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2014年10月 6日 (月)

カネボウ白斑被害対策東北弁護団は、平成26年10月1日、原告22名でカネボウに対し損害賠償を求めて仙台地方裁判所に提訴しました

東北弁護団の原告22名が、カネボウに対し仙台地方裁判所に提訴
 
訴    状  
 
平成26年10月1日
仙台地方裁判所 民事部 御中
 
原告ら訴訟代理人弁護士  坂 野 智 憲
 
同            小野寺  信一
 
同             十 河    弘
 
同            横 田 由 樹
 
同            井 口 直 子
 
同            渡 部 容 子
 
同            渡 部 雄 介
 
同            甫 守 一 樹
 
同            石 上 雄 介
 
同            宮 腰 英 洋
 
同            都 築 直 哉
 
当事者の表示
 
 
原      告        別紙原告目録記載のとおり           
 
〒103-8210 東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
被     告 株式会社カネボウ化粧品
代表者代表取締役 夏  坂  真  澄
 
損害賠償請求事件
 訴訟物の価額     1100万円
 貼用印紙額        5万3000円
 
請求の趣旨
 
 1 被告は,別紙原告目録記載の各原告に対し,50万円及びこれに対する平成25年7月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 2 訴訟費用は被告の負担とする。
との判決並びに仮執行宣言を求める。
 
請求の原因
 
第1 当事者
 1 原告ら
   原告らは,被告が製造した,医薬部外品有効成分「ロドデノール」を含有した化粧品(以下,「ロドデノール含有化粧品」とする。)の使用により白斑等の皮膚障害(以下,「本件白斑等被害」とする。)を被った一般市民である。
 2 被告
   被告は,平成16年5月7日に設立された,化粧品全般の開発,製造,販売等の事業を行う株式会社である。
   下記に詳述する通り,その製造にかかるロドデノール含有化粧品により,1万9264名(平成26年8月31日現在)もの多数の人々に本件白斑等被害を生じさせたものである。
 
第2 本件白斑等被害発生の経緯の概要(別紙「時系列表」も参照)
 1 被告によるロドデノール含有化粧品の製造承認申請とその承認
   被告は,平成18年7月14日,薬事法等関係法令に基づき,厚生労働大臣に対し,「カネボウ ホワイトニングエッセンスS」医薬部外品区分1(既承認医薬部外品とその有効成分又は適用方法等が明らかに異なる医薬部外品(新医薬部外品))として,ロドデノール含有化粧品の製造承認申請を行った。
   平成10年に国立大学法人山口大学医学部医学科教授の福田吉治教授の論文(以下,「福田論文」とする。)にて,ロドデノールの原料物質である「ラズベリーケトン」の製造作業をしていた男性従業員3人に白斑症状が生じ,うち2人については2年が経過しても完全にはその症状が改善されなかった旨の症例が存在することが報告されていたところ,前記製造承認申請にかかる厚生労働省の審議会でもこのことは議題に挙がっていたものではあるが,平成20年1月25日,前記製造承認申請に対する厚生労働大臣による承認が行われた。
 2 ロドデノール含有化粧品の販売開始
   被告は,前記承認に基づき,同年9月,ロドデノール含有化粧品である「アクアリーフ ホワイトニングエッセンス」の販売を開始した。なお,被告は,その後も,平成25年3月まで,ロドデノール含有化粧品の新製品を販売していたものである。
 3 被告による本件白斑等被害の認識
   平成23年10月3日ころ,被告の「エコーシステム」に初めて白斑等被害に関する情報が登録された。
   もっとも,同情報が,被告が認識し得た最初の白斑等被害というわけではない。
   被告においては,平成21年1月から,製品に関して顧客から寄せられた指摘や問い合わせなどの声を集約し,社内で共有化して活用するためのシステムである「エコーシステム」が導入されていたところ,本来であれば,白斑等の症状に関する問い合わせがあれば,同システムにその旨が入力され,被告社内で情報が共有されるべきものであった。
   しかしながら,被告においては,同システムへの全件入力が徹底されておらず,前記白斑等被害に関する情報が登録されるころまでは,被告製造にかかるロドデノール含有化粧品等の使用者から白斑等の症状の問い合わせがあっても,同症状が被告製造にかかるロドデノール含有化粧品に由来するものではなく,使用者個人の病気に由来するものであるといった誤った考えから,各従業員が同システムへの入力を怠っていたケースが存在したのである。
 4 被告の対応の遅れ
   平成23年10月以降も被告製造にかかるロドデノール含有化粧品の使用者からの白斑等の症状に関する問い合わせは相次いだ。
   平成24年2月には,被告関西支社の教育担当者が,「美容部員3名に白斑症状が出ている」旨を被告本社のマーケティング部門と「価値創成研究所」(被告内の研究機関である。以下,「研究所」とする。)に問い合わせている。
   そして,使用者からの問い合わせのみならず,平成24年9月4日には大阪府内の大学病院の医師からロドデノール含有化粧品と尋常性白斑に関連性が存する旨を示唆する連絡が,同年10月には山口県内の皮膚科医がパッチテストでロドデノールが反応した旨の連絡が,それぞれ被告に入るなど,専門家からの問い合わせも存した。
   しかし,被告は,調査・回収等の適切な対応を行わなかった。
 5 被告によるロドデノール含有化粧品の自主回収
   平成25年5月13日,岡山県内の大学病院の医師から,研究所所属の研究員に対し,ロドデノール含有化粧品を使用したことにより白斑等の症状が生じたと思われるという内容の電子メールが届いた。
   被告は,同メールをきっかけに,ようやく本件白斑等被害に対する対応を開始し,同年6月28日の経営会議においてロドデノール含有化粧品の自主回収を行うことを決定し,その後,同年7月4日に自主回収を発表した。
   以上が本件白斑等被害発生の経緯の概要である。
 
