らは考えを変えない。高邁な理想に燃える我々が大所高所から無知蒙昧の輩である一般会員を導いてやらなければならないとでも思っているのだろうか。

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