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2016年5月22日 (日)

米大手法律事務所、破産法担当としてAI弁護士を世界で初めて導入

米大手法律事務所、破産法担当としてAI弁護士を世界で初めて導入

http://business.newsln.jp/news/201605121918300000.html

   全米10都市以上に拠点を構える大手法律事務所のBaker & Hostetlerは、破産法担当者としてAIによる弁護士を世界で初めて導入したことを発表した。このAIシステムは、IBM Watson上で知識ベースが構築されたもので専門家の知識と経験を上回る専門性を発揮することができる世界的にも類を見ない本格的なAIとなる。今後、Baker & Hostetlerでは、このAI弁護士を使った法律支援業務の提供を複数の企業向けに提供することを予定しており、既に、複数のAI顧問契約を結んだとしている。
   
IBM Watsonは、2011年に放送されたクイズ番組「Jeopardy!」に出演することで、競合となる人間のクイズ王を破り、見事に優勝を勝ち得たスーパーコンピューターを用いたAIシステムとなる。他のAIシステムは、知識ベースを構築するには、知識をコンピューター向けの専用形式のデータに変換する必要があるのに対して、IBM Watsonは、自然言語理解能力を有しているところに特徴を持つ。このため、ユーザーは、様々なデバイスを通じてあたかも本物の人間の担当者と応答を行っているかのように、質問と回答を得ることができるというものとなる。
   
IBMでは、2011年に放送されたクイズ番組「Jeopardy!」で優勝して以降は、IBM Watsonを利用した専門業務向けAIを開発するため、医療機関などと提携して、AI専門家の育成を続けてきた。企業法務、診断内科などの専門業務は、IBM Watsonの応用が効く分野として、IBMはこれまで総力を挙げてAIの開発に取り組んできた分野となる。

  先日テレビで、グーグルの人工知能AlphaGoが韓国のプロ棋士に4勝1敗で圧勝したことを取り上げた番組を見て衝撃を受けた。これまでの人工知能は基本的にコンピューターの演算速度に依存し、考えられるあらゆる手を計算して最善手を判断していた。しかし囲碁は手が多すぎていくら演算速度を上げても人間には敵わないとされてきた。
  ところがAlphaGoのソフトウエアには、囲碁のルールすら組み込まれていない。過去の棋譜をニューラルネットに入力する「教師あり学習」と、勝利を報酬に囲碁AI同士を対局させて鍛える「強化学習(教師なし学習)」だけだという。AlphaGoは2015年10月の時点で、3000万局もの自己対局をこなしたとされ、それによって未知の定石や打ち筋といったイノベーションを生み出したのだ。正に自ら考え学習する人工知能が登場したわけだ。 これまで人間が担っていた「認識」「検知」に関わる分野、例えば医療用画像の解析などでは人間を超える精度を実現しつつあるという。
  人間の思考は経験に基ずく直観的判断が可能であり、この点においてAIは絶対敵わないと思っていた。しかしこのようなディープラーニング方式のAIであればこれが可能であり、しかも学習速度が桁違いである。 IBMのAI弁護士はディープラーニング方式のAIではないようだが、それでも既に実用化されている。ディープラーニング方式のAI弁護士が開発されれば、現在弁護士が行っている業務の相当部分がAIで賄えることになるだろう。AI医師やAI裁判官の登場もそんなに先のことではないような気がする。イノベーションの行き着く先はとんでもない大量失業社会なのかもしれない。
  ディープラーニングには人間が読める論理コードはなく、あるのは各ニューラルネットの接続の強さを表すパラメーターだけでアルゴリズムは人間にとってブラックボックスになっているとされる。つまりAI弁護士やAI医師の判断が仮に間違っていたとしても人間はそれに気付くことができないのだ。人類がAIに依存し、そのAIが暴走して人類が滅びるというのはSFの世界の定番だ。だがこうなってくるとAIの適用分野を慎重に判断しないと夢物語でもなくなりそうだ。

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