第3 被告の製造物責任
 1 被告が製造物責任を負うべきこと
   「製造物」の「製造業者等」は,「引き渡した」当該製造物の「欠陥」により他人の生命,身体又は財産を侵害したときは,これによって生じた損害を賠償する責任を負う(製造物責任法3条本文)。
   この点,被告は,動産たるロドデノール含有化粧品という「製造物」を製造した「製造業者」であり,当該ロドデノール含有化粧品を流通に置くことにより原告らに「引き渡した」ものである。
   そして,①被告の調査によれば,被告製造にかかるロドデノール含有化粧品の使用者のうち,1万9264名(平成26年8月31日現在)もの多数の者に白斑等の症状が確認されていること,②ロドデノール含有化粧品の使用を中止することで白斑発症部位の回復傾向が見られること,③ロドデノール含有化粧品を1種類使用していた場合に比して,2種類,3種類と重ねて使用していた場合に白斑等症状の発症率が高まっていること,④ロドデノールは,チロシナーゼ(メラニン色素を作り出す酸化酵素である。)の拮抗作用によりメラニンの合成を抑制することが証明されていること等の事実に照らせば,ロドデノール含有化粧品は,本件白斑等被害を生じさせるものであって,引渡し時に化粧品として通常有すべき安全性を欠く「欠陥」を有していたことは明らかであり,また,同「欠陥」と原告らが被った本件白斑等被害という損害との間に因果関係があることも明らかである。
   以上より,被告には,原告らに対し,製造物責任法に基づき賠償を行う責任がある。
 2 被告の責任が重大であること
   以上のとおり,被告は,原告らに対し,製造物責任法に基づく無過失責任を負うものであるが,その責任が極めて重大であることにつき下記に付言する。
 (1)被告が誤った承認申請書を提出したこと
    被告は,ロドデノール含有化粧品の承認申請書に,前記福田論文が「ラズベリーケトンの製造従事者の前胸部に白斑様の症例を検出し,その症例は経時的に治癒したことを報告している論文である」という旨の記載を行っている。
    しかし,福田論文の実際の記載は,56歳の者については「緩和しているが完全には消失していない」,35歳の者については「腕に生じた白斑様スポットは僅かに回復したにとどまる」,36歳の者については「白斑スポットは改善している」というものにとどまる。
    承認申請書を作成したのは,その内容の専門性からして,専門知識を有する被告所属の研究員のはずであり,医学用語として「改善」と「治癒」の概念の違いを知らないはずがない。
    前記福田論文の実際の記載に照らせば,どう読んでも「経時的に治癒」などと読めるものではないから,被告が行った承認申請書への記載は,単なる不正確な引用ではなく,承認の妨げにならないように故意に論文の内容を偽った疑いが濃厚である。現に,被告は,審査に当たった独立行政法人医薬品医療機器総合機構にも食品衛生審議会の部会にもこの論文を提出していない。
    以上のとおり,被告は,白斑被害が生じる危険性を認識しながら敢えて医薬部外品の承認申請をしたものと強く疑われるものであるから,その責任は極めて重大なものというべきである。
 (2)調査回収が遅れたこと
    先にも述べたとおりであるが,平成23年10月3日ころ最初の白斑症例が報告され,その後も被告製造にかかるロドデノール含有化粧品の使用者からの白斑等の症状に関する問い合わせが相次いだ上,平成24年2月には被告関西支社の教育担当者から,同年9月,10月には医師から,それぞれ白斑症例が報告されていたものである。
    このように,被告は,自主回収が始まった平成25年7月の遥か前から本件白斑等被害とロドデノール含有化粧品の関連性を示唆する情報を認識しながら,両者の関連性について調査も行わず,その結果として自主回収の時期を著しく遅滞したものであって,これにより,本来被害に遭わなくてよかった者にまでその被害を拡大したものであるから,その責任は重大なものというべきである。
 (3)被害者が膨大で被害内容も深刻であること
    被告の調査によれば,平成26年8月31日時点の被害者は1万9264人であり,既に症状が消失されたとされる8137人を除いても,自主回収から1年以上が経過した今なお1万人以上の人が白斑等被害に苦しんでいるものである。これは,化粧品による健康被害としては未曾有の規模に上り,大きな社会問題となっている。
    そして,被害者の中には,白斑等の症状により外出できずに日常生活にも支障を来している者,職を失った者,うつ症状を呈している者もおり,その被害は深刻である
    このような深刻な被害を広範囲に及ぼした被告の責任は極めて重大なものと言わなければならない。
 
第4 責任の内容
   責任の内容については,次のような基準によるのが相当である。
 1 傷害慰謝料について
   症状固定前(若しくは治癒前)慰謝料(傷害慰謝料)については,一般的には入・通院期間を基準に算定するが,本件白斑等被害は有効性の確認された治療法が存在しないので,治療法が確立されている傷害に比して通院頻度が低い。したがって,入・通院期間を基準に算定したのでは被害者の精神的苦痛を正当に評価することはできない。
   そこで「発症時」から症状固定時(若しくは治癒時)までの期間を「症状持続期間」として,公益財団法人日弁連交通事故相談センター刊交通事故損害額算定基準(24訂版)(以下「青本」という。)の通院基準を基礎として算出するのが相当である。具体的には被告の症状分類を参考に下記のように区分し算出する。
   ① 被告のいう「最重症」(「顔や手など広範囲にわたり明らかな白斑」)及び,「重症」のうち,「顔に明らかな白斑」に該当するような場合
     青本通院慰謝料の上限
   ② 「顔に明らかな白斑」以外の「重症」(「3箇所以上の白斑」「5cm以上の白斑」)の場合
     青本通院慰謝料の下限
   ③ 「その他」の場合(上記症状以外の軽度な症状)
     同下限の半額
 
    症状に変遷があり,前記3区分による算定が相当でない場合には,適宜増減額を行う。
    なお,「通院期間」が青本の表を超える場合,1か月を超えるごとに「最重症」及び「顔に明らかな白斑」に該当する場合(①)には3万円,「重症」に該当する場合(②)は2万円,「その他」(③)に該当する場合には1万円をそれぞれ加算していく。
 2 後遺症慰謝料について
 (1)症状固定時期について
    「軽快傾向がない」と判断される場合,あるいは使用を中止して1年以上を経過したにもかかわらず症状が残存している場合には症状固定と判断すべきである。
    本件原告らは,いずれも,使用中止から1年2か月以上が経過した現在においても症状が残存しているものであるから,遅くとも,平成26年8月31日には症状固定の状態に至ったものである。
 (2)後遺障害等級認定
    「外貌(上肢及び下肢の醜状を含む。)の醜状障害に関する障害等級認定基準」(基発0201第2号別紙)に従い等級を認定する。
    具体的には,下記の基準を参考に判断する(同通達参照)。
    なお,等級判断においては,複数の白斑等が相隣接し,又は相まって1個の白斑等を同程度の醜状を呈する場合には,それらの面積,長さ等を合算して行うとともに,前記通達に従い,併合,加重等を行うものである。
   また
 (第7級に該当する場合)
    「外貌に著しい醜状」を残す場合に該当する。具体的には,
    ・頭部にあっては,てのひら大(指の部分は含まない。以下同じ。)以上の瘢痕が残存する場合
    ・顔面部にあっては,鶏卵大面以上の瘢痕が残存する場合
    ・頸部にあっては,てのひら大以上の瘢痕が残存する場合
    等である。
   (第9級に該当する場合)
    「外貌に相当程度の醜状」を残す場合に該当する。具体的には,
    ・顔面部に長さ5センチメートル以上の線状痕(人目につく程度以上のもの)が残存する場合
    である。
   (第12級に該当する場合)
    「外貌に醜状」を残す場合に該当する。具体的には,
    ・頭部にあっては,鶏卵大面以上の瘢痕が残存する場合
    ・顔面部にあっては,10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3センチメートル以上の線状痕が残存する場合
    ・頸部にあっては,鶏卵大面以上の瘢痕が残存する場合
    である。また,
    ・露出面については,両上肢又は両下肢にあっては露出面の2分の1程度以上に醜状を残す場合
    ・露出面以外については,両上腕又は両代替にあってはほとんど全域,胸部又は腹部にあっては各々の全域,背部及び臀部にあってはその全面積の2分の1程度の範囲にそれぞれ醜状を残す場合
    にも第12級が準用されることになる。
   (第14級に該当する場合)
    ・露出面以外につき,上肢又は大腿にあってはほとんど全域,胸部又は腹部にあってはそれぞれ各部の2分の1程度の範囲,背部及び臀部にあってはその全面積の4分の1程度の範囲にそれぞれ醜状を残す場合
    には第14級が準用される。
 
 (3)慰謝料の算定について
    基本金額を基準として,障害の部位,程度,性別,年齢,婚姻の有無その他諸般の事情を考慮して適宜増額する。
    基本金額を統一するため,基本金額は,公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部刊損害賠償額算定基準(以下「赤本」という。)を用いる。
 3 逸失利益について
   外貌醜状については,現実の減収の証明の困難性から労働能力喪失期間を減縮して認定される傾向にある。そこで,労働能力喪失率については自賠責基準をそのまま用いるが,労働能力喪失期間については,第12級以下の等級に該当する場合には,下記の通り減縮することとする。
   (12級に該当する場合)
     労働能力喪失期間は,原則として10年間とする。
     但し,症状固定時の年齢が満66歳以上の場合には,就労可能年数に従う。
   (14級に該当する場合)
     労働能力喪失期間は、原則として5年間とする。
     但し,症状固定時年齢が満81歳以上の場合には,就労可能年数に従う。
 4 その他損害項目
   下記項目のほか,本件ロドデノール含有化粧品の欠陥と因果関係を有する損害について請求する。ただし,被告が訴訟外での支払いに応ずる見込みのある治療費,交通費,商品代金等については,一部除外している。
    ・治療費,交通費(未払いの場合),診断書作成料
    ・商品代金(全購入代金)(別紙「化粧品一覧表」参照)
      化粧品にあっては,レシート等その購入の事実を示す客観的証拠の長期保存は期待できないのが通常であるから,原告らの記憶に基づき算出する。
    ・休業損害
      有職者につき,1日あたり6500円以上の収入を得ている者については実額により,同額を下回る者については,被告が相当と認める額である1日6500円をそれぞれ1日あたりの基礎収入とした。
      また,有職者でない家事従事者については,その1日あたりの基礎収入を,被告が相当と認める額である5700円とした。
    ・マスキングのための化粧品代,スキンケア商品代
    ・白斑を隠すために使用した装具等があれば,その購入代
    ・弁護士費用
      弁護士費用を除いた損害の1割相当額が本件ロドデノール含有化粧品の欠陥と因果関係を有する損害と認められる。
 5 基準日について
   本件提訴に際しては,「平成26年8月31日」を基準日として各原告らの個別損害額を算定している。新たな損害が発生・発覚次第,主張を追加する予定である。
 
第5 原告らの個別損害額
   別紙「被害に至った経緯及び損害内容」記載の通りである。
 
第6 結語
   よって,原告らは,被告に対し,製造物責任法3条に基づき,別紙「被害に至った経緯及び損害内容」記載の金員のうち,内金として,それぞれ50万円及びこれに対する被告がロドデノール含有化粧品の自主回収を発表した日である平成25年7月4日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める。
 
第7 本件訴訟に至る経緯等
 1 原告らは,平成25年7月4日の被告によるロドデノール含有化粧品の自主回収の発表を受け,本件白斑等被害の原因が被告製造にかかるロドデノール含有化粧品にあることを知った。
 2 原告らとしては,被告が,早期に,適切な被害回復措置を講じてくれるものと期待していたものであるが,被告は,商品代金の返還,治療費及び通院交通費の賠償については比較的早期に応じる構えを見せたものの,休業損害や慰謝料の賠償についてはなかなか明確な方針を打ち出さなかった。
 3 その後,全国各地で白斑等被害に対する弁護団が立ち上がり(現在,全国に15の弁護団が結成されている),同弁護団等を通じた交渉が行われたこともあり,被告は,平成26年6月26日,休業損害や慰謝料の賠償にも応じる方針を打ち出したが,その慰謝料についての具体的提案は,0円から最大62万円(平均35万円程度)という極めて低額なものにとどまった。
 4 以上のような状況に加え,被告が,ロドデノール含有化粧品の自主回収から1年2か月以上が経過した現在においても,白斑等が将来にわたって残存するとみられる被害者に対する賠償の具体的な方策を未だ示さないことにも照らし,本件被害の完全回復を図るため,原告らは,本件訴訟の提起に至ったものである。
                                                     以上
カネボウ白斑被害対策東北弁護団へのご相談,ご依頼について
(1)概要
     弁護団としては,カネボウ化粧品を使用した被害者の皆様の法的救済(適正な損害賠償)のお手伝いをいたします。その手順は,①ご相談を受け(電話可),②希望者から調査の依頼を受けて(調査は無料),③調査を経て協議の上,正式に受任します。
      裁判ですので,今後の展開や受けられる賠償額を正確に予測することは困難ですが,白斑などの被害があり,休業補償や慰謝料を請求したい方は,まずは調査をお申し込みください。
       (2)調査申込(無料)
     お申し込みは,「調査申込書」に記入のうえ,事務局(十河法律事務所)まで郵送またはファックスでお送りください。調査申し込みを頂いたら担当弁護士を決め,折り返しご連絡いたします。その後,担当弁護士と打ち合わせていただきますが,その際には,資料・記録をご準備いただきます。
     「調査申込書」は次の連絡先にお電話頂ければFAXまたは郵送でお送り致します。         

(連絡先)弁護団事務局
〒980-0811 仙台市青葉区一番町2-11-12
プレジデント一番町306号 十河(そごう)法律事務所
                TEL 022-212-1603/FAX 022-212-1605

    (3)調査
     いただいた資料・記録をもとに担当弁護士が面談して法的救済の見通しをご回答します。それを踏まえて,損害賠償請求を弁護士に依頼するかどうかをお決めください。
(4)受任
     弁護士に依頼される場合は,別途委任契約書や委任状に署名押印していただくことになります。この時点で必要な費用は,①着手金(3万円+消費税),②実費(1万円)ですが,賠償金を受領した時点で成功報酬(受領額の18%を上限)を頂戴します。裁判を行う場合①の着手金については追加はありませんが、②の実費とは別に印紙代・予納郵券の実費が必要になります。なお,万一賠償金が得られなかった場合でも①着手金と②実費については,お返しできません。
以上

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2013年11月 7日 (木)

カネボウ美白化粧品白斑被害者の方へ 第2回無料電話相談のご案内

  11月2日のカネボウ美白化粧品被害者説明会には25名の被害者の方が参加されました。参加できないが資料送付を希望される方も多数おられました。被害者説明会では個別相談も行いましたが、相談者の方から「カネボウは領収書の原本を渡さなければ治療費の支払いに応じない」「カネボウからカバーメイク用として提供された化粧品が全て試供品であった」「大学病院の皮膚科だけでも100名を超える患者がいる」「被害を受けた人は友人知人にもまだまだいる」「美白化粧品の使用をやめても全く改善が見られない」「ストレスでめまいが頻発する」等の情報が寄せられました。
  弁護団では、今後被害者の方と個別面談を行って被害の状況を確認した上で、できるだけ早期に国民生活センターのADRに和解斡旋の申し立てをする予定です。被害者の方は東北6県にまだまだ多数いると思われるので、弁護団では2回目の無料電話相談を行うことにしました。
  2回目の電話相談は11月9日(土)午前10時から午後3時まで仙台弁護士会館において行います。電話番号は022-263-8761(当日のみの臨時電話)です。ご家族からの相談でも結構です。相談や調査依頼は無料なのでカネボウ白斑被害でお悩みの方はお電話してみて下さい。
  弁護団の活動の詳細は次のサイトをご覧下さい。http://www5b.biglobe.ne.jp/~j-sakano/kanebou1.html

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2013年10月25日 (金)

カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団からロドデノール白斑被害者の皆様へのお知らせ

カネボウ美白化粧品 被害者説明会のご案内

                                  カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団
                                             代 表 弁護士 坂野 智憲
                                             事務局 弁護士 十河 弘

  私たちは、株式会社カネボウ外2社が製造販売した医薬部外品有効成分「ロドデノール」が配合された美白化粧品によって、白斑被害が生じた方々の被害救済を目的として、仙台弁護士会の有志によって結成された弁護団です。
   先日の「カネボウ美白化粧品被害110番」では、わずか6時間のうちに東北6県から46件の相談があり、深刻な被害が多数生じていることがわかりました。また、今後適切な補償が受けられるのか、多くの方が不安に感じていらっしゃることも明らかになりました。
   そこで、私たち弁護団では、株式会社カネボウら事業者を相手方として、事業者の責任を明らかにし、被害者の皆様に対する適切な補償等を求めるための具体的な活動を始めることとしました。つきましては、下記の通り被害者説明会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。
   また、当日参加できない方のために、説明会で配付した資料を後日郵送いたします(送料弁護団負担)ので、希望される方は下記連絡先にお申し込み下さい。
  こちらのサイトからダウンロードもできます。http://www5b.biglobe.ne.jp/~j-sakano/kanebou1.html

                                   記
            日 時 2013年(平成25年)11月2日(土)【参加無料】
                 午後1時30分から午後4時ころまで(開場 午後1時)
            場 所 仙台市青葉区一番町2-9-18 仙台弁護士会館4階大会議室
            内 容 弁護団を結成した目的と今後の活動、事業者に対する責任追及を行うた                             めの準備について、質疑応答等
            (連絡先)弁護団事務局           
            〒980-0811 仙台市青葉区一番町2-11-12
                            プレジデント一番町306号 十河(そごう)法律事務所
                        TEL 022-212-1603/FAX 022-212-1605            

カネボウ美白化粧品被害者の方へ

1 カネボウ美白化粧品被害とは
  株式会社カネボウ化粧品及びその子会社が製造販売した美白製品のうち,「医薬部外品有効成分“ロドデノール”」が配合された製品(原因商品は別紙「使用化粧品一覧表」記載のとおり)を使用された方に,肌がまだらに白くなるといった白斑様症状が出ています。
2 被害の状況
  美白化粧品の使用者のうち,白斑症状が発生したのは全体の約2%とされているようですが(日本皮膚科学会),現時点で判明した被害者は15000名に達しています。白斑被害のメカニズムは分っていませんが,原因はロドデノールとされています(日本皮膚科学会)。
   被害者600名の使用状況を分析したところ,ロドデノールが配合された化粧水,乳液を併用すると1種類だけ使う場合より発症率が1.7倍,さらにクリームも併用すると,1種類だけ使う場合より発症率が3.6倍と高いことが判明したそうです。ただし暫定的な調査結果です(日本皮膚科学会)。
  日本皮膚科学会は「1,2年かけて症状の経過を見ていく必要がある」との見解です。治療法については,タクロリムス軟こうが有効とされていますが,効果に確証はない状態だそうです。
3 弁護団としての活動予定
(1)カネボウの責任の明確化
  既に,外部専門家による第三者による調査報告書が公表されており,その中で①カネボウが白斑は病気であると軽信してきたこと,②そのために対策が遅れたこと,③遅くとも2012年(平成24年)9月時点には適切な対応をとるべきであったこと,などが指摘されています。弁護団としては,カネボウの法的責任(被害者に対して賠償すべき法的地位にあること)は明らかであると考えています。具体的には,カネボウには製造物責任法に基づく賠償責任(※注1)があります。それ以外の道義的責任・社会的責任についても弁護団はカネボウの対応を正していきたいと考えます。
(2)被害者の法的救済(適正な損害賠償請求)
    カネボウは①商品代金の返還,②治療費と治療に要した交通費の賠償は既に開始していますが,③休業補償や④慰謝料については明確な方針を示していません。当弁護団としては,特に③休業補償や④慰謝料について適正な水準を認めさせ,被害者の救済をめざします。
(3)他の弁護団との連携
  これらの取り組みについては,他の弁護団(現時点で,埼玉,東京,千葉,神奈川,滋賀,京都,大阪,姫路,広島が立ち上げ)とも連携していく予定です。
4 弁護団へのご相談,調査依頼,正式受任の流れについて
(1)概要
  弁護団としては,カネボウ化粧品を使用した被害者の皆様の法的救済(適正な損害賠償)のお手伝いをいたします(カネボウの「使用化粧品一覧表」記載の化粧品を使用していない方の依頼はお受けできませんので,ご了承下さい)。そのの手順は,①ご相談を受け(電話可),②希望者から調査の依頼を受けて(調査は無料),③調査を経て協議の上,正式に受任し(着手金,実費が必要),④依頼者の代理人としてカネボウと交渉,ADR手続(※注2)を開始する,こととなります。⑤交渉がまとまれば和解成立となりますが(成功報酬が発生),⑥まとまらなければ別途法的手続が必要になるかもしれません。その際は依頼者の皆様とご相談します。
  交渉ごとですので,今後の展開や受けられる賠償額を正確に予測することは困難ですが,白斑などの被害があり,休業補償や慰謝料を請求したい方は,まずは調査をお申し込みください。
(2)調査申込(無料)
  お申し込みは,「調査申込書」に記入のうえ,事務局(十河法律事務所)までお送りください。担当弁護士を決め,折り返しご連絡いたします。その後,担当弁護士と打ち合わせていただきますが,その際には,資料・記録をご準備いただきます。
(連絡先)弁護団事務局           
            〒980-0811 仙台市青葉区一番町2-11-12
                            プレジデント一番町306号 十河(そごう)法律事務所
                        TEL 022-212-1603/FAX 022-212-1605            

(3)調査
  いただいた資料・記録を弁護団内で検討して,法的救済の見通しをご回答します。それを踏まえて,損害賠償請求交渉を弁護士に正式に依頼するかどうかをお決めください。
(4)正式依頼と正式受任
  弁護士に正式に依頼される場合は,別途委任契約書や委任状に署名押印していただくことになります。この時点で必要な費用は,①着手金(3万円+消費税),②実費(1万円)ですが,和解が成立して賠償金を受領した時点で成功報酬(受領額の20%を上限)を頂戴します。和解がまとまらない場合は別途裁判手続が必要になるかもしれません。その際は依頼者の皆様とご相談し,新たな手続を行う場合は,別途委任契約を締結させていただきます。なお,和解がまとまらない場合でも①着手金と②実費については,お返しできませんので,ご了承ください。
5 集団交渉のメリット
  私たちは,カネボウの責任は大変重いと考えており,被害者の皆様に十分な賠償やその後のフォローをすべきものと考えています。カネボウに適切な対応をとらせるためには,被害者が声を上げ,力を合わせてカネボウに要求を突きつけ,集団で交渉することが有効です。多くの方が一緒に行動することが社会的な注目も集め,カネボウの姿勢を正すことにもつながります。もちろん,皆様の秘密は厳守し,匿名を希望される方にも対応いたします。まずは調査をお申し込みください。


※注1 製造業者等は、引き渡した製造物の欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害賠償をする責任があります。
※注2 カネボウに対して責任追及する具体的な手段として、当弁護団としては、国民生活センターADRを検討しております。これは、仲介委員という第三者が当事者の間に入って、和解により解決することを目指す手続です。

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2013年10月24日 (木)

11月2日(土)午後1時30分から仙台弁護士会館4階でカネボウ美白化粧品被害者説明会を開催します

 カネボウ美白化粧品 被害者説明会のご案内
               カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団
                        代 表 弁護士 坂野 智憲
                        事務局 弁護士 十河  弘
  仙台弁護士会所属の13名の弁護士でカネボウ化粧品被害対策東北弁護団を結成しました。弁護団ではカネボウ美白化粧品被害者説明会を次の通り行います。
日時:11月2日(土)午後1時30分~午後3時30分頃まで(開場午後1時)。
場所:仙台市青葉区一番町2-9-18仙台弁護士会館4階。
内容:カネボウに対する責任追及に向けた今後の弁護団活動の説明及び調査依頼方法の説明。
参加無料。事前申込不要。
(連絡先)弁護団事務局           
〒980-0811 仙台市青葉区一番町2-11-12
プレジデント一番町306号 十河(そごう)法律事務所
    TEL 022-212-1603/FAX 022-212-1605
 

  •   弁護団としては,カネボウ化粧品を使用した被害者の皆様の法的救済(適正な損害賠償)のお手伝いをいたします。その手順は,①ご相談を受け(電話可),②希望者から調査の依頼を受けて(調査は無料),③調査を経て協議の上,正式に受任し(着手金,実費が必要),④依頼者の代理人としてカネボウと交渉,ADR手続を開始する,こととなります。⑤交渉がまとまれば和解成立となりますが(成功報酬が発生),⑥まとまらなければ裁判手続が必要になるかもしれません。その際は改めて依頼者の皆様とご相談します。
      交渉ごとですので,今後の展開や受けられる賠償額を正確に予測することは困難ですが,白斑などの被害があり,休業補償や慰謝料を請求したい方は,まずは調査をお申し込みください。


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  • 2013年9月29日 (日)

    カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団によるカネボウ美白化粧品被害110番の結果

    2013年9月28日

    カネボウ美白化粧品被害110番(本年9月28日実施)結果のご報告

    カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団

     標記110番(無料電話相談)にご協力いただき誠にありがとうございました。多くの方々から電話をいただき,電話回線はほぼ常時ふさがっている状態でお電話をいただきながらつながらなかった方も多数おられたと思われます。今回の110番で被害実態や被害者のご希望をある程度把握することができました。弁護団としては今後も被害者の方々からの相談を継続的に受け付けると共に,早急に被害救済に向けた具体的な方針を決めて活動していく予定です。

    <今後の相談先> 十河(そごう)法律事務所 022-212-1603

    <110番結果>

    1 相談件数  46件(午前10時から午後4時,電話回線2本で)

    2 相談範囲  福島(2件),宮城(22件),山形(2件),岩手(4件),秋田(3件),青森(6件),東京(1件),不明(6件)

    3 主な相談内容

    (1)かゆみ,はれ,かぶれ,白斑等が出た。

    (2)顔,額,首,手の甲,指,すね,などに症状が出た。

    (3)商品代金の返金と治療費・交通費の賠償はあったが,慰謝料はどうなるのか。

    (4)カネボウの対応に不満がある。金を払うだけで済ませようとしている。反省や誠意がない。

    (5)どのくらい治療すれば治るのか,不安だ。

    (6)見た目が気になり,人前に出られない。

    (7)もとの体に戻して欲しい。

    (8)レシートや容器を捨ててしまっていて,購入したことを証明できない。

    (9)カネボウの製品を使ったかどうかもわからないが,白斑が出た。

    (10)今後,示談はどのようにすればよいのか。カネボウの提示にそのまま応じて良いのか。

    (11)治療で仕事に支障が出た(接客業ができず,完全休業状態である)が,補償はもらえるか。

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    2013年9月27日 (金)

    カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団によるカネボウ美白化粧品被害無料電話相談を行います

      明日9月28日(土)午前10時~午後4時まで、カネボウ美白化粧品被害対策東北弁護団(仙台弁護士会の弁護士12名)による無料電話相談を行います。受付電話番号は022-211-7051です。この番号は当日のみの臨時電話です。その後の相談・お問合せは事務局の十河法律事務所022-212-1603にお願いします。
      ロドデノールを配合したカネボウ美白化粧品によって多くの市民が白斑被害を被り社会問題となっています。今後弁護団では電話相談の結果を踏まえて、被害発生の原因分析、企業の責任内容の明確化、損害賠償請求などに取り組んでいきたいと考えています。
      また今回の被害を引き起こした化粧品は医薬部外品ですが、その承認手続きにおいてカネボウは、安全性に関わる論文について原典を添付しなかったどころか論文の内容について誤った引用をしました。審査機関も原典を確認せずに承認しました。その意味で薬害類似の構造を持つ被害と考えられます。医薬部外品の承認手続きについて改善すべき点がないのかという観点からも検討していきたいと考えています。

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    2012年5月30日 (水)

    B型肝炎東北訴訟でようやく初めての和解成立 全国の提訴者4186名、和解成立僅かに351名(最新の数字に訂正)、遅すぎる国の対応

      5月29日仙台地裁でB型肝炎東北訴訟で初めての和解が成立した。和解が成立したのは50歳代肝癌男性と60歳代キャリア男性の2名。いずれも昨年11月30日の提訴なので和解まで半年を要したことになる。
      昨年6月28日、幼少期の集団予防接種などによってB型肝炎に感染した被害者の救済について国と原告との間で基本合意書が締結された。これまでの全国の提訴者数は5月30日現在合計4186名(遺族原告を含むので患者数としては3865名)。この内2070名は和解成立に必要な資料を国に提出済みであるが、和解が成立したのは僅かに351名。和解成立率は16.9%に過ぎない。 国は当初、原告が和解成立に必要な資料を提出後1ヶ月以内に和解を成立させられるか追加資料を要求するか回答すると約束した。しかしその約束は全く守られていない。
      国は基本合意による救済の対象となるB型肝炎患者は全国で43万人に上り、その支給額は今後5年間で最大1兆1000億円になるとして、その財源を確保するために増税が必要と言っていた。しかし基本合意から11ヶ月を経過した現時点においても提訴者は救済対象者の1%にも満たない。その1%にも満たない提訴者ですらたったの351名しか和解に応じていない。
      それもそのはずで、提訴は各地で行うが、国の検討は提出された資料を全て法務省と厚労省に送って、その検討結果に従って各地裁で訟務検事が和解を成立させるという手順だ。そして厚労省が検討に当てている人員は4月に増員されてようや30名(それまではいったい何人でやっていたのだろう)、そのうち医官は3名だそうだ。増員したので今後は毎月300名分の資料を検討して回答することを目指すと言っている。30名でそれが可能なのかどうか怪しいものだが、可能だとしても今後1年間で3600名だから既提訴者の分を検討するにも足りない。しかし既提訴者は救済対象者の僅か1%であり、今後増加する提訴者に対応することができないことは明白だ。提訴しても1年間は指をくわえて待っていろというのが国の姿勢だ。自ら43万人の救済対象者がいると言っておきながら、また和解が遅々として進まない状況を認識しながら僅か30名しか人員を割かないというのは一体どういう神経をしているのだろう。増税の口実に利用しただけではないのか。
      また救済のために「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」を制定しておきながら、実際の広報は厚労省のホームページに載せる以外には、各都道府県に自治体や病院への周知を図るよう要請する通知書とリーフレットを送った程度だ。しかし一片の通知で自治体が積極的に動くはずもない。B型肝炎は余程悪化するまでは自覚症状がなく、職場の健診や献血で偶然気づかれる場合がほとんどだ。しかも健診では肝機能値は測定するが肝炎ウイルスの検査は通常行われない。救済対象者43万人のかなりの者は自分が感染していることにすら気づいていないと考えられる。テレビ・ラジオ・新聞などでの政府公報、病院でのポスター掲示・リーフレット備え置き、自治体ホームページや広報誌への掲載などやれることは幾らでもある。
      そしてB型肝炎特措法の救済枠組みでは、被害者は必ず提訴して裁判上の和解を成立させなければならないこととされている。しかも合意書では国の要求で、感染時カルテ・発症時カルテ・提訴前1年間のカルテなど事細かな資料の提出が必要とされている。原告に必要資料と入手方法を説明しても容易に理解してもらえず何度も問い合わせが来るのが通常だ。資料提出に非協力的な医療機関もある。とても弁護士に委任しなければ提訴できるものではない(弁護団を通じた集団提訴を行わなければそもそも裁判所がパンクするだろうが)。だから救済制度だけではなく全国の弁護団の相談先も広報しなければ実際の救済は望めない。病院の中には特措法をよく理解して、自分の病院の患者さんに積極的に制度の存在や弁護団の連絡先を教えてくれているところがある。おそらくこれが最大の広報になるであろうから、肝炎患者を診ている全ての医師がこの救済制度を理解して自分の患者さんに是非知らせて欲しいものだ。
      時の経過と共に和解に必要な資料は散逸して救済は困難になる。ことに母子感染の否定が絶対条件で、そのためには母親もしくは年長の兄弟の肝炎ウイルス検査データが必須になる。検査がなされないままで母親も年長の兄弟も死亡してしまえば救済の途は閉ざされる。国がこれを狙ってわざと広報しない、和解手続きを遅らせているとまでは言わないが、本気で救済しようとしているとは到底思われない。
      なお実務的な話になるが、特措法の救済の枠組みでは一次感染のキャリアの給付金は50万円とされ、この程度の金額のために提訴までするのはと躊躇している被害者の方もいる。しかし一度キャリアで和解を成立させておけば将来慢性肝炎などに進展した場合に改めて提訴しなくとも差額の支給を受けられる。なにより将来症状が進展した時点では母子感染を否定する資料が得られないことが十分考えられるのでキャリアでも提訴しておく意味は大きい。またHBc抗体検査の結果が陽性であっても低力価(10.0未満)なら母子感染は否定しうる。この点を誤解して陽性だから対象外だと思ってしまっている方もいると思われる。さらに母親が予防接種などで感染して、子供が母子感染したケース(二次感染)も給付の対象となる。単に母子感染だからダメではないので、この点は十分に注意して欲しい。
      B型肝炎の提訴者の内約1100名は肝癌と肝硬変だ。肝癌も肝硬変も以前と異なり不治の病ではなくなってきているが、それでも入退院を繰り返すのが通常で、死亡する方ももちろんいる。国は資料検討態勢を強化して速やかな和解成立に努力すべきは当然だが、それだけで今の遅延が解消されるとは思えない。提出資料の簡素化など抜本的な改善が急務である。
      B型肝炎被害対策東北弁護団では常設の無料相談窓口を開設しています。電話番号は022-796-0152。平日の午前10時から午後2時まで受け付けています。 ご相談いただいた方には弁護団から基本合意の内容や具体的な提訴の方法についての詳しい説明を記載した文書と、併せて今後不明な点を相談することのできる担当弁護士の連絡先を記載した文書を郵送致します。

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    B型肝炎東北訴訟でようやく初めての和解成立 仙台地裁で50歳代肝癌男性と60歳代キャリア男性 全国の提訴者4127名、和解成立僅かに266名、遅すぎる国の対応

      5月29日仙台地裁でB型肝炎東北訴訟で初めての和解が成立した。和解が成立したのは50歳代肝癌男性と60歳代キャリア男性の2名。いずれも昨年11月30日の提訴なので和解まで半年を要したことになる。
      昨年6月28日、幼少期の集団予防接種などによってB型肝炎に感染した被害者の救済について国と原告との間で基本合意書が締結された。これまでの全国の提訴者数は合計4127名(遺族原告を含むので患者数としては3809名)。この内1963名は和解成立に必要な資料を国に提出済みであるが、和解が成立したのは僅かに266名。和解成立率は13.5%に過ぎない。 国は当初、原告が和解成立に必要な資料を提出後1ヶ月以内に和解を成立させられるか追加資料を要求するか回答すると約束した。しかしその約束は全く守られていない。
      国は基本合意による救済の対象となるB型肝炎患者は全国で43万人に上り、その支給額は今後5年間で最大1兆1000億円になるとして、その財源を確保するために増税が必要と言っていた。しかし基本合意から11ヶ月を経過した現時点においても提訴者は救済対象者の1%にも満たない。その1%にも満たない提訴者ですらたったの266名しか和解に応じていない。
      それもそのはずで、提訴は各地で行うが、国の検討は提出された資料を全て法務省と厚労省に送って、その検討結果に従って各地裁で訟務検事が和解を成立させるという手順だ。そして厚労省が検討に当てている人員は4月に増員されてようや30名(それまではいったい何人でやっていたのだろう)、そのうち医官は3名だそうだ。増員したので今後は毎月300名分の資料を検討して回答することを目指すと言っている。30名でそれが可能なのかどうか怪しいものだが、可能だとしても今後1年間で3600名だから既提訴者の分を検討するにも足りない。しかし既提訴者は救済対象者の僅か1%であり、今後増加する提訴者に対応することができないことは明白だ。提訴しても1年間は指をくわえて待っていろというのが国の姿勢だ。自ら43万人の救済対象者がいると言っておきながら、また和解が遅々として進まない状況を認識しながら僅か30名しか人員を割かないというのは一体どういう神経をしているのだろう。増税の口実に利用しただけではないのか。
      また救済のために「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」を制定しておきながら、実際の広報は厚労省のホームページに載せる以外には、各都道府県に自治体や病院への周知を図るよう要請する通知書とリーフレットを送った程度だ。しかし一片の通知で自治体が積極的に動くはずもない。B型肝炎は余程悪化するまでは自覚症状がなく、職場の健診や献血で偶然気づかれる場合がほとんどだ。しかも健診では肝機能値は測定するが肝炎ウイルスの検査は通常行われない。救済対象者43万人のかなりの者は自分が感染していることにすら気づいていないと考えられる。テレビ・ラジオ・新聞などでの政府公報、病院でのポスター掲示・リーフレット備え置き、自治体ホームページや広報誌への掲載などやれることは幾らでもある。
      そしてB型肝炎特措法の救済枠組みでは、被害者は必ず提訴して裁判上の和解を成立させなければならないこととされている。しかも合意書では国の要求で、感染時カルテ・発症時カルテ・提訴前1年間のカルテなど事細かな資料の提出が必要とされている。原告に必要資料と入手方法を説明しても容易に理解してもらえず何度も問い合わせが来るのが通常だ。資料提出に非協力的な医療機関もある。とても弁護士に委任しなければ提訴できるものではない(弁護団を通じた集団提訴を行わなければそもそも裁判所がパンクするだろうが)。だから救済制度だけではなく全国の弁護団の相談先も広報しなければ実際の救済は望めない。病院の中には特措法をよく理解して、自分の病院の患者さんに積極的に制度の存在や弁護団の連絡先を教えてくれているところがある。おそらくこれが最大の広報になるであろうから、肝炎患者を診ている全ての医師がこの救済制度を理解して自分の患者さんに是非知らせて欲しいものだ。
      時の経過と共に和解に必要な資料は散逸して救済は困難になる。ことに母子感染の否定が絶対条件で、そのためには母親もしくは年長の兄弟の肝炎ウイルス検査データが必須になる。検査がなされないままで母親も年長の兄弟も死亡してしまえば救済の途は閉ざされる。国がこれを狙ってわざと広報しない、和解手続きを遅らせているとまでは言わないが、本気で救済しようとしているとは到底思われない。
      なお実務的な話になるが、特措法の救済の枠組みでは一次感染のキャリアの給付金は50万円とされ、この程度の金額のために提訴までするのはと躊躇している被害者の方もいる。しかし一度キャリアで和解を成立させておけば将来慢性肝炎などに進展した場合に改めて提訴しなくとも差額の支給を受けられる。なにより将来症状が進展した時点では母子感染を否定する資料が得られないことが十分考えられるのでキャリアでも提訴しておく意味は大きい。またHBc抗体検査の結果が陽性であっても低力価(10.0未満)なら母子感染は否定しうる。この点を誤解して陽性だから対象外だと思ってしまっている方もいると思われる。さらに母親が予防接種などで感染して、子供が母子感染したケース(二次感染)も給付の対象となる。単に母子感染だからダメではないので、この点は十分に注意して欲しい。
      B型肝炎の提訴者の内約1100名は肝癌と肝硬変だ。肝癌も肝硬変も以前と異なり不治の病ではなくなってきているが、それでも入退院を繰り返すのが通常で、死亡する方ももちろんいる。国は資料検討態勢を強化して速やかな和解成立に努力すべきは当然だが、それだけで今の遅延が解消されるとは思えない。提出資料の簡素化など抜本的な改善が急務である。
      B型肝炎被害対策東北弁護団では常設の無料相談窓口を開設しています。電話番号は022-796-0152。平日の午前10時から午後2時まで受け付けています。 ご相談いただいた方には弁護団から基本合意の内容や具体的な提訴の方法についての詳しい説明を記載した文書と、併せて今後不明な点を相談することのできる担当弁護士の連絡先を記載した文書を郵送致します。 

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    2011年10月17日 (月)

    B型肝炎被害対策東北弁護団が常設の相談窓口を開設 022-796-0152 受付は平日の10時~14時

     B型肝炎被害対策東北弁護団が常設の相談窓口を開設しました。電話番号は022-796-0152。受付時間は平日の10時~14時です。東北6県から相談をお受けしています。集団予防接種によってB型肝炎に感染した可能性のある方が対象です。詳しくは弁護団のホームページhttp://www.bkantohoku.com/をご覧下さい。

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    2011年10月16日 (日)

    前水戸地検検事正粂原研二最高検検事を起訴猶予=スナックで客ら暴行-東京地検 検事正になると治外法権を得られるようだ

    リンク: 時事ドットコム:前水戸地検検事正を起訴猶予=スナックで客ら暴行-東京地検.

     水戸市内のスナック店で酔って客らに暴行したなどとして告発された前水戸地検検事正の粂原研二最高検検事(57)について、東京地検特捜部は13日、暴行容疑について起訴猶予処分とした。同店の営業を妨害したとする威力業務妨害容疑は嫌疑不十分で不起訴とした。市民団体代表が告発していた。
     東京地検は処分理由を「被害者がいずれも処罰を望んでおらず、酔った状態での偶発的なもので暴行状況も軽い。店側も営業を妨害されたとは認識してない」と説明した。
     地検によると、粂原検事は水戸地検検事正だった2月14日夜、水戸市内のスナックで、酔って女性客や女性従業員、同地検の部下ら計4人に対し、マイクで頭をたたいたり腰を蹴ったりするなどの暴行を加えたとされる。(2011/10/13-19:40)

      信じがたい不当不起訴だ。検事正といえば言うまでもなく地検のトップであり市民への暴行など絶対に許されないことだ。
      「被害者がいずれも処罰を望んでおらず、酔った状態での偶発的なもので暴行状況も軽い。」という処分理由も納得できるものではない。検事正が部下を連れて飲みに行くのは地検御用達の店だけだろうから今後のことを考えれば店が積極的に処罰を望むと言うはずはない。まして部下ならなおさらだ。「酔った状態での偶発的なもの」と言うが、酔った状態であることは、酒酔い運転の場合に適用される危険運転致死傷罪で格段に重い刑が定められているように全く理由にならない。むしろ泥酔状態での暴行は違法性が高いと評価されるべきだ。検事正の職責を考えれば厳しい社会的非難を受けるべき行為である。しかも被害者は4人で女性も含まれているのであるから起訴猶予にする理由が見当たらない。
      さらに驚くべきは「店側も営業を妨害されたとは認識してない」として威力業務妨害容疑は嫌疑不十分で不起訴とした点だ。業務妨害の有無は客観的状況によって判断されるものであって店側の認識だけで左右されるものではない。客、従業員への暴行の事実を認めながらそれでも業務妨害が成立しないなどということは法律家の常識では考えられない。
      仲間である検察幹部を護りたい一心での不起訴処分だろうが本当に醜い保身だ。検事正は起訴不起訴の最終決定権限を持っている。このような職にある者の犯罪に対しては、検察は本来であれば不起訴処分が相当の事案でも敢えて起訴するくらい自らに厳しくあるべきだ。それを屁理屈を付けて起訴猶予にするようでは検察への信頼は益々低下するだけだろう。今回の事件も市民団体の代表の告発があったから捜査したようで、もしそれがなければ闇から闇に葬られていたのではないか。裏金疑惑に証拠改竄、次は市民への暴行と不起訴処分。保身と隠蔽体質が染みついた組織は腐っていくだけなのだろう。
      おそらく不起訴不当で検察審査会にかかるだろうから、検察審査会では是非とも市民感覚を発揮して起訴相当の議決をして強制起訴に持ち込んで欲しい。

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